第四十九號驅潜艇の艇歴
年 月 日:艇歴
17.11.16:起工、仮称艦名:第449號艦
18.07.05:命名:達第162号:第四十九號驅潜艇
18.07.05:類別等級制定:内令第1374号:種別:驅潜艇、類別:驅潜艇、艇型:第十四號型
18.07.05:本籍仮定:内令第1371号:横須賀鎮守府
18.09.15:進水
18.12.20:艤装員長:海軍大尉 伊藤 敏雄
19.01.31:竣工
19.01.31:本籍:内令第264号:横須賀鎮守府、役務:警備驅潜艇
19.01.31:驅潜艇長:海軍大尉 伊藤 敏雄
19.01.31:戦時編制:佐世保鎮守府部隊佐世保防備戦隊
19.02.01:函館〜02.01大湊
19.02.06:大湊〜02.08横須賀
19.02.11:横須賀〜02.17佐世保
19.02.12:佐世保鎮守府海面防備部隊電令作第80号:
1.第五大成丸、第十三長運丸、有幸丸、第十六昭南丸、第一拓南丸、第三號太平丸を沖縄部隊に
第四十九號驅潜艇、眞鶴(佐世保着後)、太安丸を大島部隊に編入す
2.北九州部隊、南九州部隊、南西諸島部隊各指揮官は機密佐鎮海面防備部隊命令作第63号第6項に依り
担任海面の日施哨戒を励行し敵潜を発見撃滅に努むべし
19.02.24:佐世保〜
〜02.26 0847 佐海防機密第260847番電(速に進出久米島の180度20浬の敵潜掃蕩に参加せよ)〜
〜02.26 1924 佐海防機密第261924番電(掃蕩を取止め瀬相に回航せよ)〜
〜02.27瀬相
19.03.01:軍隊区分:機密佐世保鎮守府命令作第53号:海面防備部隊南西諸島部隊
19.03.02:0900 一時将旗を掲揚
19.03.03:瀬相〜03.04古仁屋
19.03.05:古仁屋〜03.05瀬相
19.03.12:大島防備隊信令作第12号:
泰仁丸北大東島にて雷撃を受け沈没せり各艇直に出動敵潜を撃滅せよ
19.03.12:瀬相〜
〜03.13 1301 佐海防機密第131301番電(掃蕩を止め那覇に回航、帝坤丸、安山丸を古仁屋迄護衛すべし)〜
〜03.14那覇
19.03.15:(沖第五〇二船団護衛)那覇〜
〜03.15 2257 沖永良部290度15浬にて爆雷音らしきもの数発がある〜
〜03.15 2345 爆雷威嚇投射6個〜
〜03.16 0155 沖永良部の0度18浬にて雷撃を受け「安山丸」沈没〜
〜03.06 0336 「帝坤丸」を護衛し古仁屋に避泊中、特設監視艇「第三南薩丸」は「安山丸」乗組員を救助〜
〜03.16 0755 佐海防機密第160755番電(N28.06-E128.58の敵潜を撃滅せよ)〜
〜03.16 0934 佐海防機密第160934番電(掃蕩要領)〜
〜03.18諸鈍湾
19.03.19:諸鈍湾〜03.19瀬相1630
19.03.19:瀬相〜
〜03.20 0845 大島防電令作第14号(北緯29度30分東経130度01分の敵潜水艦掃蕩に任ぜよ)〜
〜03.20名瀬
19.03.21:名瀬〜03.21笠利湾
19.03.22:笠利湾〜
〜03.22 2130 敵潜探知音捕捉〜
〜03.22 2145(N29.13-E129.59)距離300m迄探知接近増速、投射爆雷6個、振動の為探信儀故障〜
〜03.22 2230 附近に爆雷投射3個〜
〜03.22 2345 探信儀故障復旧〜
〜03.23 0115 現場を去り「帝坤丸」を急追〜
〜03.23鹿児島
19.03.22:名瀬〜03.23鹿児島
19.03.25:鹿児島〜03.25山川
19.03.26:佐世保鎮守府海面防備部隊電令作第107号:
北緯29度12分東経129度37分の敵潜を掃蕩撃滅すべし
19.03.26:山川〜
〜03.26 1308 大島防電令作第22号(掃蕩要領:宝島諏訪瀬島連絡線以南以東の海面とし北緯29度12分
東経129度37分を起点とする半径20浬圏内、其の他先任艇長所定)〜
〜03.28 1138 佐海防電令作第113号(佐海防電令作第106号及第107号の掃蕩を止め)〜
〜03.29瀬相
19.03.30:瀬相〜03.30古仁屋
19.03.31:古仁屋〜
〜04.01 0835 北大東島繋留作業中の「南丸」被雷沈没〜
〜04.01 0843 爆雷投射7個〜
〜04.01 0851 爆雷投射6個〜
〜04.01 2030 荒天の為南北大東島東側掃蕩困難につき南大東島西側掃蕩中〜
〜04.02 1720 北大東島を起点に約20浬圏内掃蕩せしも敵情を得ず〜
〜04.03 0835 佐海防機密第030835番電(信電令作第49号に依る掃蕩を止め)〜
〜04.04瀬相
19.04.08:瀬相〜04.09瀬相
19.04.10:戦時編制:佐世保鎮守府部隊第四海上護衛隊
19.04.--:軍隊区分:護衛部隊
19.04.13:瀬相〜対潜掃蕩〜04.16鹿児島
19.04.19:(鹿第第八一三船団護衛)鹿児島〜04.22那覇
19.04.24:那覇〜南大東島方面対潜掃蕩〜
〜04.27 1600 漁船隊護衛〜
〜04.29那覇
19.04.30:(沖第〇〇四船団護衛)那覇〜05.01瀬相
19.05.03:(臨時沖船団護衛)瀬相〜05.04鹿児島
19.05.--:軍隊区分:第四海上護衛部隊海上護衛部隊
19.05.06:(鹿第六〇九船団護衛)鹿児島〜05.08瀬相
19.05.09:(大東島方面陸軍第三次輸送護衛)瀬相〜05.14瀬相
19.05.15:瀬相〜05.16佐世保
19.05.16:入渠
19.05.20:出渠
19.05.21:佐世保〜05.22瀬相
19.05.24:(カタ205船団護衛)瀬相〜
〜05.26 1700 対潜掃蕩〜
〜05.28那覇
19.06.03:(カタ906船団護衛)那覇〜基隆
19.06.07:(タカ703船団護衛)基隆〜鹿児島
19.06.10:軍隊区分:大海指第391号:作戦に関し聯合艦隊司令長官の指揮下に入る
19.06.10:軍隊区分:聯合艦隊電令作第140号(06.11):第十五號掃海艇、第四十九號驅潜艇、
第五十八號驅潜艇を作戦に関し敵潜掃蕩部隊指揮官の指揮下に入る
19.06.12:佐鎮電令作第23号:
第十五號掃海艇、第四十九號驅潜艇、第五十八號驅潜艇は速にダバオに回航し作戦に関し
第二水雷戦隊司令官の指揮を受くべし
19.06.12:第四海上護衛隊電令第24号:
第十五號掃海艇は基隆に於て現任務を燕に引継ぎ、第四十九號驅潜艇は鹿児島に於て
現任務を打切り聯合艦隊敵潜掃蕩部隊指揮下に入るが如く行動すべし
19.06.13:聯合艦隊電令作第148号:
敵潜掃蕩部隊を機動部隊に編入す、機動部隊補給隊の護衛に任ぜしむ
兵力:第三水雷戦隊、初霜、栂、第四十九號驅潜艇、第五十八號驅潜艇、第三十八號驅潜艇、
第十五號掃海艇
所在:名取、初霜、夕凪、栂、第三十八號驅潜艇、ダバオ、自余のものはダバオ向け進出中
19.07.04:軍隊区分:大海指第411号:作戦に関する聯合艦隊司令長官の指揮を解く
19.07.04:軍隊区分:聯合艦隊電令第297号(07.06):栂、第四十九號驅潜艇、第五十八號驅潜艇、
第十五號掃海艇を機動部隊より除き夫々原隊に復帰せしむ
19.07.12:機動部隊電令作第36号:
1.栂内海西部着後、第四十九號驅潜艇、第五十八號驅潜艇ダバオ着後、夫々本職の指揮を解く
2.第二十八號驅潜艇、旭邦丸に合同後、第十五號掃海艇に対する本職の指揮を解く
19.07.18:(鶴見船団護衛)ザンボアンガ〜07.18マリゲイ湾07.19〜07.19レバク湾07.20〜
〜07.20サランガニ湾グラン07.21〜07.21ダバオ湾マララグ07.22〜07.22ダバオ
19.07.25:(Z258船団護衛)ダバオ〜
〜07.25 1452 哨戒機が右140度陸岸近くに爆弾投下、「第五十八號驅潜艇」と共に攻撃に向う〜
〜07.25 1600 「第百二十七號特設輸送艦」、一般徴傭船「柳河丸」、特設驅潜艇「第二鶚丸」、
特設捕獲網艇「第一號東光丸」が船団より分離サランガニ湾に向う〜
〜07.27 0052(N05.18-E121.48)特設運送船「第二共榮丸」被雷沈没、
「第六號海防艦」、「第十六號海防艦」、「第五十八號驅潜艇」が対潜掃蕩〜
〜07.27ザンボアンガ
19.07.28:(C294船団護衛)ザンボアンガ〜07.31セブ
19.08.--:軍隊区分:第四海上護衛部隊護衛本隊
(マタ25船団護衛)マニラ〜08.08高雄
19.08.18:(タカ708船団護衛)高雄〜08.19那覇08.21〜08.23鹿児島
19.08.28:(カタ827船団護衛)鹿児島〜09.04基隆
19.09.08:(タカ808船団護衛)基隆〜
〜09.08 2135(N24.45-E123.20)「日安丸」「日滿丸」被雷沈没、対潜掃蕩〜
〜09.08 2345(N24.41-E123.36)陸軍徴傭船「~天丸」、特設運送船「昭慶丸」被雷沈没〜
〜09.13 0600 タカ八〇八船団護衛〜
〜09.20鹿児島
19.09.24:(カタ411船団護衛)鹿児島〜
〜09.26(N27.13-E128.12)対潜掃蕩〜
〜09.26那覇
19.09.29:(ナカ908船団護衛)那覇〜
〜09.29 1205(N27.11-E128.25)「益山丸」、特設掃海艇「寳永丸」被雷沈没〜
〜古仁屋
19.10.04:(ナカ908船団護衛)古仁屋〜10.05鹿児島
19.10.10:(カタ916船団護衛)鹿児島〜10.13佐世保
19.10.16:(タカ410船団護衛)佐世保〜掃蕩〜10.19鹿児島
19.10.21:(カタ916船団護衛)鹿児島〜
〜10.22 0726(N29.18-E129.44)運送艦「室戸」、特設砲艦「富津丸」が被雷〜
〜10.22 0748 運送艦「室戸」沈没、船団は笠利湾に避退〜
〜10.25名瀬
19.10.27:(「京城丸」護衛)名瀬〜
〜10.28 特設砲艦「冨津丸」救難作業〜
〜鹿児島
19.11.01:驅潜艇長:海軍少佐 伊藤 敏雄
19.11.03:(カタ322船団護衛)鹿児島〜11.06那覇
19.11.07:(ナカ713船団護衛)那覇〜11.10鹿児島
19.11.14:(護衛)鹿児島〜11.15佐世保
19.12.02:佐世保〜掃蕩〜12.04鹿児島
19.12.09:(カタ608船団護衛)鹿児島〜12.11那覇12.14〜12.15石垣12.21〜12.22基隆
19.12.24:(タカ406船団護衛)基隆〜12.26那覇12.28〜掃蕩〜12.31鹿児島
20.02.01:驅潜艇長:海軍大尉 伊地知 正一
20.02.19:第四海上護衛隊電令作第11号:
1.第四十九號驅潜艇、ちとせ丸、第五十一播州丸は22日富江発予定の「サイ船団」の護衛に
任ずべし
2.眞鶴、第十五號掃海艇、第十六昭南丸、關丸、太安丸、第三號太平丸、第二新東丸は速に
鹿児島、那覇集合船団を護衛発航すべし
3.友鶴、第四十四號海防艦は修理完成次第、速に鹿児島に進出すべし
4.第七利丸、姫島丸は佐世保に於て修理を施行せよ
20.03.01:石垣泊地にて対空戦闘:銃撃により被弾小破
20.03.01:石垣〜03.05佐世保
20.03.15:軍隊区分:南西諸島護衛部隊護衛本隊
20.03.22:佐世保〜03.23鹿児島
20.03.25:鹿児島〜掃蕩〜03.27鹿児島
20.03.27:佐世保鎮守府信電令作第79号:
左に依り佐世保大島間緊急作戦輸送を実施す
1.指揮官:第十七號輸送艦長
2.輸送艦:第十七號、第百四十五號、第百四十六號輸送艦、第四十九號驅潜艇
3.行動:X日佐世保出撃、X+2日黎明迄に入港するものとし細目日令
4.輸送人員物件:
(イ)(大島蛟龍隊関係基地員並物件)芙蓉丸より移載
(ロ)蛟龍丙型二隻
(ハ)大島行弾薬其の他
5.本輸送隊を大島輸送隊と呼称
20.03.28:佐世保鎮守府信電令作第80号:
2.第百八十六號海防艦を佐世保鎮守府信電令作第79号に依る大島輸送隊に加う
20.03.28:鹿児島〜03.29佐世保
20.03.30:佐世保鎮守府信電令作第85号:
佐世保鎮守府信電令作第79号に依る大島輸送隊に第十七號驅潜艇を加う
20.03.31:佐世保鎮守府信電令作第86号:
佐世保鎮守府信電令作第79号に依る大島輸送隊の佐世保出撃(X日)を3月31日とす
20.03.31:(大島輸送隊)佐世保〜03.31寺島錨地03.31〜
〜04.01 2335-0100 対空戦闘、舵取機故障〜
〜04.02瀬相
20.04.04:(「第百四十五號輸送艦」護衛)瀬相〜
〜04.04 ---- 「第百四十六號輸送艦」と「第百四十五號輸送艦」の引卸作業〜
〜04.05 満潮時 「第百四十六號輸送艦」と「第百四十五號輸送艦」の引卸作業〜
〜04.06 日没後 「第百四十五號輸送艦」の人員を収容〜
〜04.07佐世保
20.04.30:(「若宮山丸」護衛)佐世保〜05.10青島
20.05.01:驅潜艇長:海軍少佐 伊地知 正一
20.05.10:戦時編制:佐世保鎮守府部隊第五特攻戦隊
20.05.10:軍隊区分:佐世保鎮守府信電令作第118号(05.12附):九州方面護衛部隊護衛本隊
〜06.11 1248 佐鎮信電令作第140号(敵浮上潜水艦高島(野母埼北方)在泊中の船舶砲撃後、西方に
浮上遁走中、航空部隊及海面防備部隊は全力を挙げ之を撃滅せよ)〜
〜06.11 1412 佐防機密第111412番電(第一掃蕩隊は佐鎮信電令作第140号の敵潜を攻撃撃滅せよ、
掃蕩区域:32度45分線、128度30分線、31度40分線及九州を以て囲む海面とし
129度15分線以西)〜
〜06.14 1347 佐防機密第141347番電(15日0600に至も敵情を得ざれば掃蕩を止め帰投せよ)〜
〜06.15 0521 佐防機密第150521番電(14日2305敵潜の位置北緯33度00分東経129度31分、
第一、二掃蕩隊は之を攻撃せよ、敵潜内方侵入に鑑み各艇特に警戒を厳にせよ)〜
〜06.15 1112 佐防機密第151112番電(第三掃蕩隊に編入す、第四十四號海防艦1200出撃の予定、
同艦現場着迄第四十九號驅潜艇長、第三掃蕩隊の指揮をとれ)〜
〜06.15 1404 佐防機密第151404番電(掃蕩に関し左の通定む
1.掃蕩区域 崎戸島、片島伏瀬、江ノ島曽根、大蟇島、松島を含む海面
2.掃蕩要領 第四十四號海防艦(第四十九號驅潜艇を随伴)全海面掃蕩)〜
〜06.17 1137 佐防機密第171137番電(掃蕩を止め帰投せよ)〜
20.08.15:残存
20.10.16:驅潜艇長:海軍大尉 小澤 孝基
20.12.01:除籍
20.12.01:入籍:内令第6号:特別輸送艦、横須賀地方復員局
20.12.20:改名:内令第12号:驅潜第四十九號
21.04.01:類別等級削除:軍令第1号(自然消滅)
21.09.05:復二第230号:特別保管艦に指定(07.27附)
22.10.03:除籍:復二第751号
同型艇
第二十八號、第二十九號、第三十號、第三十一號、第三十二號、第三十三號、第三十四號、
第三十五號、第三十六號、第三十七號、第三十八號、第三十九號、第四十號、第四十一號、
第四十二號、第四十三號、第四十四號、第四十五號、第四十六號、第四十七號、第四十八號、
第五十號、第五十一號、第五十二號、第五十三號、第五十四號、第五十五號、第五十六號、
第五十七號、第五十八號。
兵装
(計画時)
四十口径三年式八糎高角砲1門、九三式十三粍二聯装機銃1基、
十四年式拳銃5丁、
九三式水中聴音機1基、九三式一型探信儀1基、
九四式投射機2基、爆雷装填台三型2基、爆雷投下軌道1基、九五式爆雷36個。
(19.11.30現在)
四十口径三年式八糎高角砲1門、九六式二十五粍単装機銃3基、九三式十三粍二聯装機銃1基、
九三式水中聴音機1基、探信儀1基、
九四式投射機2基、爆雷装填台三型2基、爆雷投下軌道1基、九五式爆雷36個、
二号二型電波探信儀1基。
写真資料
雑誌「丸スペシャル」潮書房 No.49「駆潜艇・哨戒艇」 (P.20)
「終戦と帝国艦艇」光人社 H23.01 福井静夫(172)
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