球磨川丸の船歴

 年 月 日:船歴

08.01.23:起工、第一次船舶改善助成施設第5号 08.12.04:進水、命名:日洋丸 09.03.31:竣工
09.03.--:新規登録:所有者:東洋汽船株式會社、船籍港:東京市、           登録総噸数:7,508、登録純噸数:5,521 09.03.31:登録検査、船級:LR ✠100A1 09.03.--:川崎汽船株式會社が傭船 09.12.--:三井物産株式會社が傭船。ニューヨーク航路 12.01.06:変更登録:所有者:東洋海運株式會社 12.01.--:横浜にて第一次第一種定期検査
12.09.13:徴傭:陸軍、船番号:392 12.09.13:宇品 12.09.25:変更登録:登録純噸数:5,513 12.--.--:上海      〜01.02太沽 13.11.21:株式會社玉造船所にて入渠 13.11.30:出渠 14.07.10:株式會社玉造船所にて入渠 14.07.20:出渠 15.01.15:芝浦〜      〜01.16 相模灘にて敵前上陸演習〜      〜01.28 「利根川丸」と接触〜      〜玉 15.02.10:株式會社玉造船所にて入渠 15.02.15:検査開始 15.02.19:検査完了 15.03.01:出渠 15.04.01:解傭
15.04.01:宇品〜芝浦
15.04.18:変更登録:改名:球磨川丸 16.03.07:玉にて検査開始 16.03.19:玉にて検査完了 16.--.--:変更登録:登録総噸数:7,510、登録純噸数:5,500
16.08.26:徴傭 16.08.27:株式會社大阪鉄工所本社工場にて艤装工事開始 16.09.20:入籍:内令第1093号:特設運送船(雑用船)、舞鶴鎮守府所管 16.09.20:監督官:海軍大佐 吉田 四郎 16.10.23:第一次第二種定期検査 16.10.26:艤装工事完了 16.10.31:戦時編制:聯合艦隊第三艦隊第二根據地隊 16.12.08:バタン〜12.09高雄〜タラカン 17.01.20:特設砲艦~津丸」から特設敷設艦新興丸」の特型運貨船を搭載、特務隊員を乗船 17.01.21:軍隊区分:機密蘭印部隊第一護衛隊命令作第3号(01.18附):輸送船隊      輸送船隊区分:第一分隊(7) 17.01.21:(バリックパパン攻略作戦)タラカン〜      〜01.22 1800 別動隊(海風、江風、はばな丸、漢口丸)が分離先行〜      〜01.23 1615 特設運送船南阿丸」が至近弾により損傷〜      〜01.23 1625 特設運送船辰~丸」が被弾〜      〜01.23 1746 特設運送船「南阿丸」が被弾〜      〜01.23 2034 第十一掃海隊、第二驅逐隊第一小隊が泊地掃海開始〜 〜01.23 2214 泊地掃海終了〜      〜01.23バリックパパン 17.01.24:呉鎮守府特別陸戦隊揚陸      0440 米驅逐艦と交戦、小破 17.01.26:軍隊区分:第一護衛隊の指揮を解く 17.03.10:戦時編制:海軍省配属、特設運送船(甲) 17.03.12:特設病院船朝日丸」から治療品受領 17.03.25:軍隊区分:機密蘭印部隊X攻略部隊命令第1号:警戒部隊 17.03.29:(クリスマス島攻略作戦)バンタム湾(バンジャン島東水道)〜      〜03.29 2011 パビ灯台西方に於いて特設運送船君島丸」と「第三十六號哨戒艇」が合同、             間もなく「第三十六號哨戒艇」は補給のため分離〜      〜03.29 ---- ニコラス岬北方にて驅逐艦「夏雲」、同「峯雲」と合同〜      〜03.30 0325 スンダ海峡クラカト島(Krakatau)東方にて「第三十六號哨戒艇」が合同〜      〜03.31 0710 巡洋艦「那珂」が敵潜水艦に照射砲撃2発〜      〜03.31 0740 「第三十四號哨戒艇」「第三十六號哨戒艇」と共に船団は西方に一時避退〜      〜03.31クリスマス島 17.03.31:0910 入泊      0930 第二十四特別根據地隊分遣隊(陸戦隊)上陸開始      0945 第一次上陸成功(第三桟橋西側砂浜) 17.04.01:クリスマス島〜バンタム湾 17.04.11:マカッサル〜04.12バリックパパン 17.04.--:バリックパパン〜04.27呉 17.05.09:軍隊区分:大海参機密第434番電:第五艦隊指揮下(05.10以降)      〜05.11門司 17.05.12:門司〜05.14舞鶴 17.05.19:舞鶴第三特別陸戦隊乗船(AL作戦、キスカ島攻略) 17.05.19:舞鶴〜05.21大湊 17.05.20:監督官:海軍大佐 三好 七郎 17.05.26:大湊〜05.26川内湾 17.05.26:川内湾で上陸演習実施 17.05.28:川内湾〜05.28大湊 17.05.--:軍隊区分:AOB攻略部隊 17.05.28:大湊〜06.01幌筵島加能別06.02〜06.08鳴神島 17.06.08:陸戦隊揚陸 17.06.20:鳴神島〜06.27大湊06.27〜06.29舞鶴 17.07.10:舞鶴〜07.12大湊 17.07.12:大湊〜      〜07.16 0440 温禰古丹海峡樺里崎で座礁〜      〜07.16 0840 驅逐艦「雷」来着警泊〜      〜07.16 1800 清水放出、重量移動を行い離礁を試みる〜      〜07.17 0800 2回の自力離礁共に不成功〜 17.07.17:千防機密第363番電:石垣は直ちに出港、球磨川丸救難      〜07.17 ---- 海防艦石垣」来着〜      〜07.17 1545 長涛により船体が岩礁に横圧、舵及び舵機切損、各部若干浸水〜      〜07.18 2140 離礁〜      〜07.19 1600 驅逐艦「雷」に天幕96包、同支柱、電信機等207個を移載、同艦は樺里崎発〜      〜07.19 驅逐艦「~風」(船首)及び海防艦「石垣」(船尾)に曳航される〜      〜07.20加熊別湾 17.08.12:第五艦隊機密第342番電:      1.12日1108加熊別沖に於て哨戒艦敵潜水艦を探知攻撃せり、当隊今より出撃す      2.球磨川丸、菊川丸、帝洋丸、俊鶻丸は~津丸及び汐風を以て護衛、柏原湾に回航せしむ        警戒に関し可然配慮を得度 17.08.12:幌筵加熊別湾〜08.12幌筵柏原湾08.12〜08.12占守08.16〜08.16幌筵 17.08.18:幌筵〜08.25亞庭湾08.26〜08.28小樽08.31〜09.01函館 17.09.18:函館〜09.21館山09.23〜09.23横須賀 17.10.10:浅野船渠に入渠。第二次応急油槽船に改造 17.12.02:訓令:官房機密第14885号:徴傭船を油槽船に改造 18.01.28:官房機密第281830番電:       麾下工廠並に軍需部をして成るべく速に重油補給装置を施行せしむべし      1.施行船及工事担当(部外造船所に委託することを得)       (イ)横須賀 球磨川丸(淺野船渠)       (ロ)呉   照川丸(神戸三菱)、吾妻丸(大鐵築港)、有馬丸(大鐵因島)、霧島丸(神戸三菱)       (ハ)佐世保 高瑞丸      2.工事要領       (イ)現装重油ポンプ、バラストポンプ及雑用ポンプを利用し(不具合なる場合重油ポンプは          配備す)艦隊艦船に対し毎時約200噸碇泊横附重油補給可能なる如く工事を行うものとす       (ロ)各船に対し重油蛇管(ヒロハン)予備品共10本を供給し(艤装品)大型防舷物(需品)を          貸与するものとす      3.費目       (以下省略) 18.02.13:艤装工事完了
18.02.15:移籍:内令第256号:特設運送船(給油船)、舞鶴鎮守府所管 18.02.15:戦時編制:海軍省配属、特設運送船(甲) 18.02.15:横須賀〜02.17呉 18.02.20:呉〜02.28トラック 18.05.02:トラック〜05.03ポナペ05.04〜05.06トラック 18.05.11:(第七船団)トラック〜      〜05.15 フハエス港口にて特設運送艦山東丸」が分離〜      〜05.16パラオ 18.05.25:指揮官:海軍大佐 三好 七郎 18.--.--:パラオ〜      〜06.06呉 18.--.--:修理 18.07.01:東京市と東京府は廃止され東京都となる 18.08.03:呉〜08.03神戸08.06〜08.07呉 18.08.16:呉〜08.16佐伯08.21〜パラオ 18.08.31:パラオ〜 18.09.14:(第8142船団)パラオ〜09.18トラック 18.09.27:(第7272船団)トラック〜10.01パラオ 18.10.--:パラオ〜      〜10.09 (N01.08-E119.31)マカッサル海峡で米潜水艦"Puffer"(SS-268)の雷撃を受け航行不能〜      〜10.14バリックパパン 18.12.04:指揮官:欠員(三好大佐補りおん丸艦長) 18.12.09:曳航困難      「松浦丸」が救難、「第三號驅潜艇」が護衛〜 18.12.14:特設運送船江ノ島丸」へ糧抹及び救助器具転載 18.12.15:一般徴傭船「日營丸」及び特設運送船「江ノ島丸」に曳航される〜12.17スラバヤ 18.12.16:指揮官:海軍大佐 三好 七郎 19.11.20:戦時編制:海軍省配属、特設運送船(乙) 19.12.18:スラバヤ〜      〜12.19 0300 「第百八號哨戒艇」が機関故障により分離〜      〜昭南 19.12.26:昭南〜01.04聖雀 20.01.12:聖雀にて前部3発、後部3発の魚雷、前部12発、後部6発の爆弾命中
20.01.12:沈没 20.03.10:除籍:内令第232号 20.03.10:解傭
喪失場所:聖雀泊地 喪失原因:米第38機動部隊艦載機による空爆

同型船

 宇洋丸月洋丸天洋丸

兵装

 単装砲2門、聯装機銃2基。

写真資料

 雑誌「海と空」臨時増刊「日本船舶画報」S12.06 海と空社 (P.74)
 雑誌「海運」日本海運集会所出版部 昭和9年1月号、昭和9年4月号
 雑誌「船の科学」船舶技術協会 1979年8月号「日本商船隊の懐古 No.2」山田早苗
 雑誌「丸スペシャル」潮書房 No. 98「北方作戦」(P.26,36)
 「汽船表(別冊冩眞帳)」S13 海軍省軍務局編
 「東洋海運株式會社二十年史」 S31.11 東洋海運株式会社(社船、P.101)
 「商船建造の歩み」 S34.08 三菱造船株式会社(P.94)
 「東洋汽船六十四年の歩み」明善印刷株式会社 S39.06 中野秀雄 
 "ONI 208-J (Revised) Japanese Merchant Ships Recognition Manual (1944)" (P.170)
 "Naval History and Heritage Command" Catalog #:NH 78059, 95787 

図面資料

 "Lloyd's Register Foundation-Heritage & Education Centre", Unique reference code:-
   LRF-PUN-007958-007966-0255-P
   LRF-PUN-007958-007966-0256-P
   LRF-PUN-007958-007966-0257-P
   LRF-PUN-007958-007966-0258-P

備考

本船は「昭和十七年度日本船名録」「昭和十八年度日本船名録」で「た」の部に掲載されており、「昭和十八年版日本汽船名簿」でも「タマガワ」と振り仮名がふってあります。「海上交通保護用船名簿」ではわざわざ「特殊及難読船名抜粋表」に「タマガワ」(た031)として掲載されており、特殊な読みをすることが記されてあります。従って本サイトでは「タマガワ」を採用することにしました。しかし、「日本貨物船明細書」や"Lloyd Register"では"Kumagawa Maru"として掲載されており、「徴傭船舶名簿」でも「く」の部に掲載されております。おそらく船名の由来であろう熊本県の河川の名称も「くまがわ」です。船主の東洋海運は同時期に「多摩川丸」という船を所有しており、2隻の「タマガワマル」を持つというのは考えづらいことです。実はJACARで公開されている「海上交通保護用船名簿」では本文中の(た031)は「大宇丸」に変更されており「球磨川丸」は「ク」の部に(く018)として掲載されてあります。「ク」と「タ」は似た形の文字です。船主は「クマガワマル」と登録したつもりが、誤って「タマガワマル」と登録されてしまい、あとで訂正をしたというのが案外本当のところではないでしょうか?


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