神洲丸の船歴

 年 月 日：船歴

 08.04.08：起工
 09.03.14：進水、命名：神洲丸
 09.12.15：竣工

 10.01.--：呉海軍工廠に廻航、飛行機射出機２基搭載、同繋止装置、馬欄甲板反跳止装置等設置、
 　　　　　機能、射出試験実施
 10.04.16：信号符字點附：逓信省告示第1050号：JTFJ
 10.08.30：大分、宮崎、四国沿岸にて第十一師団上陸演習に使用(09.08頃まで)
 10.12.09：航空本部にて特殊演習に使用(12.13まで)
 11.06.01：宇品～06.02相生
 11.06.02：播磨造船にて修理工事（飛行機射出機発射速度増加工事、汽缶室密閉式を開放式に改造、
 　　　　　中甲板内舟艇移動装置及び船尾門泛水装置を右舷に設置）
 11.07.11：相生～07.12宇品（予定）
 11.07.23：熱地試験研究（07.26まで）
 11.07.27：特種上陸演習（08.10まで）
 11.07.29：宮古泊地伊良群島付近にて左舷錨鎖及び錨を切断
 11.10.13：航空本部にて特種試験に使用(10.23まで)
 11.12.02：宇品、佐伯湾及び付近海上にて航空本部が特殊器材の海上訓練に使用(12.06まで)
 12.05.25：宇品～広島湾にて工兵第五連隊船内作業、訓練～05.26宇品
 12.05.--：舞鶴海軍工廠にて対潜設備工事実施（12月まで計画）
 12.07.20：出渠
 12.08.13：太沽上陸作戦
 12.--.--：「ケ三」用九五式戦闘機台車嵌合適否試験(09.01-10.31間に1日）
 12.11.05：抗州湾上陸作戦
 13.10.--：バイアス湾上陸作戦

 16.11.28：輸送船隊区分：第一分隊（船番号：４）
 16.12.02：三亞～出動、航行及び泊地進入訓練～12.03三亞
 16.12.04：（あ号Ｅ作戦第一次）三亞～
 　　　　　～12.04 0800 「第七號驅潜艇」が機関不良の為、三亞に引返す～
 　　　　　～12.05 0200 驅逐艦「浦波」が諾汽船"Salldor"を臨検～
 　　　　　～12.05 1500 「第一號掃海艇」「第五號掃海艇」「第六號掃海艇」が合同～
 　　　　　～12.06 0700 「第二號掃海艇」「第三號掃海艇」「第四號掃海艇」「第九號驅潜艇」
 　　　　　　　　　　　 陸軍徴傭船「淺香山丸」、同「關西丸」が合同～
 　　　　　～12.06 1930 第十九驅逐隊（磯波、浦波、綾波、敷波）が合同～
 　　　　　～12.07 1030 Ｇ点着、各隊毎に上陸点に分進～
 　　　　　～12.08シンゴラ
 16.12.08：0300 第五師団主力奇襲上陸成功（第二十五軍司令部を揚陸）

 16.12.11：虎門～12.17聖雀
 16.12.--：輸送船隊区分：第二十五軍Ｑ上陸部隊（船番号：２）
 16.12.25：（Ｑ作戦上陸部隊）聖雀～12.27シンゴラ
 16.12.27：シンゴラ～12.28コタバル
 16.12.28：馬來部隊電令作第69号：Ｑ作戦中止
 16.12.29：本庭部隊揚陸
 16.12.30：コタバル～12.30シンゴラ
 16.12.30：揚陸作業
 16.12.30：シンゴラ～01.01カムラン
 17.01.--：カムラン～宇品

 17.01.16(17)：部隊乗船
 17.01.--：宇品～01.18六連沖
 17.01.16：機密護衛部隊命令第１号：護衛部隊第二輸送船隊（船番号：６）
 17.01.18：（第二師団第二次船団）六連沖～01.22基隆01.27～01.28高雄

 17.01.27：機密蘭印部隊第三護衛隊命令第１号：第十六軍第四次輸送
 17.02.06：（第四次回航船団）高雄～
 　　　　　～02.09 驅逐艦「旗風」が護衛に就く～
 　　　　　～02.10カムラン湾
 17.02.01：軍隊区分：機密蘭印部隊第三護衛隊命令第２号：第三嚮導隊第三船隊第二分隊（船番号：８）
 17.02.18：（西部ジャワ攻略作戦：第三船隊第二分隊）カムラン湾～
 　　　　　～02.20 1800 驅逐艦「文月」、同「春風」、同「松風」、同「旗風」が燃料補給の為分離～
 　　　　　～02.21 0800 巡洋艦「由良」、第十一驅逐隊、第十二驅逐隊、第一掃海隊が合同～
 　　　　　～02.21 1000 驅逐艦「皐月」、同「長月」、同「朝風」が燃料補給の為分離～
 　　　　　～02.21 1700 水雷艇「千鳥」が合同～
 　　　　　～02.21 2100 運送艦「鶴見」が合同～ 
 　　　　　～02.21 1800 驅逐艦「文月」、同「春風」、同「松風」、同「旗風」が合同～
 　　　　　～02.22 1200 ス作戦、ヤ作戦の上陸開始期日を１日延期～
 　　　　　～02.22 1400 第三護衛隊はアナンバス南東海面にて１日行程反転～
 　　　　　～02.23 1400 再度反転、南下開始～
 　　　　　～02.25 0920 驅逐艦「吹雪」、同「春風」が列に入る～
 　　　　　～02.26 1900 驅逐艦「水無月」、「第五號掃海艇」が列を解き第三嚮導隊に合同～
 　　　　　～02.27 0500 第三嚮導隊が分離～
 　　　　　～02.27 1030（S04.25-E106.40）輸送船隊反転～
 　　　　　～02.27 1048 巡洋艦「名取」、同「由良」、第十一、第十二驅逐隊は敵方に進出攻撃に向かう～
 　　　　　～02.27 1515 上陸日を更に１日繰り下げられる～
 　　　　　～02.28 0120 驅逐艦「松風」が分離～
 　　　　　～02.28 0415 巡洋艦「名取」、同「由良」、第十一、第十二驅逐隊が合同～
 　　　　　～02.28 2020 第二嚮導隊が分離～
 　　　　　～02.28 2100 泊地進入～
 　　　　　～02.28 2300 驅逐艦「春風」が蘭監視艇を発見、驅逐艦「初雪」と協力、砲撃破壊、擱坐させる～
 　　　　　～02.28 2315 バンタム湾入泊
 17.03.01：0030 上陸成功
 17.03.01：バタビア沖海戦にて巡洋艦「最上」の発射した魚雷により大破、横転
 17.03.--：一般徴傭船「靜波丸」が救難
 17.09.23：浮揚～ジャワ12.21～12.23昭南
 18.05.06：昭南～05.12馬公
 18.05.14：馬公～05.17門司～05.18宇品
 18.11.12：宇品～11.17パラオ11.22～11.28宇品
 18.11.29：門司～12.05高雄12.07～12.12昭南12.25～01.02高雄03.27～03.28宇品
 19.03.28：宇品～04.06昭南04.13～05.04宇品
 19.05.22：門司～05.22釜山05.25～05.25門司
 19.05.29：（ヒ65船団）門司～
 　　　　　～06.02 「有馬山丸」の船首に右舷船尾が衝突、爆雷誘爆、操舵不能～
 　　　　　～練習巡洋艦「香椎」が曳航～06.03基隆
 19.06.08：台湾船渠にて船尾外板及び操舵装置損傷修理
 19.07.29：基隆～08.04宇品
 19.09.23：宇品～09.23釜山09.27～09.27宇品
 19.09.28：宇品～10.01釜山10.06～10.06宇品
 19.10.07：宇品～10.12釜山10.16～10.16宇品
 19.10.17：宇品～10.19釜山10.24～10.24宇品
 19.10.25：宇品～10.28釜山11.02～11.02宇品
 19.11.03：宇品～11.06釜山11.08～11.08門司
 19.11.21：門司～11.28高雄
 19.11.30：（タマ33船団）高雄～12.01パモックタン島12.02～12.02サンフェルナンド
 19.12.04：（マモ05船団）サンフェルナンド～12.04ラポック湾12.05～12.05カミグイン島12.05～
 　　　　　～12.06枋寮沖12.07～12.07高雄12.08～12.15門司
 19.12.19：（モタ38船団）門司～
 　　　　　～12.20 1017 陸軍配當船「せりあ丸」機械故障、護衛のため海防艦「鵜來」が船団より分離～
 　　　　　～12.20 1340 故障復旧、船団に合同～
 　　　　　～12.20 2115 海防艦「對馬」、同「大東」合同～
 　　　　　～12.23高雄（外港）
 19.12.24：高雄～退避～12.24高雄（外港）
 19.12.25：高雄～12.25左営12.25～12.25高雄（内港）
 19.12.26：（タマ38船団）高雄～12.26鵞鑾鼻12.27～12.27バタン島12.28～12.29サンフェルナンド
 20.01.01：（マタ40船団）サンフェルナンド～
 　　　　　～01.03 高雄西方75km附近にて米第38機動部隊艦載機による空爆にて船体放棄～
 　　　　　～01.05 「第百十二號海防艦」が監視に就く

 20.01.05：沈没

 喪失場所：N21.57-E119.44 高雄南南西90km附近
 喪失原因：米潜水艦Aspro(SS-309)の雷撃

同型船

 なし。

兵装

（12.07.27）
 十一年式七糎半野戦高射砲４門。
 
（12.09.17）
 八八式七糎野戦高射砲４門、九三式二米測高機１基。

（16.--.--）
 八八式七糎野戦高射砲６門、九八式高射機関砲４門、三八式野砲１門。

写真資料

 雑誌「世界の艦船」海人社 1996年2月号
 雑誌「丸スペシャル」潮書房 No.53「日本の小艦艇」(P.68)
 雑誌「丸スペシャル」潮書房 No.95「蘭印攻略作戦・インド洋作戦」（P.41）
 雑誌「丸エキストラ戦史と旅」26 潮書房
 「戦前船舶」戦前船舶研究会 No.102
 「日本陸軍の航空母艦」大日本絵画 H23.06 奥本剛
 「陸軍船舶戦争」戦誌刊行会 H08.05 松原茂生／遠藤昭
 「米軍カラ―フィルムが捉えた日本軍の艦船・航空機・軍事施設」イカロス出版 2024.12 織田祐介（P.045）
 Australian War Memorial, ID Nos. 306492, 306493 & 306494
 "Maritiem Digitaal"（ID:33832, 33833）

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