慶洋丸の船歴

 年 月 日:船歴

12.04.14:起工 12.08.23:進水、命名:慶洋丸 12.11.15:竣工
12.11.--:新規登録 12.11.15:登録検査、船級:TK N.S.*、船級番号:637 12.11.15:船舶検査証書交付 14.02.04:中間検査 15.04.25:中間検査
16.08.12:徴傭 16.09.05:入籍:内令第1025号:特設航空機運搬艦、横須賀鎮守府所管 16.09.05:艦長:海軍大佐 池内 正方 16.09.08:池内大佐着任 16.10.15:戦時編制:聯合艦隊第十一航空艦隊附属 16.10.21:艤装工事完了 16.11.16:高雄〜南支方面・仏領印度支那〜      (フィリピン攻略作戦第十一航空艦隊器材輸送) 16.12.01:高雄〜12.04馬公12.07〜12.10アパリ 16.12.--:揚陸 16.12.13:アパリ〜12.16高雄12.31〜馬公 17.01.20:ダバオ〜メナド(予定) 17.03.05:軍隊区分:南方部隊航空部隊輸送部隊 17.03.05:特設病院船朝日丸」から治療品受領 17.03.07:ケンダリー〜03.14古江03.15〜03.18木更津03.20〜03.20横須賀 17.03.22:横須賀〜03.22横浜 17.04.01:軍隊区分:南方部隊航空部隊輸送部隊 17.04.10:軍隊区分:基地航空部隊輸送部隊 17.04.14:横浜〜04.14横須賀04.16〜04.16浦賀04.20〜04.20横須賀 17.04.28:横須賀〜04.28木更津04.29〜05.03南鳥島 17.05.05:南鳥島〜05.10木更津05.11〜05.11横須賀 17.05.12:基地航空部隊電令作第15号:       第二期MI作戦に於ける攻略航空基地への進出は左に依り之を実施すべし      3.進出要領       (ロ)五洲丸及慶洋丸は夫々一四空関係及第六空襲部隊関係の基地員及基地物件を搭載          5月25日迄にサイパンに集合、爾後攻略部隊と行動を共にす 17.05.15:横須賀〜05.15木更津05.17〜05.17横須賀 17.05.19:横須賀〜05.24サイパン 17.05.20:軍隊区分:基地航空部隊輸送部隊 17.05.26:軍隊区分:機密MI攻略部隊護衛隊命令第1号:輸送隊第二分隊(船番号:6) 17.05.28:(MI攻略作戦)サイパン〜      〜06.06 0047 聯合艦隊電令作第161号によりMI攻略を中止〜      〜06.13トラック 17.06.--:トラック〜      〜06.25 野島灯台の127度約35浬にて雷撃2本を受けるも被害なし〜      〜06.25木更津 17.07.04:横須賀〜 17.07.--:兵器弾薬、糧食、軍需品其の他搭載 17.07.10:横須賀〜三澤空 17.07.28:サイパン〜08.02四日市08.05〜08.06横須賀 17.08.10:横須賀〜08.15サイパン08.18〜08.24ラバウル 17.08.29:ラバウル〜09.08四日市09.10〜09.11横須賀 17.09.--:軍需品1,078t、人員102名搭載 17.09.24:横須賀〜09.24木更津09.25〜09.25横須賀 17.09.26:横須賀〜10.06ラバウル 17.10.01:(現在)軍隊区分:南東方面部隊補給部隊 17.10.13:ラバウル〜10.14ブカ10.15〜10.16ブイン10.17〜10.17ショートランド 17.10.20:ショートランド〜10.21ラバウル 17.10.25:艦長:海軍大佐 宮本 定知 17.11.01:軍隊区分:南東方面部隊基地航空部隊第六空襲部隊 17.11.02:ラバウル〜11.03ブイン 17.11.04:宮本大佐着任 17.11.05:池内大佐退任 17.11.11:ブイン〜11.12ラバウル 17.11.17:ラバウル〜11.29横浜11.30〜11.30横須賀 17.12.12:横浜〜12.12横須賀12.16〜12.17四日市12.18〜12.19横須賀 17.12.23:横須賀〜12.23木更津 17.12.24:戦時編制:聯合艦隊南東方面艦隊第十一航空艦隊附属 17.12.24:軍隊区分:基地航空部隊第六空襲部隊 17.12.25:木更津〜01.05ラバウル 18.01.17:ラバウル〜01.18ブカ01.18〜01.20ブイン01.25〜01.26ラバウル 18.01.30:ラバウル〜02.02バラレ(ショートランド諸島) 18.02.02:バラレにて荷揚げ中艦尾砲台右側及び五番倉右舷上甲板に直撃弾各1発、      中部右舷側に至近弾1発 18.02.16:荷役作業完了 18.02.14:軍隊区分:機密基地航空部隊命令作第19号:附属 18.02.17:バラレ〜      〜02.18 ラバウル沖にて米潜水艦"Grampus"(SS-207)の雷撃で小破〜      〜02.19ラバウル 18.02.24:特設工作艦八海丸」により水線付近小破口応急修理 18.03.02:ラバウル〜03.06トラック 18.03.11:工作艦明石」により破口部外舷に補強工事 18.03.22:トラック〜03.25サイパン 18.03.30:サイパン〜04.09 電纜敷設艇立石」の護衛終了〜04.03父島 18.04.08:父島〜04.11横須賀 18.05.27:横須賀〜05.27横浜 18.06.01:(現在)艦長:海軍大佐 高島田 政耕 18.06.01:淺野船渠の潜水夫による船底検査 18.06.02:前部砲台錆落開始 18.06.04:清水50t搭載 18.06.07:十三粍機銃分解手入 18.06.08:七粍七機銃分解手入 18.06.09:後部弾薬庫手入開始 18.06.11:後部弾薬庫手入完了、清水50t搭載 18.06.17:普通照準器手入 18.06.18:重油卸方、清水50t搭載 18.06.19:残油処理 18.06.20:残油処理 18.06.23:七粍七機銃分解手入 18.06.24:前部砲台錆落完了、船体錆落錆塗粧開始 18.06.25:清水50t搭載 18.06.26:十三粍機銃甲板を二十五粍機銃甲板に改造着手 18.06.28:日本鋼管株式會社淺野船渠にて入渠修理 18.06.29:七粍七機銃甲板を十三粍機銃甲板に改造着手      後部砲台修理のため陸揚 18.07.05:十三粍機銃分解手入、十五糎砲砲台手入 18.07.06:十三粍機銃分解手入、後部十五糎砲弾薬庫修理開始 18.07.09:前部上甲板錆落塗粧開始 18.07.11:須式七十五糎探照灯修理開始 18.07.12:十三粍機銃分解手入、七粍七機銃分解手入、十五糎砲砲台手入 18.07.15:船体錆落塗粧完了 18.07.19:十三粍機銃分解手入、七粍七機銃分解手入、十五糎砲砲台手入 18.07.21:外舷喫水線付近錆落塗粧開始、十三粍機銃甲板新設工事開始 18.07.24:七粍七機銃位置変更完了 18.07.27:十三粍機銃分解手入、十三粍機銃移動取付完了 18.07.28:十三粍機銃分解手入、十三粍機銃分解手入、七粍七機銃分解手入      十三粍機銃甲板新設工事完了 18.07.29:外舷喫水線付近錆落塗粧完了 18.07.30:二十五粍機銃甲板新設工事開始 18.08.16:横須賀海軍軍需部より糧食補給 18.08.17:二十五粍機銃取付工事開始 18.08.23:二十五粍機銃甲板新設工事完了 18.08.25:後部十五糎砲架台支基及び揚弾弾薬台修理開始 18.08.28:五番船倉外舷注水試験施行 18.08.29:清水18t搭載 18.08.30:清水47t搭載 18.09.01:出渠〜09.01淺野船渠岸壁に横付 18.09.07:淺野船渠岸壁〜09.07十三番浮標09.07〜09.07淺野船渠岸壁に横付 18.09.09:淺野船渠岸壁〜09.09十三番浮標09.10〜09.10淺野船渠岸壁に横付 18.09.17:淺野船渠岸壁〜09.17十三番浮標09.17〜09.17淺野船渠岸壁に横付 18.09.20:外舷錆落開始、煙突塗粧 18.09.22:外舷塗粧 18.09.23:外舷塗粧、主機械無負荷試運転 18.09.25:外舷塗粧、仮称三式水中聴音機新設工事開始 18.09.30:重油60t搭載 18.09.30:淺野船渠岸壁〜09.30十一番浮標10.01〜10.01淺野船渠岸壁に横付 18.10.04:爆雷手動投下台装備替え開始 18.10.05:外舷塗粧 18.10.06:外舷塗粧 18.10.07:外舷塗粧 18.10.08:外舷塗粧 18.10.13:淺野船渠岸壁〜10.13十二番浮標10.13〜10.13淺野船渠二号に入渠 18.10.15:淺野船渠二号を出渠〜10.15淺野船渠岸壁に横付 18.10.20:爆雷手動投下台装備替え完了、主機械試運転 18.10.21:真水搭載400t、燃料搭載 18.10.22:後部四十口径四一式十五糎単装砲及び付属具新設工事開始 18.10.23:淺野船渠岸壁〜10.23十一番浮標、真水搭載430t 18.10.25:仮称三式水中聴音機新設工事完了 18.10.25:横浜〜速力試験、主砲・機銃試射、水中聴音試験施行〜10.25横浜 18.10.25:二十五粍機銃取付工事完了 18.10.26:横浜〜磁差修正、旋回圏惰力測定、水中聴音施行〜10.26横浜 18.10.26:真水搭載150t 18.10.29:主機械試運転 18.10.29:横浜〜10.29横須賀 18.10.30:須式七十五糎探照灯修理完了 18.11.01:燃料搭載、弾火薬類搭載 18.11.02:機密第020742番電:第一基地航空部隊電令第43号による輸送任務      五〇一空、二〇一空用補給品、南東方面艦隊用二十五粍二聯装機銃15基、軽機銃80挺、      第八軍需部用防毒面5,000個、乾電池その他、酒保物品搭載      燃料搭載、弾火薬類搭載 18.11.03:五〇一空、二〇一空、第八軍需部用酒保物品搭載 18.11.04:真水搭載280t、第八軍需部用精米搭載 18.11.05:航空廠用爆弾25番400、6番400、発動機30台、落下式増槽200個、      自動車タイヤその他、航空修理器材、      第十一航空艦隊、南東方面艦隊用ディーゼル発電機4袋、高角砲弾薬包1000発搭載 18.11.06:南東方面艦隊用高角砲弾薬包500発、      航空廠用車輛8台、鉄板矯正機その他搭載      艦橋指揮所索具マンドレット取付け      弾丸及び弾薬包信管装着及び砲側銃側に装備(11.08まで) 18.11.07:航空廠用発動機2台、施設部用自動車部分品その他、パネル100枚、      航空廠用着陸鋼板50個搭載      各砲及び各銃側の索具マンドレット取付け 18.11.08:横須賀〜11.08木更津      五〇一空用火熕兵器、落下式増槽70個、爆弾車16台、基地物件搭載、      主機試運転 18.11.09:五〇一空用基地物件、発動機6台、車輛10台搭載      木更津〜11.09横須賀 18.11.11:生糧品、糧食品搭載、航空廠用車両4台搭載 18.11.12:真水搭載285t、便乗者乗船 18.11.13:主機試運転 18.11.14:(第3115船団)横須賀〜11.14館山11.15〜11.23トラック 18.11.25:清水100t搭載 18.11.26:重油100t搭載、二十五粍二聯装機銃10基、落下式増槽40個揚荷 18.11.28:二十五粍機銃5基揚荷 18.11.29:航空機材揚荷 18.11.30:航空機材、二十五粍二聯装機銃2基揚荷 18.12.01:(第1013船団)トラック〜12.05ラバウル 18.12.05:便乗者五〇一空隊員84名退艦 18.12.06:便乗者第八建築部工員333名退艦      五〇一空用火工兵器、発動機6台、車輛10台、基地物件、      南東方面航空廠用爆弾、車輛11台、鉄板矯正機、着陸鋼板、      第八軍需部用高角砲弾薬包揚荷 18.12.07:艦尾1000米付近に墜落の夜戦に内火艇派遣、捜索      便乗者五〇一空隊員10名退艦      五〇一空、二〇一空用酒保物件、落下式増槽70個、爆弾車16台、      南東方面航空廠用爆弾、発動機24台、着陸鋼板、落下式増槽143個、航空修理器材、      自動車タイヤその他、航空器材、      第八軍需部用高角砲弾薬包、同施設部用パネル、自動車部分品その他揚荷 18.12.08:五〇一空、二〇一空用戦給品その他、      南東方面航空廠用航空器材、航空修理器材揚荷 18.12.09:五〇一空、二〇一空用戦給品その他、      南東方面航空廠用航空器材、航空修理器材、発動機8台、      南東方面艦隊司令部用ディーゼル発動機4台、軽機銃80挺、      第八軍需部用防毒面5,000個、乾電池その他、精米、酒保物品揚荷 18.12.10:南東方面航空廠用車輛1台、      第八軍需部用精米、酒保物品      南東方面艦隊司令部用二十五粍二聯装機銃1基揚荷 18.12.11:横須賀軍需部用空ドラム缶3,249個搭載 18.12.12:横須賀軍需部用空ドラム缶6,975個搭載 18.12.13:対空戦闘:二十五粍機銃525発、十三粍機銃25発発射 18.12.14:ラバウル〜湾内で自差修正〜ラバウル      着水の際転覆した零式水上観測機を曳航、復旧作業 18.12.17:対空戦闘:二十五粍機銃225発、十三粍機銃15発発射 18.12.19:外舷塗粧      対空戦闘:二十五粍機銃60発発射、 18.12.21:便乗者旧七〇二空、七五二空隊員574名乗艦 18.12.22:(第2222船団)ラバウル〜12.25トラック 18.12.26:便乗者旧七〇二空士官1名乗艦、転錨 18.12.28:重油50t搭載、二十五粍二聯装機銃1基揚荷 18.12.29:重油50t搭載 18.12.31:生糧品、真水100t搭載 19.01.01:除籍:内令第15号
19.01.01:入籍:内令第16号:特設運送船(雑用船)、横須賀鎮守府所管 19.01.01:戦時編制:海軍省配属、特設運送船(甲) 19.01.01:指揮官:海軍大佐 高島田 政耕 19.01.02:(第4102船団)トラック〜      〜01.10 0555 対潜戦闘:爆雷投射〜      〜01.10 0620 舵故障〜   〜01.10 0630 故障復旧〜      〜01.10 0810 爆雷投射〜      〜01.10 対潜射撃3発〜      〜01.11館山 19.01.12:館山〜01.12横須賀 19.01.12:便乗者旧七〇二空、七五二空隊員574名退船 19.01.13:生糧品、清水400t搭載、空ドラム缶揚荷 19.01.14:空ドラム缶揚荷 19.01.18:指揮官:海軍大佐 近藤 三郎 19.01.21:高島田大佐退船、近藤大佐着任 19.01.21:横須賀海軍工廠にて艤装工事開始       魚雷格納所、軽質油庫、便乗者設備、各科倉庫取外し 19.02.05:艤装工事完了 19.02.29:横須賀〜横浜 19.03.--:第五十八、八十六防空隊搭載 19.03.01:(第3301甲船団)横浜〜03.04父島 19.03.05:(東松1号甲船団)父島〜03.12トラック 19.03.--:トラック〜サイパン 19.03.28:(第4328船団)サイパン〜04.05横須賀 19.05.03:横須賀〜館山 19.05.04:(第3503船団)館山〜      〜05.10 ----(N19.27-E140.00)被雷〜      〜05.14サイパン 19.05.--:修理 19.06.11:サイパン〜本土向け避航
19.06.12:沈没 20.03.10:除籍:内令第232号 20.07.10:解傭
喪失場所:N17.32-140.00E サイパン 喪失原因:米第58機動部隊艦載機による空爆

同型船

 善洋丸山月丸山霧丸多摩川丸淀川丸加茂川丸

兵装

 四十口径四一式十五糎砲2門、十三粍二聯装機銃2基、七粍七単装機銃2基、
 須式七十五糎探照燈、爆雷手動投下台三型改一、
 小掃海具一型改一、水中処分具一型。

(18.10)
 四十口径四一式十五糎砲2門、九六式二十五粍二聯装機銃2基、十三粍二聯装機銃2基、七粍七単装機銃2基、
 須式七十五糎探照燈、
 仮称三式水中聴音機、爆雷手動投下台、九五式改二爆雷12個。

写真資料

 雑誌「海運」日本海運集会所出版部 昭和12年12月号
 雑誌「船の科学」船舶技術協会 1986年11月号「日本商船隊の懐古 No.88」山田早苗
 雑誌「丸エキストラ戦史と旅13」潮書房1998年11月号
 雑誌「世界の艦船」海人社 2010年7月号「思い出の日本貨物船その179」
 「海軍第十一巻 小艦艇 特務艦艇 雑役船 特設艦船」誠文図書 S56.09 「海軍」編集委員会(P.217) 
 「写真日本海軍全艦艇史」 潟xストセラーズ H06.12 福井静夫 (2926,2927)
 「知られざる戦没船の記録(上)」柘植書房 H07.08 戦没船を記録する会(P.171)
 「新造船写真史」 S56.07 三菱重工業株式会社横浜造船所 (P.59)
 "ONI 208-J Japanese Merchant Ships Recognition Manual" (P.76)
 "ONI 208-J (Revised) Japanese Merchant Ships Recognition Manual (1944)" (P.113)
 "Pictorial Record 301st U.S. Naval Construction Battalion"

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