岩戸丸の船歴

 年 月 日:船歴

13.11.--:起工 14.02.20:進水、命名:岩戸丸 14.04.18:竣工
14.04.--:新規登録:所有者:大久保 訓次郎、船籍港:兵庫縣明石郡垂水町 14.04.18:船舶検査証書交付 14.--.--:三光汽船株式會社に裸傭船
15.06.14:徴傭 16.04.10:中間検査 16.12.18:株式會社林兼造船鉄工所にて艤装工事開始 16.12.20:入籍:内令第1699号:特設防潜網艇、佐世保鎮守府所管 16.12.31:内令第1780号:馬公防備隊所属 16.12.31:戦時編制:馬公警備府部隊馬公防備隊 16.12.31:軍隊区分:機密馬公警備府命令作第−号:海面防備部隊 16.12.--:馬公 17.01.10:艤装工事完了 17.01.15:軍隊区分:機密馬公警備府命令作第7号:海面防備部隊 17.01.18:佐世保〜01.22南日水道01.24〜01.26馬公 17.02.--:馬公海軍工作部にてセミディーゼル発電機械修理工事 17.02.18:馬公〜02.24馬公 17.02.26:馬公〜02.28馬公 17.03.18:機密馬公警備府命令第20号:       機密馬公警備府命令第5号に依る特設捕獲網艇若宮丸、特設防潜網艇岩戸丸、特設驅潜艇       白眉丸第二十二日東丸東石丸研海丸第二十一日東丸の教練射撃は3月下旬澎湖島西方       海面に於て之を実施す、曵的は馬公防備隊より派出するものとす       馬公防備隊司令は実施日時を定め報告すべし 17.03.29:澎湖島西方海面にて第1回教練射撃 17.07.--:馬公 17.07.14:軍隊区分:機密馬公警備府命令作第43号:海面防備部隊 17.07.25:澎湖島西方海面にて第三回教練射撃 17.09.07:第1回聯合訓練実施(09.09まで) 17.09.28:第2回聯合訓練実施(10.01まで) 17.10.01:軍隊区分:機密馬公警備府命令作第55号:基隆方面防備部隊 17.10.03:馬公〜基隆 17.10.14:馬公警備府電令作第71号:      1.14日1610北緯25度20分東経121度1分に於て帝村丸は敵潜水艦の雷撃を受け鷺掃蕩中      2.基隆方面防備部隊は全力を以て之が掃蕩撃滅に任ずべし 17.10.14:「帝村丸」救難及び対潜掃蕩(10.18まで) 17.10.18:馬公警備府電令作第72号:      1.18日1220東経121度55分北緯25度15分に於て丹後丸敵潜水艦の雷撃を受けたるも被害なし      2.基隆方面防備部隊は本府電令作第71号の任務を止め右敵潜水艦の撃滅に任ずべし 17.12.11:第1回聯合訓練実施(12.13まで) 17.12.26:馬公警備府電令作第89号:      1.陸軍監視情報に依れば12月25日2214浮上潜水艦一隻東経121度50分北緯24度20分を北航す      2.基隆方面防備部隊指揮官は右潜水艦の攻撃に任ずべし 17.12.26:馬公警備府電令作第90号:       本府電令作第89号に依る対潜掃蕩を取止む 17.12.28:第2回聯合訓練実施(12.30まで) 18.02.04:第5回聯合訓練実施(02.06まで) 18.02.24:第6回聯合訓練実施(02.26まで) 18.03.01:馬公警備府電令作第7号:      1.3月1日0900新竹空飛行機は観音灯台の330度25浬に潜没潜水艦一隻を発見、0930之を見失う        敵針170度      2.基隆方面防備部隊指揮官は麾下全力(長白山丸は夜間のみ)を以て之の掃蕩攻撃に任ずべし        本掃蕩隊指揮官を馬公防備隊機雷長に指定す 18.03.04:馬公警備府電令作第9号:       敵情を得ざれば3月4日1200以後馬公警備府電令作第7号及第8号に依る対潜掃蕩を取止む       基隆方面防備部隊は同指揮官所定に依り基隆に回航すべし 18.03.15:馬公警備府電令作第18号:      1.3月15日1300北緯25度33分東経121度53分富士丸敵潜水艦の雷撃を受く      2.基隆方面防備部隊は全力を以て之が撃滅に任ずべし 18.03.18:馬公警備府電令作第22号:       馬公警備府電令作第18号掃蕩を取止む 18.03.20:馬公警備府電令作第24号:      1.3月19日1500北緯25度27分東経122度17分潜没敵潜水艦らしきものあり      2.基隆方面防備部隊は之が掃蕩攻撃に任ずべし 18.03.21:馬公警備府電令作第25号:       基隆方面防備部隊は馬公警備府電令作第24号掃蕩を続行しつつ主として高千穂丸乗員の救助に       任ずべし 18.03.25:馬公警備府電令作第28号:       馬公警備府電令作第24号掃蕩並に救難を取止む 18.04.01:内令第588号:馬公方面特別根據地隊所属 18.04.01:戦時編制:高雄警備府部隊馬公方面特別根據地隊 18.04.01:軍隊区分:機密高雄警備府命令作第6号:基隆方面防備部隊 18.04.17:高雄警備府電令作第47号:対潜掃蕩及び「第二日新丸」救難 18.04.20:高雄警備府電令作第52号:第二日新丸救難隊編成 18.04.25:高雄警備府電令作第57号:対潜掃蕩中止「第二日新丸」警戒 18.04.28:高雄警備府電令作第61号:救難隊編成を解く、原隊復帰 18.05.03:第11回聯合訓練実施(05.08まで) 18.06.01:軍隊区分:機密高雄警備府命令作第15号:馬公方面防備部隊(06.08実施) 18.06.03:第13回聯合訓練実施(06.05まで) 18.06.23:第14回聯合訓練実施(06.25まで) 18.07.08:第15回聯合教練実施(07.10まで) 18.07.28:第16回聯合教練実施(07.30まで) 18.08.09:第17回聯合訓練実施(08.11まで) 18.08.16:高雄警備府電令作第217号:対潜掃蕩(N24.55-E120.50) 18.08.17:2350(N25.18-E120.10)浮上潜水艦発見、攻撃 18.08.20:高雄警備府電令作第223号:1200までに敵情を得ざれば対潜掃蕩中止 18.08.20:高雄警備府電令作第225号:対潜掃蕩(N24.27-E120.23) 18.08.22:高雄警備府電令作第229号:0800までに敵情を得ざれば対潜掃蕩中止  18.08.25:第18回聯合訓練実施(08.27まで) 18.09.09:高雄警備府電令作第262号:対潜掃蕩 18.09.12:高雄警備府電令作第266号:1200までに敵情を得ざれば対潜掃蕩中止  18.09.18:高雄警備府電令作第277号:対潜掃蕩 18.09.20:高雄警備府電令作第280号:1200までに敵情を得ざれば対潜掃蕩中止 18.09.22:軍隊区分:機密高雄警備府命令作第21号:基隆方面防備部隊(10.01実施) 18.09.22:高雄警備府電令作第285号:対潜掃蕩 18.09.23:高雄警備府電令作第289号:対潜掃蕩中止、帰投 18.09.27:軍隊区分:機密高雄警備府命令作第22号:直卒部隊(10.01実施) 18.09.27:第20回聯合訓練実施(09.29まで) 18.3Q :変更登録:所有者:中國運航株式會社、船籍港:コ島市 18.09.28:官房艦機密第4917号:特設艦船艤装替の件訓令       部下関係各部をして首題の件左記に依り施行せしむべし        記      1.特設艦船名等        別紙の通      2.工事要領        特設運送船としての任務に適する如く艤装替するものとし、尚詳細に関し要すれば        海軍艦政本部長又は海軍航空本部長をして直接関係海軍工作廰長に通牒せしむ       (別紙抜粋)        佐鎮整備担当        船名:岩戸丸、旧艦種:特設防潜網艇、新艦種:特設運送船(雑用)乙       (以下不明)  18.10.01:内令第2039号:馬公方面特別根據地隊から除く 18.10.01:除籍:内令第2040号
18.10.01:入籍:内令第2041号:特設運送船(雑用船)、佐世保鎮守府所管 18.10.01:戦時編制:高雄警備府配属、特設運送船(乙) 18.10.01:指揮官:海軍大尉 牧崎 藤吾 18.10.--:艤装中 18.11.--:艤装中 18.11.--:馬公警備府工作部にて艤装工事完了 18.11.26:馬公〜自差修正〜11.26馬公 18.12.13:高雄〜12.14馬公   18.12.25:高雄〜12.25馬公12.30〜12.30高雄 19.01.03:高雄要港〜01.03高雄商港 19.01.03:機雷100個、鉄板その他200噸、軍需品搭載 19.01.07:高雄〜01.07馬公 19.01.07:軍需品搭載 19.01.10:馬公〜01.11高雄 19.01.--:木材、雑材料100瓲、粉炭70噸、自動車1台、雑食品200瓲、航空兵器30m3 19.01.15:高雄商港〜01.16馬公 19.01.16:高雄揚軍需品搭載 19.01.26:馬公〜01.27高雄商港 19.01.31:起動機附自動車1台、機材150?、セメント13瓲、貯糧品60瓲 19.01.31:高雄〜01.31馬公 19.02.--:鉄板45t、軍需品搭載 19.02.04:馬公〜02.04高雄要港 19.02.--:石炭300t、コークス100m3、工作材料20t、航空兵器5m3搭載 19.02.08:高雄商港〜02.08馬公 19.02.08:発電機他軍需品搭載 19.02.12:馬公〜02.12高雄要港 19.02.--:花蓮港揚二塊250t、重油40t、糧食50t、爆雷20個他搭載 19.02.13:高雄商港〜02.14花蓮港 19.02.14:木材1,000石以上満載 19.02.18:花蓮港〜02.19高雄商港 19.02.--:石炭100tその他軍需品、アルミナ100t搭載 19.02.25:高雄商港〜02.26花蓮港 19.02.26:木材1,300石、アルミニウム65t搭載 19.--.--:中國運航株式會社と近海運航株式會社は合併し日本近海汽船株式會社を設立 19.03.02:花蓮港〜03.03高雄商港 19.03.10:高雄〜03.10馬公03.16〜03.16高雄 19.03.20:軍需品300m3、石炭300t搭載 19.03.20:高雄商港〜03.20馬公 19.03.25:回収物件搭載 19.03.25:馬公〜03.25高雄商港 19.03.31:軍需品100m3、民需品200t搭載 19.03.31:高雄商港〜04.01花蓮港 19.04.04:基隆揚木材2,000石、軍需品用箱材適宜、機帆船用檣若干 19.04.04:花蓮港〜04.05基隆 19.04.07:高雄揚石炭450t搭載 19.04.07:基隆〜04.08高雄商港 19.04.10:花蓮港〜04.11高雄 19.04.13:軟鋼板他90t、建築資材16m3、空ドラム缶1,500本、自動車1台 19.04.13:高雄商港〜04.13馬公 19.04.15:軍隊区分:機密高雄警備府命令作第16号:直卒部隊 19.04.17:航空揮発油1,600本 19.04.17:馬公〜04.17高雄商港 19.04.20:佐世保揚軍需品550m3 19.04.20:高雄商港〜基隆04.26〜04.27佐世保 19.05.02:高雄揚需品兵器300m3、航空兵器150m3、その他緊急物件100m3以内 19.05.02:佐世保〜05.09高雄商港 19.06.06:鹿児島〜06.07古仁屋06.09〜06.10那覇06.11〜06.12石垣06.12〜      〜06.13基隆06.15〜06.16高雄 19.06.23:高雄〜06.23海口06.24〜06.24花蓮港06.27〜06.27基隆07.01〜07.02高雄 19.07.11:高雄〜07.11高雄 19.07.12:(ミ06船団)高雄〜      〜07.12 0745 ミ06船団より分離〜      〜07.13基隆 19.07.22:基隆〜07.25上海08.06〜08.09基隆08.18〜08.19高雄要港 19.08.22:高雄要港〜08.22高雄商港08.27〜08.28バタン島バスコ08.31〜09.02高雄商港 19.09.06:高雄商港〜09.06馬公09.20〜09.20高雄商港 19.10.05:高雄商港〜10.05馬公 19.10.12:対空戦闘 19.10.21:馬公〜10.21高雄商港 19.11.20:高雄商港〜11.20坊寮11.22〜11.22大板垪11.23〜11.23海口11.24〜11.24高雄 19.11.29:呂宗海峡部隊電令作第53号:       第二昭和丸、第八十三號驅潜特務艇はバタン島迄タマ三四船団(岩戸丸はバタン島行)の護衛に       協力し爾後岩戸丸高雄帰投迄同船の護衛に任ずべし 19.11.30:呂宗海峡部隊電令作第55号:      1.当隊電令作第53号護衛兵力に第九十六號驅潜特務艇を追加す      2.第九十六號驅潜特務艇、第八十三號驅潜特務艇はムサ泊地迄タマ三四船団の護衛に        協力したる後バタンに回航、岩戸丸の護衛任務に従事すべし 19.12.03:(タマ34船団)高雄〜      〜12.05 1630 タマ34船団より分離〜      〜12.05 1930 南湾に避泊 19.12.06:1000 「第八十三號驅潜特務艇」「第九十六號驅潜特務艇」と合同 19.12.07:南湾〜高雄 19.12.10:高雄〜      〜12.10 1700 荒天に依り我鸞鼻より反転、枋寮沖に向う〜      〜12.10 ---- 南湾避泊〜      〜12.11 2200 南湾発〜      〜12.12 ---- 荒天に依り引返す〜      〜12.12 0430 南湾避泊
20.01.04:沈没 20.03.10:除籍:内令第232号 20.03.10:解傭
喪失場所:台湾北東岸蘇澳湾 喪失原因:米第38機動部隊艦載機による空爆

同型船

 なし。

兵装

 防潜網。

(参考:開戦時の標準兵装)
 短八糎砲1門、
 六十糎探照燈1基、
 爆雷投射機1式、爆雷投下台2組、爆雷8個、
 九六式防潜網2組、九六式機雷30個。

写真資料

 要調査

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