南洋丸の船歴

 年 月 日:船歴

T11.05.30:起工 T12.01.13:進水、命名:南洋丸 T12.03.10:竣工
T12.04.--:新規登録:所有者:逓信省、           登録総噸数:3,605、登録純噸数:1,879 T12.--.--:横浜〜津軽海峡にて海底電線修理〜08.31横浜 T12.09.11:海底電線布設船沖繩丸」に電線移載 T12.09.20:横浜〜神戸〜09.28長崎 T15.04.--:津軽海峡(石埼−当別間)四心入Balata海底ケーブル布設 02.06.15:変更登録:登録純噸数:1,875 03.03.--:越佐海峡(角田浜−赤泊筵場)四対平等Balata海底ケーブル布設 03.04.--:津軽海峡(石埼−当別間)四対平等Balata海底ケーブル布設 03.--.--:1.後部甲板上のボートデッキを最後部まで延長し覆甲板とする      2.スタンシーブにホイスカーガードを新設 04.08.--:福岡−壱岐、大神−大久保間一対平等鉛被紙海底ケーブル布設 05.05.--:播磨造船所にて後部左舷側に船尾布設用として3mシーブ、3mドラム、其の他必要な      ケーブルリードやホーリング等の諸関連装置を新設 05.12.--:出雲−隠岐、大芦−太井間二対平等鉛被紙海底ケーブル布設 06.10.22:変更登録:登録純噸数:1,844 07.--.--:長崎〜済州島〜呉淞沖合の工事〜02.29呉淞港外 07.03.01:呉淞沖〜海底線修理 07.07.25:隠岐島(島前(太井)−島後(塩浜))六対線輪装荷鉛被紙海底ケーブル布設 07.10.--:端艇揚降機を新設 08.12.--:1.最後部外板を流線形に加工      2.鋼製団平船を新造して旧小汽艇と換装      3.方向探知機を海図室に移設      4.航海船橋天井構造を改造 09.08.27:住友電線海底線工場前岸壁に繋留、電線、器具搭載(09.02まで) 09.09.05:大阪〜小樽〜09.14猿払沖合 09.09.14:目標浮標7個設置 09.09.15:女麗側5,030浬布設 09.09.16:猿払側布設(09.17まで) 11.05.20:変更登録:登録総噸数:3,610、登録純噸数:1,843 12.01.08:長崎〜01.14ヤップ 12.01.15:電線修理工事開始(01.30まで) 12.01.31:ヤップ〜02.01パラオ 12.02.04:パラオ〜02.09基隆 12.04.26:福岡(野北)−壱岐(大久保)間電線積込(04.30まで) 12.05.16:野北着、陸揚げ準備、碇泊用アンカー設置、予定ルート浮標設置作業(05.27まで) 12.05.28:0640 野北側陸揚げ開始      0845 野北側陸揚げ完了      0928 電線布設開始      1415 電線布設完了      1415 大久保側陸揚げ開始      2350 大久保側陸揚げ完了 12.05.30:大久保側整理完了、浮標を撤収しつつ南下 12.06.06:壱岐(半城)−對馬(勝見浦)間電線積込(06.12まで) 12.06.14:六連〜06.14半城沖 12.06.--:半城沖〜5浬毎に1個設標〜勝見浦沖 12.06.--:着工準備後、厳原に仮泊 12.06.28:厳原〜06.28釜山07.03〜07.03勝見浦沖 12.07.12:0700 布設開始      1513 布設完了 12.07.27:對馬(尾崎)−釜山(池浦)間電線積込(07.30まで) 12.08.07:尾崎沖着 12.08.07:尾崎沖〜予定ルートに浮標7個設置〜08.07池浦沖 12.08.09:準備作業完了 12.08.13:0630 尾崎側陸揚げ開始      0830 尾崎側陸揚げ完了      0830 電線布設開始      1730 電線布設完了      1730 池浦側陸揚げ開始 12.08.14:0430 池浦側陸揚げ完了 12.08.15:池浦沖〜09.02佐世保      〜09.04 揚子江口 12.09.05:ミドルブイ西北方の既設線路からクオランチンブイの南方まで約16浬布設 12.09.06:宝山沖仮泊(09.07まで) 12.09.08:共同租界東端祐豊紗廠構内からクオランチンブイ南方まで11.45浬布設 12.09.25:福岡(野北)−壱岐(大久保)間電線修理      1502 心線接続着手 12.09.26:0137 鉛被接続完了      0240 鎧装接続完了      ---- 野北方面に布設、対端浮標収容      ---- 天候悪化により再び両端に置標し工事中止      0830 西戸崎に避難(09.29まで) 12.09.29:未明 工事現場着、作業不能の為両端浮標ランプのみ取替え 12.09.30:0730 工事現場着、作業開始      1300 最終接続開始      2300 接続完了 13.01.12:長崎〜      〜佐世保・青島線修理〜      〜01.24 花鳥山〜      〜宝山・長崎間既設電線を花鳥山引込み、花鳥山・宝山間予備線一条増設、引揚未済線の撤収〜      〜03.18 工事打切り〜      〜03.20長崎 13.05.23:変更登録:船籍港:東京市 13.12.07:高雄〜高雄−川鼻島間430浬電線布設(12.14まで) 13.12.17:川鼻島−広東間電線布設作業に装載モーターボートを使用(12.19まで) 14.05.06:広東−三灶島−海南島間電線布設(05.26まで) 15.09.15:海南島−ハイフォン間電線敷設(09.28まで) 15.11.--:電線、炭水補充 15.11.29:(第1回南方方面工事)横浜〜12.04サイパン12.05〜12.13ヤルート 15.12.16:ジャボール−エニボル島間布設工事完了 15.12.18:電線槽から貯蔵庫に石炭を積替え(12.20まで) 15.12.21:ヤルート〜12.22マロエラップ 15.12.22:マロエラップ−小島間布設工事 15.12.25:マロエラップ〜クエゼリン〜12.27ヴジャエ 15.12.30:最終試験 15.12.31:ヴジャエ〜12.31ウオット 16.01.03:中ノ島−ウオット間布設工事 16.01.04:中ノ島−エニビン間布設工事 16.01.05:中ノ島〜01.10サイパン01.13〜01.19横浜 16.03.--:電線搭載 16.03.17:(第2回南方方面工事)横浜〜03.24サイパン 16.03.--:サイパン−テニアン間二条布設 16.04.14:サイパン〜04.17トラック(夏島) 16.04.18:夏島−竹島間布設工事 16.04.21:日曜島−楓島間布設工事 16.04.23:夏島−竹島間布設工事 16.04.25:トラック〜サイパン〜父島 16.04.--:父島−母島間修理工事 16.04.--:八丈島−三宅島間修理工事 16.05.--:三宅島〜05.09横浜 16.11.26:日本海底電線株式會社横濱工場にて電線搭載 16.12.04:横浜〜布設経路を調査試航〜      〜12.04 冨津陸揚予定地沖仮泊〜      〜12.05 冨津陸揚予定地着〜      〜12.06 大津に向かい布設〜      〜12.15 最終試験終了〜      〜横浜 17.02.18:横浜〜02.21父島〜02.27パラオ 17.03.03:アンガウル沖で探線 17.03.06:ヤップ方面線端と搭載線を接続しパラオに向け布設 17.03.08:メナド方面線端と搭載線を接続しパラオに向け布設 17.03.09:両方面の線端布設、パラオ陸揚工事開始 17.03.21:パラオ〜ヤップ 17.03.--:ヤップ・グアム線修理 17.03.04:ヤップ〜グアム〜パラオ〜04.17メナド 17.04.21:メナド〜サンギ沖でパラオ・メナド線修理〜04.28メナド 17.04.29:メナド〜05.09横浜 17.06.--:日本海底電線株式會社横濱工場にて電線搭載 17.--.--:横浜〜長崎 17.07.10:佐鎮機密第998番電:      1.南洋丸(3500噸鼠色2本檣1煙突)12日朝長崎出港13日昼より数日間東経126度55分北緯29度00分附近        に於て海底電線修理作業を行う      2.の中一隻は直接護衛に任ぜしめられ度      3.第三水雷戦隊は適宜右に協力せられ度 17.07.--:長崎〜海底電線修理作業〜 17.07.21:佐鎮機密第411号ノ35ノ3:陸軍用海底線撤去作業の件通知       向後埼−御床島−大立島−江ノ島間陸軍用海底線撤去作業に関し左に依り許可相成度      1.第一次撤去作業       (イ)区域  大立島−御床島間              御床島−片島北端間       (ロ)期間  自7月29日至8月7日 10日間昼間のみ作業         (ハ)作業船 逓信局所属 南洋丸 3,600噸       (ニ)指揮官 陸軍築城本部 石川少佐      2.第二次撤去作業        海軍水中防禦兵器の更新せらるる場合とし追而通知す        追而防禦海面行動中は海軍の指示に従うものとす      〜07.29 ---- 陸軍用海底線撤去作業〜      〜08.07大阪 17.08.10:大阪〜08.10淡路島福良沖 17.08.16:鳴門海峡無装荷海底線布設 17.08.20:紀淡海峡無装荷海底線布設 17.08.26:紀淡海峡第1次修理工事 17.08.30:紀淡海峡第2次修理工事 17.10.09:機帆船「第二準コ丸」救助作業 17.11.--:電線搭載 17.11.08:淡輪沖着 17.11.11:紀淡海峡第3修理工事(11.12まで)      〜01.27大阪 18.01.--:二対搬送GP海底線電線搭載 18.02.03:大阪〜02.05佐賀関下浦 18.02.06:三心入電信用ケーブル撤去作業(02.08まで) 18.02.09:豊後水道二対搬送GP海底線布設作業 18.04.06:1745 主機故障漂流中の「三船山丸」の救助に向かう      〜04.06 1953 屋島灯台から158度9.6浬にて「三船山丸」を発見      〜04.06 2037 投錨後、船尾に「三船山丸」を繋留      〜04.07 0640 「三船山丸」を曳航〜      〜04.07 1152 笠戸浦にて曳索を放つ〜      〜長崎 18.04.10:佐鎮機密第101705番電:       南洋丸4月11日1200長崎出港(速力12節)12日0900諏訪瀬島東方着の予定を以て概ね左の案畫に依り       海底線作業に従事するに付適宜の艦艇を以て成るべく直接護衛せしめられ度      1.諏訪瀬島東方約15浬東経129度59分北緯29度38分に於て約十日間修理作業      2.右に引続き加計呂麻島、与論島間及与論島、請島間約五日間新設作業      3.右に引続き伊江島西方約十浬東経127度36分北緯26度45分に於て約五日間修理作業        追て前記予定は貴隊護衛計画に応ずる如く変更せしめ差支なきに付適宜同艦に対し所要の指示を為し        行動作業せしむると共に状況を報告(通報)せられ度 18.04.--:長崎〜 18.04.17:黄河丸機密第171400番電:       鹿第三船団        嘉義丸(名瀬経由那覇行)金十丸(名瀬行)南洋丸(古仁屋行)宮古丸(古仁屋経由那覇行)       17日1400鹿児島発、速力八、五節       18日正午位置北緯28度45分東経130度04分、1600名瀬、1800古仁屋入港       19日1500名瀬発       20日那覇着 18.04.17:(鹿第三船団)鹿児島〜04.18古仁屋 18.05.01:43掃司令機密第011715番電:       南洋丸電纜作業終了、長崎に向け現場発、第七利丸甑列島附近迄護衛す 18.05.22:日本海底電線株式會社横濱工場岸壁にて電線搭載(05.26まで) 18.05.--:横浜〜大阪 18.05.--:予備電線搭載 18.06.10:朝鮮海峡第二無装荷鉛被紙海底線第三区間(棚木−池浦間)工事開始      〜06.10 未明 對馬棚木沖から布設ルートに目標浮標を設置しつつ池浦沖に至る〜      〜06.11 ---- ルート変更作業〜      〜荒天の為、釜山入港〜       〜06.17 0700 棚木における線端陸揚げ終了、池浦に向かい布設開始〜      〜06.18 0330 池浦川線端陸揚げ終了〜      〜06.20長崎 18.08.--:長崎〜大阪 18.08.25:日本海底電線株式會社大阪工場岸壁接岸 18.08.27:八対搬送鉛被紙海底電線搭載(08.29まで) 18.09.08:大阪〜右舷機械故障〜09.08神戸 18.09.18:神戸〜09.18横浜 18.09.27:横浜〜09.30函館 18.10.01:函館〜当別沖にて四心入平等装荷ケーブル撤去作業〜10.01函館 18.10.02:函館〜   〜10.02 0600 当別陸揚地沖着、四心入平等装荷ケーブル撤去作業〜      〜10.02 1500 平館沖仮泊〜      〜10.03 ---- 茂浦港に避泊〜      〜10.05 ---- 工事現場に向かうが荒天の為、平館沖仮泊〜      〜10.06 ---- 四心入平等装荷ケーブル撤去作業〜   〜10.07 ---- 平館沖仮泊〜      〜10.08 0530 仮泊地発〜   〜10.08 0925 石崎陸揚地沖より布設開始〜      〜10.08 1636 当別陸揚地沖0.4浬着〜      〜10.08 1930 函館港外仮泊〜      〜10.10 0530 出帆、標識浮標撤収〜      〜10.10青森 18.10.11:青森〜10.11平館10.11〜10.11函館 18.10.12:清水補給 18.10.13:函館〜      〜10.13 1100 当別沖着、作業〜      〜10.14 1700 浮標撤収、電線陸揚げ作業〜      〜10.20大泊 18.11.01:逓信省と鐵通省は統合し運輸通信省となる。電信・電話事業は運輸通信省の外局たる通信院が所管 18.11.30:北海道猿払−樺太女麗間に四心平等装荷海底線1条、一心入海底線2条布設完了 18.12.01:大泊〜      〜12.03小樽 18.12.04:小樽〜12.10長崎 18.12.10:電線搭載(12.14まで) 18.12.14:長崎〜12.14崎戸 18.12.14:石炭搭載500t 18.12.15:崎戸〜12.18船浮12.19〜12.20高雄 18.12.--:上海−マニラ線を安平沖合で切断、上海、マニラと方面別に四鯤鯓へ陸揚げ(01.09まで) 19.01.--:布袋−馬公間布設工事 19.02.01:高雄〜02.02基隆 19.02.--:淡水−石垣島間修理工事 19.02.11:基隆碇泊(02.18まで) 19.02.19:(ナ180船団)基隆〜      〜02.19 2100 与那国島にて船団より分離、石垣島向け航行〜      〜02.20 ---- 「大仁丸」遭難者救助、船浮向け航行〜      〜02.20 0605 船浮西方5浬にて被雷〜      〜02.20 0640 沈没
19.02.20:沈没 
喪失場所:N24.22-E123.36 西表島パイミ崎北西23km附近 喪失原因:米潜水艦Pogy(SS-266)の雷撃

同型船

 なし。

兵装

 機銃。

写真資料

 雑誌「海と空」増刊「特殊船舶画報」S14.07 海と空社(P.2)
 「船舶百年史前篇」有明書房 S32.09 上野喜一郎(P.178)
 「逓信省海底電線布設船南洋丸建造概要」T15.03 逓信省工務局
 「日立造船株式會社七十五年史」S31.04 日立造船株式会社
 「海底線百年の歩み」社団法人電気通信協会 S46.03 海底線施設事務所
 「日立造船百年史」 S60.03 日立造船株式会社(P.105)
 "ONI 208-J Japanese Merchant Ships Recognition Manual" (P.92)
 "ONI 208-J (Revised) Japanese Merchant Ships Recognition Manual (1944)" (P.99)
 NTT-WE マリン

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