宗谷防備部隊

概要

開戦前より大泊特務艦長が宗谷防備部隊指揮官を務めていたが昭和19年3月10日附で宗谷防備隊が編制され、以後は宗谷防備隊司令を指揮官として電令作等が発令された。

【任務・行動】(19.09.01:機密大湊警備府命令作第89号)
 1.宗谷防備部隊担任区域の警戒を厳にし特に宗谷海峡通過を企図する敵潜水艦を阻止撃滅し海上交通保護の
   万全を図る
 2.宗谷海峡及大泊附近に重点を置き担任海面の哨戒に任ず、哨戒配備は指揮官の定むるところに依る
 3.蘇聯艦船、航空機の動静を監視警戒し北樺太方面に於ける敵の沿岸利用に対し警戒す
 4.警戒に当りては所在陸軍部隊と密接に連絡協力す

【兵力】(宗谷防備隊編成時(艦船のみ抜粋)、宗谷防備隊編成前と以降の変遷は大湊警備府を参照)
       特務艦        大泊
       特設砲艦兼砕氷艦   千歳丸
       掃海隊        第五十二掃海隊(第二十三號掃海艇第二十四號掃海艇)
       敷設艇        葦埼
       掃海特務艇      第十七號掃海特務艇第十八號掃海特務艇
       特設驅潜艇      第十六日東丸嘉辰丸
       水警隊        大發4

宗谷防備部隊電令作

 19.04.04:宗谷防備部隊電令作第3号:宗防機密第167番電:
       当分の間毎日0700及1700に於ける宗谷海峡付近海面の氷状を報告すべし

 19.04.04:宗谷防備部隊電令作第4号:宗防機密第85番電:
      1.大泊は哨区哨戒中機宜行動中知床岬附近海面の氷状を調査報告すべし
      2.大泊は哨区日割を報告通報すべし

 19.04.05:宗谷防備部隊電令作第4号:宗防機密第051412番電:
       大泊は適宜函館に回航入渠修理を行うべし

 19.04.11:宗谷防備部隊電令作第7号:宗防機密第423番電:
       千歳丸は急速補給の上中知床岬南方海面の氷状を調査し報告通知すべし

 19.05.06:宗谷防備部隊電令作第8号:宗防機密第061940番電:
      1.第十六日東丸、嘉辰丸は大湊に於て補給の後稚内に回航すべし
      2.行動予定を報告すべし

 19.05.06:宗谷防備部隊電令作第9号:宗防機密第062152番電:
       第二號新興丸機密第061950番電関連大泊は第二號新興丸の水路嚮導に任ずべし

 19.05.15:宗谷防備部隊電令作第10号:宗防機密第1514130番電:
       葦埼K埼は敷設準備出来次第稚内に進出すべし

 19.05.22:宗谷防備部隊電令作第12号:宗防機密第221500番電:
      1.明23日0900より宗谷海峡東口機雷堰の補強敷設を実施す各艇同時刻迄に所定配備に就け
      2.機雷敷設中警戒隊警戒要領宗谷防備部隊機密命令作第3号に依るの外左記に依る
       (1)大泊、嘉辰丸防禦海面西方千歳丸、掃特18、防禦海面東方
       (2)0800より1200迄宗谷海峡を通航する船舶は総て北水道を航行せしむ
       (3)特に蘇聯商船は絶対に敷設現場を見せざる様誘導すること
      3.敷設の始終は電報を以て通知す

 19.05.31:宗谷防備部隊電令作第12号:宗防機密第311358番電:
      1.明6月1日1200より第三機雷堰敷設を実施す
      2.警戒要領第一回の通り
        但し船団及蘇聯商船は南水路を航行せしむ
      3.各艦所定配備に就け

 19.08.20:宗谷防備部隊電令 第15号:宗防機密第201650番電:
      1.m]、第十五號驅潜艇をは二丈岩附近に於て護衛を止め大泊に回航補給すべし
      2.m]は大泊に於て来る25日迄の間に機関の検査手入を行うべし

 20.02.16:宗谷防備部隊電令作第17号:宗防機密第162130番電:
       対空第二警戒配備乙となせ

20.04.10:宗谷防備部隊電令作第1号:宗防機密第100930番電:      1.当隊兵力部署左の通定む(部隊、指揮官、兵力、主任務の順)       (イ)主隊          直率 旗艦          全作戦支援、海上交通保護       (ロ)警戒部隊           先任艦長 八丈、占守、擇捉、國後、笠戸           担任海面の警戒、敵部隊撃滅、海上交通保護       (ハ)海面防備隊          宗谷防備隊司令 宗谷防備隊(水上兵力)           担任海面の防備、警戒、敵部隊撃滅、海上交通保護       (ニ)陸上防備隊          宗谷防備隊司令 宗谷防備隊(陸上兵力)          担任陸上区防備警戒      2.本職主隊、警戒隊を率い大湊方面に在りて千島方面に対する一貫護衛に任ず        5月上旬宗谷海峡方面に進出の予定      3.海面防備隊及び陸上防備隊は現任務を続行、特に戦備強化促進に努むべし 20.04.18:宗谷防備部隊電令作第2号:宗防機密第180850番電:      1.擇捉は20日大湊発稚内に進出すべし      2.擇捉、稚内着後、同艦を海面防備部隊に編入す 20.04.22:宗谷防備部隊電令作第3号:宗防機密第221330番電:       ツ九〇一船団は人員の一部揚陸の為釧路に寄港すべし 20.04.25:宗谷防備部隊電令作第4号:宗防機密第250800番電:       4月25日大泊を主隊に編入す 20.04.27:宗谷防備部隊電令作第5号:宗防機密第270800番電:       大泊を海面防備部隊に復帰す 20.04.27:宗谷防備部隊電令作第6号:宗防機密第270930番電:       擇捉に対する海面防備部隊指揮官の指揮を解く       擇捉は29日迄に大湊に回航すべし 20.05.19:宗谷防備部隊電令作第7号:宗防機密第190715番電:       北東方面部隊電令作第148号及び大警十二航艦機密第5号に拠る北洋作戦護衛要領左の通定む      1.船団部隊の編成 別に定む      2.護衛要領       (イ)船団部隊の結束を固くし航空部隊の掩護警戒下に敵情に応ずる航路の管制を適切にし          極力危険海面を回避に努むると共に敵に会せば徹底的に之を攻撃撃滅し已むを得ざるも          護衛艦の全滅を期し船団の安全を図る       (ロ)船団部隊内の護衛要領は第百四戦隊護衛内規(機密第百四戦隊法令第5号)に準拠す       (ハ)航空機に依る警戒標準          担任区域を哨戒する外少なくとも船団通航前日より予定航路を中心とする哨戒を強化し          船団の護衛を実施す      3.船団部隊編成(解編地を特令なき限り小樽とす)        予定船団部隊集合せば令なくして編成し        船団部隊帰投後(要すれば事後研究会後)令なくして解編す      4.目的附近に於ける局地護衛に関しては本務に支障なき限り(特令あるものの外)努めて之に        応ずるものとす        自体船団部隊内の船舶の局地的移動に対する護衛は一貫護衛の一部と見做す      5.護衛艦は其の行動予定、特に予定集合期日に対するもの及び事故に対する爾後の予定等は必ず        速報すべし      6.船団部隊編成地に於ける集合及び行動標準       (イ)護衛艦発航前々日午前中、船団は前日午前中までに集合       (ロ)作戦打合せ          護衛隊内に於て船団会議中に終了する如くす       (ハ)船団会議          発航前日午前又は午後光       (ニ)護衛兵権          船団会議後船団部隊指揮官主宰       (ホ)航行訓練          発航後許す限り安全海面に於て実施       (へ)商船研究会          帰投後許す限り実施(船団部隊指揮官主宰)       (ト)船団部隊指揮官は集合地其の他に在りては情況許す限り通信防護其の他船団の防護訓練に          努むるものとす 20.05.23:宗谷防備部隊電令作第8号:宗防機密第230843番電:       宗谷防備部隊電令作第7号(北洋作戦護衛要領)の4を左の通改む       北及び中千島方面局地護衛に関しては千島方面防備部隊指揮官の指揮を承くべし 20.05.25:宗谷防備部隊電令作第9号:宗防機密第250926番電:      1.八丈はヘ船団に同航、大湊に回航修理を実施すべし      2.ヘ船団部隊指揮官は八丈同航中、之が護衛警戒及び救助等を担当すべし      3.八丈に対する小樽附近以後の警戒其の他に関しては別令す 20.05.25:宗谷防備部隊電令作第10号:宗防機密第252156番電:       船団部隊編成、左の通予定す(船団名、行先、指揮官名、船名、護衛艦、小樽発航の順)       「リ」片岡、浮島丸砲艦長、浮島丸、第三十七號、第三十六號海防艦、26日        「オ」松輪、笠戸海防艦長、北進丸、阿波丸、笠戸、第七十四號海防艦、27日          (第七十四號海防艦は稚内附近より合同のこととし適宜士官一名船団会議に列席)       「ル」柏原、先任海防艦長、第十三共同丸、龍王丸、平野丸、第二百十五號、          第二百十九號海防艦、28日       「ク」得撫島、擇捉海防艦長、東祐丸、紅海丸、昭華丸、擇捉、m]、29日 20.05.29:宗谷防備部隊電令作第11号:宗防機密第292328番電:       宗谷防備隊司令は麾下艦艇を以て北緯46度35分東経144度22分に占守の発見せる潜水艦を掃蕩       撃沈すべし 20.05.30:宗谷防備部隊電令作第12号:宗防機密第300222番電:       海面防備部隊指揮官は敵潜跳梁の現状に鑑み宗谷海峡方面の対潜哨戒を厳にすべし 20.05.30:宗谷防備部隊電令作第13号:宗防機密第300436番電:       第百十二號海防艦は引続き敵潜掃蕩撃滅すべし 20.05.30:宗谷防備部隊電令作第14号:宗防機密第300834番電:       船団部隊編制中左の通変更す      1.「ル」船団に「ワ」船団の博愛丸を加へあり1日小樽出港の予定        護衛艦 第五十五號、第三十六號、第五十七號海防艦        (指揮官 第一海防隊司令 稚内附近にて船団と合同の予定)      2.「ワ」船団中古城丸、永保丸は取止め第十五雲海丸を「ワ」船団に加へ「ワ」船団は取止む      3.「ク」船団(得撫行東祐丸、昭華丸、護衛艦擇捉、m])(7語不明)6月3日発 20.05.30:宗谷防備部隊電令作第15号:宗防機密第300331番電:       占守機密第292155番電関連       擇捉は第三十六號海防艦を指揮し準備出来次第出港「チ」船団攻撃の敵潜制圧に任ずべし

宗谷防備部隊電令

 17.08.25:宗谷防備部隊電令第7号:宗防機密第17番電:
       貴艦は至急樺太東岸に座礁せる玖馬丸の救援に赴くべし

 17.11.18:宗谷防備部隊電令第15号:宗防機密第180600番電:
      1.野風は中尻床岬紋別を結ぶ線上北緯45度20分以南30浬の附近海面を警戒索敵せよ
      2.白~は同以北約30浬間の附近海面の警戒配備に就け
      3.本隊は中尻床岬神威岬を結ぶ線附近海面に於て北部新興丸、中央部大泊、南部千歳丸各配備に
        就き警戒索敵中
      4.現在迄のところ異状なし

 17.11.20:宗谷防備部隊電令第22号:宗防機密第200700番電:
      1.白~は速に稚内に待機し稚泊連絡船の稚内西能登呂間護衛をなすべし
      2.本部隊は第三警戒配備に就き海峡の哨戒に当るべし
      3.野風は1200以後小樽に回航すべし
      4.新興丸の連絡船護衛を止む、大泊は補給の為大泊に回航す

19.04.11:宗谷防備部隊電令第1号:宗防機密第1109番電:       左記により第一回防備衛所測的教練を実施す      1.日時 千歳丸艦長所定      2.海域 防備海面      3.要領       (イ)教練開始と同時に防備衛所は聴音機により目標艦の艦位を測定し目標艦に通知す          目標艦は自艦艦位と照位と照合誤差を求む       (ロ)目標艦(千歳丸)運動 第一次半速 第二次微速      4.千歳丸艦長は其の都度誤差を電報すると共に書類を以て成績並所見を提出すべし 19.04.21:宗谷防備部隊電令第2号:宗防機密第211550番電:       千歳丸哨区に到着せば適宜第二回防備衛所測的教練を行うべし要領第一回に準ず 19.05.01:宗谷防備部隊電令第4号:宗防機密第010850番電:       千歳丸は11日哨区発室蘭に廻航入渠修理を行うべし 19.05.01:宗谷防備部隊電令第5号:宗防機密第011514番電:      1.大泊は4日頃大泊発樺太西海岸諸港を巡航港湾の状況を調査報告すべし      2.巡航予定を報告すべし      3.本職大泊に於て其の艦に乗艦の予定 19.05.10:宗谷防備部隊電令第6号:宗防機密第090930番電:       要すれば大泊に於て急速補給の上七驅機密第081755番電に依る嚮導を行うべし 19.05.11:宗谷防備部隊電令第7号:宗防機密第110615番電:       千歳丸は13日迄哨戒を続行の上函館に廻航し入渠修理を行うべし 19.05.13:宗谷防備部隊電令第9号:宗防機密第131110番電:       千歳丸は急速大泊に於て砕氷可能なる如く修理を行うべし 19.05.13:宗谷防備部隊電令第10号:宗防機密第131200番電:       千歳丸は大泊に廻航補給の上命を待て 19.05.17:宗谷防備部隊電令第14号:宗防機密第170920番電:       長和丸は17日0830北緯48度40分東経156度30分より列島??北?大泊着???       千歳丸はなるべく東方に進出長和丸に合同直接護衛に任ずべし 19.05.21:宗谷防備部隊電令第15号:宗防機密第210420番電:       石埼は速に稚内に先航せよ 19.05.21:宗谷防備部隊電令第16号:宗防機密第211332番電:       千歳丸は22日0800大泊発哨区に就け       大泊は22日1300稚内に廻航せよ 19.06.06:宗谷防備部隊電令第18号:宗防機密第061027番電:      1.海上第二警戒配備乙となせ      2.第十六日東丸は稚内に帰投すべし 19.06.06:宗谷防備部隊電令第19号:宗防機密第061735番電:       明7日0800大泊発哨戒に従事せよ 19.06.07:宗谷防備部隊電令第21号:宗防機密第070758番電:      1.10日第三機雷堰の敷設を実施す      2.石埼、葦崎は8日1200迄に稚内に帰投すべし      3.葦崎は本日中にGHを設標すべし 19.06.08:宗谷防備部隊電令第22号:宗防機密第081815番電:      1.第三機雷堰の敷設を明9日繰上げ実施す      2.警戒要領        宗谷防備部隊電令第12号の通 19.06.09:宗谷防備部隊電令第23号:宗防機密第091345番電:      1.第三機雷堰敷設終了      2.海上警戒第三配備となせ      3.千歳丸は所定哨区、第十七號掃海特務艇は一哨区哨戒をなせ      4.嘉辰丸、葦埼は稚内に帰投すべし 19.06.11:宗谷防備部隊電令第24号:宗防機密第112055番電:       対空第二警戒配備乙となせ、但し対空射撃関係員は第二警戒配備甲となせ 19.06.12:宗谷防備部隊電令第25号:宗防機密第120645番電:      1.千歳丸は当分の間哨戒6日、補給4日として哨戒を行うべし      2.予定を報告すべし 19.06.12:宗谷防備部隊電令第26号:宗防機密第120130番電:      1.陸軍愛郎岬監視哨よりの報告に依れば11日2240頃愛郎岬の95度7浬に於て東天丸、千早丸        敵潜の雷撃を受け沈没      2.海上第一警戒配備となせ      3.第二十三號掃海艇は現場に急行敵潜掃蕩攻撃すべし      4.航空部隊は之を中心とする50浬圏内の掃蕩を実施すべし 19.06.13:宗谷防備部隊電令第28号:宗防機密第130754番電:      1.敵情を得ざれば1200以後掃蕩を行いつつ哨区に就け      2.一水戦驅逐艦三隻本日より概ね13日間愛郎岬中知床岬東方60浬海面の掃蕩を行う 19.06.13:宗谷防備部隊電令第29号:宗防機密第131317番電:       水雷部隊知床半島東方海面対潜掃蕩中航空部隊は対潜掃蕩に関し同指揮官の指揮を受くべし 19.06.14:宗谷防備部隊電令第30号:宗防機密第140348番電:       千歳丸は大泊に回航急速補給の上哨区に進出すべし 19.06.14:宗谷防備部隊電令第31号:宗防機密第140404番電:       0500以後宗谷防備部隊航空部隊の水雷部隊指揮官の作戦指揮を解く 19.06.14:宗谷防備部隊電令第32号:宗防機密第140605番電:       対空第二配備甲となせ 19.06.14:宗谷防備部隊電令第33号:宗防機密第141335番電:       対空第二警戒配備乙となせ       但し黎明薄暮は特に警戒を厳にすべし 19.06.14:宗谷防備部隊電令第34号:宗防機密第141750番電:       C哨区に就け 19.06.14:宗谷防備部隊電令第35号:宗防機密第141915番電:       対空第三警戒配備となせ 19.06.15:宗谷防備部隊電令第36号:宗防機密第150600番電:      1.海上第二警戒配備乙となせ      2.第十七號掃海特務艇、嘉辰丸は稚内に帰投すべし      3.千歳丸は宗谷防備部隊電令第25号により行動すべし      4.第二十三號掃海艇は16日1200以後哨区を撤し大泊に於て補給すべし        其の途次稚内に寄港救助者を宗谷防備隊に引渡すべし        而今第二十三號掃海艇補給基地を大泊に指定す 19.06.15:宗谷防備部隊電令第37号:宗防機密第151300番電:       葦埼は第二哨戒線に進出せよ 19.06.15:宗谷防備部隊電令第38号:宗防機密第151550番電:      1.本日1430頃落合直協隊飛行機愛郎岬東南20粁に敵潜の油紋らしきもの発見爆撃せり      2.第二十三號掃海艇は現場に急行敵潜攻撃に任ずべし      3.大沼水偵隊は之に協力すべし      4.現哨戒中の艦艇は警戒を厳にせよ 19.06.16:宗谷防備部隊電令第42号:宗防機密第161045番電:      1.本日0930西能登呂衛所は220度30粁進路南西速力16節潜水艦らしき音を聞く      2.第十七號掃海特務艇、嘉辰丸、第七榮丸は右潜水艦を捕捉撃滅すべし      3.水偵隊は之に協力すべし      4.海上第一警戒配備となせ 19.06.19:宗谷防備部隊電令第50号:宗防機密第191855番電:      1.西能登呂岬防備衛所は本日1758 220度39粁に敵潜らしき音を聴く      2.第二十三號掃海艇、第十六日東丸、第十八號掃海特務艇及第七榮丸は現場に急行掃蕩撃滅すべし 19.06.21:宗谷防備部隊電令第52号:宗防機密第210515番電:      1.嘉辰丸、第十七號掃海特務艇は0800出港第三哨戒線に就け        第十六日東丸、第十八號掃海特務艇は哨区に於て交代の上稚内に帰投すべし      2.第二十三號掃海艇は0900迄に稚内に帰投すべし 19.06.26:宗谷防備部隊電令第55号:宗防機密第260810番電:       チト連絡船樺太丸(第二十三號掃海艇稚内沖着次第発予定)を本斗迄護衛したる後追手沖に出現せし       敵潜の掃蕩を実施せよ 19.06.27:宗谷防備部隊電令第56号:宗防機密第270715番電:       其の後の情報に依れば追手泊地沖の敵潜水艦情報は不確実なること判明せり       掃蕩を止め稚内に帰投せよ 19.07.01:宗谷防備部隊電令第58号:宗防機密第010453番電:       第一哨戒隊の哨戒任務を解く 19.07.27:宗谷防備部隊電令第60号:宗防機密第271308番電:      1.第二十四號掃海艇は29日0800大泊発第二哨戒線の哨戒に任ずべし      2.千歳丸哨戒交代後酒保物品受取の為稚内に回航すべし 19.07.27:宗谷防備部隊電令第61号:宗防機密第271443番電:      1.本日1340第七驅逐隊北緯45度27分東経142度32分に於て敵潜らしきもの探知攻撃中      2.海上第二警戒配備甲となせ      3.航空部隊は第七驅逐隊に協力対潜掃蕩を実施すべし 19.07.27:宗谷防備部隊電令第62号:宗防機密第271526番電:       能美は現場に急行、第七驅逐隊に協力掃蕩攻撃すべし       第二十四號掃海艇は第二哨戒線に就け 19.07.27:宗谷防備部隊電令第63号:宗防機密第271635番電:      1.第七驅逐隊の探知せる敵潜は疑あり      2.海上第三警戒配備乙となせ      3.宗谷防備部隊電令第62号を取消す 19.07.28:宗谷防備部隊電令第64号:宗防機密第282015番電:       明29日0800大泊発オハに回航、御津丸、柏榮丸の護衛に任ずべし       オハに於ける状況は滿珠丸船長の報告を放送す 19.07.29:宗谷防備部隊電令第64号:宗防機密第290715番電:       海上第三警戒配備となせ 19.07.30:宗谷防備部隊電令第65号:宗防機密第300734番電:      1.千歳丸は本日中に大泊に回航補給すべし大泊は修理完了次第速に哨区に就け      2.第二十四號掃海艇は哨区を撤し稚内に帰投すべし      3.第十五號驅潜艇は31日正午迄に稚内に回航すべし 19.07.31:宗谷防備部隊電令第66号:宗防機密第311610番電:       而今宗谷防備部隊電令第50号に依り哨戒を実施すべし 19.08.01:宗谷防備部隊電令第67号:宗防機密第010806番電:        1200大泊発「RZYX」点を経由能美護衛中は船団に合同護衛任務に従事すべし 19.08.04:宗谷防備部隊電令第68号:宗谷防備部隊機密第042035番電:       対空第二警戒配備甲となせ 19.08.05:宗谷防備部隊電令第69号:宗防機密第051300番電:       対空第三警戒配備となせ 19.08.06:宗谷防備部隊電令第69号:宗防機密第061315番電:       能美現場到着後急速稚内に回航補給すべし 19.08.06:宗谷防備部隊電令第70号:宗防機密第061330番電:      1.現護衛中は船団知床岬通過後第十五號驅潜艇を分離稚内に先行せしむべし      2.第二十四號掃海艇は船団を宗谷岬沖迄護衛したる後大泊に回航急速補給待機すべし 19.08.12:宗谷防備部隊電令第71号:宗防機密第121240番電:       海上第二警戒配備乙となせ 19.08.12:宗谷防備部隊電令第72号:宗防機密第121300番電:       本日の哨戒艇を第十七號掃海特務艇及第十六日東丸とす       第一哨戒線に就け 19.08.13:宗谷防備部隊電令第73号:宗防機密第130635番電:      1.嘉辰丸は0800出港第一哨戒線に於て第十六日東丸と交代すべし      2.第十六日東丸は嘉辰丸と交代後稚内に帰投すべし 19.08.13:宗谷防備部隊電令第74号:宗谷防備部隊機密第130640番電:       哨戒線は本艦艇補給中として叺入石炭約三十屯を常時搭載し置くべし 19.08.16:宗谷防備部隊電令第75号:宗防機密第160605番電:      1.西衛は0435浮上潜水艦らしき音を聴知す230度5粁進路東      2.航空部隊は之を捜索攻撃すべし 19.08.27:宗谷防備部隊電令第78号:宗防機密第271820番電:       第二十四號掃海艇は柏榮丸の護衛を打切り稚内に回航すべし 19.09.09:宗谷防備部隊電令第79号:宗防機密第090146番電:      1.波風8日1950北緯47度27分東経148度20分に於て雷撃を受け航行不能、能美周囲警戒中      2.第五十二掃海隊(第二十三號掃海艇欠)及第十五號驅潜艇は同艦の救難に赴くべし 19.09.11:宗谷防備部隊電令第81号:宗防機密第110758番電:      1.第五十二掃海隊(第二十三號掃海艇欠)及第十五號驅潜艇は波風を宗谷岬迄護衛したる後左記に        依り行動せよ        第五十二掃海隊(第二十三號掃海艇欠)は大泊に於て補給の上稚内に於て補給、        第十五號驅潜艇は稚内に於て補給      2.第二十三號掃海艇は11日中に稚内に回航すべし 19.09.17:宗谷防備部隊電令第84号:宗防機密第170726番電:       本日中知床岬半島東方海面を捜索し得る所なければ大泊を所定哨戒線に就かしむる        第二十四號掃海艇は大泊に回航補給待機すべし 19.09.17:宗谷防備部隊電令第85号:宗防機密第170738番電:       当分の間左記に依りGC哨区の哨戒に従事すべし      1.日割        19日20日 第十五號驅潜艇        21日22日 第二十三號掃海艇        23日24日 第二十四號掃海艇        以下繰返す      2.交代要領        1200哨区に於て交代すべし 19.09.24:宗谷防備部隊電令第87号:宗防機密第241600番電:      1.21日2030頃北緯49度36分東経145度30分に於て利山丸雷撃を受けたるものの如し      2.其の艇は現場に急行附近の掃蕩並に捜索に任ずべし 19.09.24:宗谷防備部隊電令第88号:宗防機密第241720番電:       宗谷防備部隊電令第85号に依る哨戒任務を解く 19.09.26:宗谷防備部隊電令第89号:宗防機密第262246番電:      1.宗谷衛所2115 10度9,000米敵潜水上航音を聴取、速力12節西航      2.第十八號掃海特務艇、第二十四號掃海艇は之を捕捉攻撃すべし      3.海上第一警戒配備となせ 19.09.27:宗谷防備部隊電令第90号:宗防機密第270817番電:      1.昨夜宗谷衛所の聴知せし敵潜は疑あり      2.海上第二警戒配備乙となせ      3.第十六日東丸、嘉辰丸は第二哨戒線を哨戒すべし 19.09.29:宗谷防備部隊電令第90号:宗防機密第291758番電:       而今哨戒艦艇は宗谷海峡通峡船舶名を調査報告すべし 19.09.30:宗谷防備部隊電令第91号:宗防機密第300740番電:       海上第三警戒配備となせ 19.10.07:宗谷防備部隊電令第92号:宗防機密第071500番電:       第五十二掃海隊(第二十三號掃海艇欠)は大泊発「ラ四〇四」船団護衛に協力すべし 19.10.21:宗谷防備部隊電令第93号:宗防機密第212208番電:       大湊警備府電令作第17号に依り行動すべし 19.11.01:宗谷防備部隊電令第94号:宗防機密第111410番電:      1.第五十二掃海隊は得撫行A船天領丸の護衛に任ずべし      2.第五十二掃海隊司令は適宜行動予定を決定関係各部に報告通報すべし 19.11.24:宗谷防備部隊電令第98号:宗防機密第241050番電:       第五十二掃海隊(第二十四號掃海艇欠)は哨区交代後稚内に帰投せよ 19.11.27:宗谷防備部隊電令第99号:宗防機密第272230番電:      1.第二十四號掃海艇は明28日1000稚内発第十五號驅潜艇と交代GH哨区の哨戒実施すべし      2.第十五號驅潜艇は交代後稚内に帰投せよ
20.04.25:宗谷防備部隊電令作第1号:宗防機密第251810番電:       本職指揮下の船団部隊及び護衛艦にして行動予定に大なる変更を要する如き事故状況の変化等に       合したる場合は情況之を許す限り其の状況見込、爾後の処置等の速報に努むべし

宗谷防備部隊信電令作

 19.06.02:宗谷防備部隊信電令作第13号:宗防機密第020606番電:
      1.2日0105波風中知床岬の92度24浬に於て敵潜発見制圧中
      2.対海上第一警戒配備となせ
      3.航空部隊は指揮所定に依り対潜掃蕩に従事すべし
      4.本日の敷設を取止む

 19.06.14:宗谷防備部隊信電令作第2号:宗防機密第140642番電:
       第二警戒配備発令中稚内隊の哨戒を左の通り定む
       14日第三攻撃隊(葦埼欠)
       15日第二攻撃隊 以下繰返す 第一哨戒線配備とす

宗谷防備部隊信令作

 20.04.10:宗谷防備部隊信令作第1号:
      1.北千島行船団北進丸(B)、天領丸(A)は4月14日函館発の予定
      2.右船団の護衛艦を占守、m]に指定す
      3.占守海防艦長は占守、m]を率い便宜函館に回航すべし

宗谷防備部隊信令

 19.06.07:宗谷防備部隊信令第1号:
       第二十三號掃海艇はオハ行金津丸を北緯50度線迄護衛すべし

 19.06.29:宗谷防備部隊信令第2号:
       金津丸は30日オハを出港の予定、第一攻撃隊の一隻をして大概北緯49度以南宗谷海峡迄護衛に
       任ぜしむべし

 19.09.21:宗谷防備部隊信令第3号:
       第十八號掃海特務艇の第一西海丸救難作業の任務をを解く、哨戒任務に従事すべし

 19.10.30:宗谷防備部隊信令第31号:
       其の艇は明31日中に大泊に回航すべし

20.04.24:宗谷防備部隊信令第1号:機密第241115番電:       護衛艦にして取扱の不注意其の他に依り機械を毀損し作戦行動に支障を来したる例、最近に於て       既に二件あり       各艦艦長は克く部下を督し緊迫せる現時局に於て今後右の如き事故の絶無を期すべし 20.04.25:宗谷防備部隊信令第2号:       第二號新興丸の護衛を第四十九號海防艦に指定す

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