千島防備部隊

概要

【兵力】
 18.06.01：機密千防部隊命令作第２号：
 　　　　　　哨戒部隊　　　　　　　石垣、八丈、國後
 　　　　　　敷設部隊　　　　　　　第二號新興丸、民星丸
 　　　　　　掃海部隊　　　　　　　第二十八掃海隊（第三京仁丸、第五京仁丸、藤丸、第七福榮丸）
 　　　　　　附属　　　　　　　　　永隆丸、第五千代丸、萬榮丸
 　　　　　　　　　　　　　　　　　初島、立石

 18.08.10：機密千防部隊命令作第４号：
 　　　　　　警備部隊　　　　　　　第五十一警備隊（大發36隻）
 　　　　　　哨戒部隊　　　　　　　石垣、八丈、國後、第三十五號驅潜艇、第三十六驅潜艇
 　　　　　　護衛部隊　　　　　　　第一驅逐隊　　（神風、沼風、野風、波風）
 　　　　　　掃海部隊　　　　　　　第二十八掃海隊（第三京仁丸、第五京仁丸、藤丸、第七福榮丸）
 　　　　　　附属艦船　　　　　　　民星丸、永隆丸、第五千代丸、萬榮丸

 18.08.20：電令作第４号（08.21附）：千根機密第210515番電：
 　　　　　　第三十五號驅潜艇を削除

 18.10.10：機密千防部隊命令作第７号：
 　　　　　　警備部隊　　　　　　　第五十一警備隊
 　　　　　　第一警戒部隊　　　　　石垣、八丈、國後
 　　　　　　第二警戒部隊　　　　　第一驅逐隊　　（神風、沼風、波風、野風）
 　　　　　　附属　　　　　　　　　民星丸、永隆丸、第五千代丸、萬榮丸

 19.08.01：千島防備部隊電令作第105号：
 　　　　　　哨戒部隊		　 第四監視艇隊を加う

 19.12.25：千島防備部隊電令作第109号（12.29附）：
 　　　　　１．護衛部隊　　　　　　八丈、國後、笠戸、擇捉、占守を加う
 　　　　　２．第一、第二警戒部隊を除く

千島防備部隊電令作

 18.08.14：千島防備部隊電令作第１号：千防機密第140630番電：
 　　　　　１．８月10日附第九防空隊を千島防備部隊に編入せらる
 　　　　　２．第九防空隊は出撃準備完成せば大湊経由成る可く速に片岡湾（占守）に進出すべし

 18.08.15：千島防備部隊電令作第２号：千防機密第151320番電：
 　　　　　　北方部隊電令作第340号及第341号関連海上護衛に関し左の通り定む
 　　　　　１．一貫護衛
 　　　　　　（イ）護衛部隊指揮官一驅司令同兵力第一驅逐隊
 　　　　　　（ロ）差当り幌筵海峡小樽間船団に対し行うを例とし特に指示するものの他指揮官所定とす
 　　　　　２．区間護衛
 　　　　　　　当分の間東経154度線以東の北千島西側海面に対し之を実施す特令するものの他西側隊指揮官
 　　　　　　　所定とす
 　　　　　３．右以外は間接護衛とす
 　　　　　４．当分の間海上交通保護に関しては「大東亞戦争中大湊警備府海上交通保護計画」を襲用す

 18.08.16：千島防備部隊電令作第３号：千防機密第161755番電：
 　　　　　　第三十五號驅潜艇を一時東側隊より除く、同艇は17日1000迄に片岡に回航すべし

 18.08.22：千島防備部隊電令作第５号：千根機密第221530番電：
 　　　　　　カムチヤツカ日魯漁業引揚輸送護衛に関し左の通定む
 　　　　　１．期日　　　　８月22日より特令する迄（９月10日頃迄の予定）
 　　　　　２．護衛指揮官　石垣海防艦長
 　　　　　　　同兵力　　　石垣、八丈、國後
 　　　　　３．護衛要領
 　　　　　　（イ）指揮官所定に依り二隻宛輪番「カムチヤツカ」西海岸領海外に於て機宜対潜掃蕩しつつ
 　　　　　　　　　碇泊荷役中の引揚船を護衛引揚船出港後東経153度線到達迄成し得る限り直接護衛
 　　　　　　　　　同線以西間接護衛とす
 　　　　　　（ロ）引揚船航路一番船乃至九番船は積荷後東経153度線迄基準針路概ね270度とし爾後Ｔ46（
 　　　　　　　　　中知床岬の180度５浬）に向うものとす
 　　　　　　　　　十乃至十四番船は積荷後幌筵海峡に集合船団護衛に加入
 　　　　　　　　　右以外細目は指揮官所定とす
 　　　　　４．通信
 　　　　　　　引揚船は無線封止を厳守し非常の場合500KCにて送信す使用暗号書北洋警備通信暗号書
 　　　　　５．輸送船の行動予定５Ｆ機密第220805番電通り

 18.08.23：千島防備部隊電令作第６号：千根機密第230610番電：
 　　　　　　８月23日以降日魯船堪察加沿岸引揚終了迄北千島方面対潜警戒配備左の通変更す
 　　　　　１．幌筵海峡北口及加熊別方面　片岡待機海防艦
 　　　　　　　幌筵海峡南口　民星丸
 　　　　　　　武藏擂鉢方面　第三十六號驅潜艇
 　　　　　２，補給各指揮官所定基地片岡湾

 18.09.02：千島防備部隊電令作第７号：千根第020800番電：
 　　　　　　藤影丸擂鉢に向け回航中２日0520北緯46度40分東経146度30分に於て雷跡を発見敵潜の追躡を
 　　　　　　受けつつあり神風は現船団と分離速に同船を護衛せよ

 18.09.09：千島防備部隊電令作第８号：千根第091350番電：
 　　　　　　永隆丸は第五十一警備隊司令の要求に応じ同隊兵力の一部（43名の予定）輸送（天寧占守間）に
 　　　　　　協力すべし

 18.09.09：千島防備部隊電令作第９号：千根第091840番電：
 　　　　　　千防部隊兵力部署中第三十六號驅潜艇を除く

 18.09.10：千島防備部隊電令作第10号：千根第100510番電：
 　　　　　　９月10日以降第二十八掃海隊の哨戒配備を松輪一隻武藏擂鉢方面一隻幌筵海峡方面二隻とす
 　　　　　　交代及補給司令所定

 18.09.10：千島防備部隊電令作第11号：千根第100825番電：
 　　　　　１．神風は12日0600迄丁46附近を機宜行動切揚船の間接護衛に任ずべし
 　　　　　２．神明丸、山東丸、博愛丸、第二正木丸11日0800より1200頃迄に同地点通過の予定
 　　　　　３．視界不良の場合は司令所信に依り本行動を取止め差支なし

 18.09.14：千島防備部隊電令作第12号：千防第141135番電：
 　　　　　　加熊別湾沖合に敵浮上潜水艦一隻見ゆ一一三〇
 　　　　　　石垣、第三十六號驅潜艇は直に之を攻撃掃蕩せよ

 18.09.18：千島防備部隊電令作第13号：千防第181735番電：
 　　　　　　1620加熊別に於て長和丸敵潜の襲撃を受け被害あり神風及第二十八掃海隊第一小隊は現場に急行
 　　　　　　掃蕩並に救難に任ぜよ

 18.09.20：千島防備部隊電令作第14号：千根第200802番電：
 　　　　　　敵潜没潜水艦あり武蔵基地よりの方位250度20浬

 18.09.20：千島防備部隊電令作第15号：千根第201545番電：
 　　　　　１．第一雲洋丸敵潜の雷撃を受く位置倶楽部埼の90度32浬被害なし1500
 　　　　　２．神風は現場に急行掃蕩攻撃せよ

 18.09.20：千島防備部隊電令作第16号：千根第20----番電：
 　　　　　１．神風は明21日天明後主として武蔵湾在泊艦船の警戒に任じたる後日帝丸を護衛片岡に回航すべし
 　　　　　２．長和丸は準備出来次第日帝丸之を曳航（神風及第二十八掃海隊の一艇護衛）内地に回航
 　　　　　　　せしむる予定
 　　　　　３．第二十八掃海隊司令は右護衛艇名を指定報告通報すべし
 　　　　　４．沼風は明21日午前幌筵発予定の藤影丸、北洋丸を小樽迄護衛すべし

 18.09.21：千島防備部隊電令作第17号：千根第211005番電：
 　　　　　１．神風は特令する迄引続き現任務を続行すべし
 　　　　　２．長和丸曳航並に護衛に関しては改めて之を令す

 18.09.21：千島防備部隊電令作第18号：千根第211300番電：
 　　　　　　1300磐城埼（幌筵海峡北口）沖２浬に敵潜水艦あり霞之を掃蕩中
 　　　　　　沼風は直に出撃霞に協力せよ

 18.09.22：千島防備部隊電令作第19号：千根第220530番電：
 　　　　　　北方部隊電令作第353号関連
 　　　　　　千防部隊兵力部署中９月20日附第四十二防空隊を警備部隊に加う

 18.09.22：千島防備部隊電令作第20号：千根第220540番電：
 　　　　　　0700以後沼風は掃蕩を打切り藤影丸、北洋丸船団を幌筵より小樽迄護衛すべし
 　　　　　　行動を予定し報告通報すべし

 18.09.29：千島防備部隊電令作第21号：千根第291950番電：
 　　　　　１．敵機動部隊北千島方面来襲の算あり
 　　　　　２．明30日0300以後第二警戒配備となし特に対空警戒を厳にせよ

 18.09.30：千島防備部隊電令作第22号：千根第301640番電：
 　　　　　　便宜第三警戒配備となせ但し当分の間日出没前後は第二警戒配備となし対空警戒を厳にせよ

 18.10.02：千島防備部隊電令作第23号：千防機密第021255番電：
 　　　　　　藤丸、第七福榮丸は現配備を撤し片岡に回航すべし

 18.10.04：千島防備部隊電令作第24号：千防機密第041040番電：
 　　　　　　白雲は成可く速に武藏湾方面に回航主として「ホ」区及「ニ」区在泊艦船の警戒に任ずべし

 18.10.04：千島防備部隊電令作第25号：千防機密第041720番電：
 　　　　　１．いくしま丸、呉山丸明５日0400片岡発加熊別に回航の予定
 　　　　　２．右船団護衛艦を藤丸、第七福榮丸に指定す
 　　　　　３．藤丸、第七福榮丸は右任務終了後加熊別より營口丸、呉山丸を函館迄護衛の後大湊に回航すべし
 　　　　　４．藤丸艇長は行動を予定し報告通報すべし
 　　　　　５．營口丸、呉山丸船団の航路を五一〇三及五一一三に指定す

 18.10.06：千島防備部隊電令作第26号：千防機密第061810番電：
 　　　　　１．沼風は成可く速に加熊別方面に回航、同地在泊艦船の警戒に任ずべし
 　　　　　２．國後は沼風と交代片岡に回航せよ

 18.10.06：千島防備部隊電令作第27号：千防機密第060830番電：
 　　　　　１．第八信洋丸（小樽行）、信濃丸、神島丸（以上函館行）６日1600幌筵発の予定
 　　　　　２．國後は右船団を片岡より小樽迄護衛すべし

 18.10.08：千島防備部隊電令作第28号：千根機密第081020番電：
 　　　　　１．石垣は1500以後現任務を打切り武蔵湾に回航同地よりいくしま丸を片岡迄護衛すべし
 　　　　　２．本任務終了後八丈機密第071625番電に依り行動すべし
 　　　　　３．いくしま丸明９日0300武藏湾発予定
(18.10.08：千根第081315番電：千島防備部隊電令作第28号を取消す） 

 18.10.11：千島防備部隊電令作第29号：千防機密第111445番電：
 　　　　　　大警電令作第127号関連
 　　　　　　当隊兵力部署中10月11日附第二十八掃海隊を除く

 18.10.13：千島防備部隊電令作第30号：千防機密第131350番電：
 　　　　　　1310今井崎衛所は364度13kmに潜水艦らしきものを聴音せり
 　　　　　　野風は直に出撃之を掃蕩攻撃せよ

 18.10.14：千島防備部隊電令作第31号：千防機密第140455番電：
 　　　　　１．野風は0600迄に敵情を得ざれば便宜片岡に帰投すべし
 　　　　　２．東照丸（小樽行）、山東丸、昌寶丸（以上函館行）本日1500幌筵発の予定
 　　　　　　　野風は右船団を幌筵より小樽迄護衛すべし

 18.10.18：千島防備部隊電令作第32号：千防機密第180932番電：
 　　　　　　千防部隊内通信に関し左の通り定め10月20日0000より実施す
 　　　　　１．艦船
 　　　　　　（イ）電信員五名以上
 　　　　　　　　　待受大通第一放送常時東通第二放送所定時但し北千島方面行動中は長波併用
 　　　　　　　　　送信（交信）主用215KC（六七）副用4490KC（ヒツ75）5055（オ一七）2410KC（ユ一三）
 　　　　　　（ロ）電信員四名以下　
 　　　　　　　　　電波215KC（六七）又は5055KC（オ一七）通信時刻従来通
 　　　　　　　　　但し北海道大湊方面行動中のものは所要の向に通報の上大通地方通信系に入系するものとす
 　　　　　２．陸上
 　　　　　　　左の外従来通
 　　　　　　（イ）司令部通信隊7270KC系の待受を止め第三特定通信系に入系
 　　　　　　（ロ）防備衛所及見張所（戊）の通信時間を常時とす
 　　　　　　（ハ）第五十一警備隊加熊別分遣隊及見張所（甲丙）の通信時間を0100より毎三時間の始め
 　　　　　　　　　十五分とす
 　　　　　３．其の他   
 　　　　　　（イ）7270KC系に至る千防放送を取止む
 　　　　　　（ロ）送信機受信機に余裕ある陸上部隊は50555KC（ヒツ七五）の一波通信を実施中と雖も緊急を
 　　　　　　　　　要せざる電報は其の都度相手艦所を4490KC（ヒツ七五）に出系せしめ処理するを建前とす
 　　　　　　（ハ）時間連絡中の部隊にして敵襲其の他異変を感知せば令なくして常時連絡に移るものとす
 　　　　　　（ニ）所要時艦艇防備衛所間の連絡は5055KC（オ一七）に依る
 　　　　　　（ホ）215KC（六七）の代りに当分の間264（一三）を使用す

 18.10.19：千島防備部隊電令作第33号：千防機密第191630番電：
 　　　　　１．北洋丸（「ペトロパバロフスク」行領事迎）明20日1000幌筵発の予定
 　　　　　２．國後は幌筵「ペトロ」間同船の一貫護衛に任ずべし

 18.10.24：千島防備部隊電令作第34号：千防機密第241910番電：
 　　　　　１．小樽行船団日帝丸、太平丸明25日幌筵発の予定
 　　　　　２．國後は右船団を一貫護衛の上任務終了後大湊に回航入渠修理に従事すべし

 18.10.25：千島防備部隊電令作第35号：千防機密第250630番電：
 　　　　　　八丈は成る可く速にＣ哨区に至り主として武藏擂鉢方面在泊船舶の警戒に任ずべし  

 18.10.26：千島防備部隊電令作第36号：千防機密第261345番電：
 　　　　　　朝雲、若葉は直に出撃、今井崎衛所の探知せる敵潜を掃蕩すべし

 18.10.26：千島防備部隊電令作第37号：千防機密第261420番電：
 　　　　　１．今井崎衛所の探知せる敵潜は幌筵海峡北口に機雷敷設の疑あり
 　　　　　　　概位基点衛所より330度14,600m敷設線方位193度距離1,800m
 　　　　　２．第五十一警備隊は速に之を探掃すべし

 18.10.26：千島防備部隊電令作第38号：千防機密第261520番電：
 　　　　　　第九驅逐隊司令は朝雲をして千島防備部隊電令作第37号関連敵敷設線基点附近に適宜の浮標を
 　　　　　　設置せしむべし

 18.10.26：千島防備部隊電令作第39号：千防機密第261625番電：
 　　　　　　千島防備部隊電令作第32号中左の如く改め27日0000より実施す
 　　　　　１．艦船（ロ）項中5055KC（オ一七）を4490KC（ヒツ七五）に変更
 　　　　　２．陸上の項中第五十一警備隊、松輪、天寧各派遣隊及色丹見張所の使用電波を4490KC
 　　　　　　　（ヒツ七五）に変更（（5055KC（オ一七）は所要時配員））

 18.10.26：千島防備部隊電令作第40号：千防機密第261627番電：
 　　　　　　石垣は最近小樽発輸送船（又は船団）を護衛し幌筵に進出すべし

 18.10.27：千島防備部隊電令作第41号：千防機密第271115番電：
 　　　　　１．第二號新興丸、北洋丸本日1500頃小樽に向け幌筵発の予定北口航路
 　　　　　２．若葉は右出港の際阿頼度北西方海面通過迄之を護衛すべし

 18.10.28：千島防備部隊電令作第42号：千防機密第281139番電：
 　　　　　　当分の間占守幌筵方面対潜警戒に関し左の通り定む
 　　　　　１．指揮官　先任驅逐隊司令（又は先任艦長）
 　　　　　２．兵力　幌筵所在第九驅逐隊又は第二十一驅逐隊の二隻及海防艦二隻
 　　　　　３．哨区　機密千島防備部隊命令作第８号所定通
 　　　　　４．配備標準　ＡＣＤ各区各一隻Ｂ区はＡ区担任艦の兼務とす
 　　　　　５．右の外細目先任驅逐隊司令（先任艦長）所定とす

 18.10.28：千島防備部隊電令作第43号：千防機密第281315番電：
 　　　　　１．君川丸明29日0500片岡発武蔵湾に回航の予定
 　　　　　２．右護衛艦を若葉に指定す
 　　　　　３．若葉は同艦武蔵湾着後便宜幌筵海峡に帰投すべし

 18.11.03：千島防備部隊電令作第44号：千根機密第031423番電：
 　　　　　１．會幸丸明４日0430加熊別に向け片岡発即日帰投の予定
 　　　　　２．第九驅逐隊司令は霞又は若葉をして右護衛に任ぜしむべし

 18.11.07：千島防備部隊電令作第45号：千根機密第071002番電：
 　　　　　　石垣は明８日0700発日の出丸を片岡より列島線に添い北緯49度線迄直接護衛したる後
 　　　　　　温禰古丹島の西方海面を対潜掃蕩しＣ哨区に於て主として武蔵湾擂鉢方面の警戒に任ずべし

 18.11.08：千島防備部隊電令作第46号：千根機密第081720番電：
 　　　　　　霞は明早朝発Ｃ哨区に進出主として武藏擂鉢方面の警戒に任ずべし
 　　　　　　石垣をして護衛任務終了後11日頃迄に現地交代せしむる予定

 18.11.11：千島防備部隊電令作第47号：千防機密第111015番電：
 　　　　　　官房機密第101902番電関連
 　　　　　　当隊兵力部署中11月10日附永隆丸を除く

 18.11.12：千島防備部隊電令作第48号：千根機密第122105番電：
 　　　　　１．2035蔭ノ澗防備衛所は同所の171度7,500m附近に敵潜らしきものを感知せり
 　　　　　２．沼風は準備出来次第出撃之を掃蕩すべし

 18.11.14：千島防備部隊電令作第49号：千根機密第142005番電：
 　　　　　１．淺香丸15日0400幌筵海峡発千島南航路釧路経由横須賀に回航の予定
 　　　　　２．第九驅逐隊司令は霞をして丁三十附近迄同船の護衛に任ぜしむべし

 18.11.16：千島防備部隊電令作第50号：千根機密第161949番電：
 　　　　　　八丈は最近小樽発輸送船（又は船団）を護衛し幌筵に進出すべし

 18.11.18：千島防備部隊電令作第51号：千根機密第180843番電：
 　　　　　１．赤城丸本日1400片岡発千島南航路釧路経由横須賀に回航の予定
 　　　　　２．第九驅逐隊司令は霞をして丁三十附近迄同船の護衛に任ぜしむべし

 18.11.23：千島防備部隊電令作第52号：千根機密第232103番電：
 　　　　　　11月22日附当隊兵力部署中警備隊に第五十一警備隊武蔵及擂鉢各派遣隊並に
 　　　　　　第四十一航空基地隊片岡武蔵及擂鉢各派遣隊を加う

 18.11.23：千島防備部隊電令作第53号：千根機密第232135番電：
 　　　　　　11月23日附当隊兵力部署中第二警戒部隊の項を左の通り改む
 　　　　　　指揮官　先任驅逐艦長
 　　　　　　兵力　　神風、野風

 18.11.24：千島防備部隊電令作第54号：千根機密第240745番電：
 　　　　　　霞は輸送任務終了後便宜幌筵島西方海面を適宜掃蕩しつつ幌筵海峡に帰投すべし

 18.11.24：千島防備部隊電令作第55号：千根機密第241030番電：
 　　　　　　本日以後左記に依り「マ」號救難作業を続行すべし
 　　　　　　指揮官　八丈海防艦長
 　　　　　　兵力　　八丈独航船二隻

 18.11.25：千島防備部隊電令作第56号：千根機密第250935番電：
 　　　　　１．敵は漸次アッツ島方面に航空兵力を増強し当方面に対し何事か企図しつつあるものの如し
 　　　　　２．北千島越冬航空兵力の転進に伴い当方面飛行哨戒索敵全部中止せられたる状況に鑑み
 　　　　　　　各部見張員は早期敵発見に努め特に敵潜水艦並に飛行機に対し一層警戒を厳にすべし
 　　　　　３．水上艦艇を以てする哨戒並に警戒に関しては特令す

 18.11.29：千島防備部隊電令作第57号：千根機密第290730番電：
 　　　　　　神風は当分の間小樽武官の協議に応じ船団の護衛に任ずべし
 　　　　　１．護衛区域　小樽東経146度線間
 　　　　　２．待機点　　小樽
 　　　　　３．右の外　　艦長所見

 19.01.05：千島防備部隊信電令作第58号：千防第050745番電：
 　　　　　　石垣工事完了次第小樽に進出
 　　　　　　小樽武官の協議に応じ当分の間小樽東経145度線間の区間護衛に任ずべし

 19.01.19：千島防備部隊信電令作第59号：千根第192140番電：
 　　　　　　２月１日以降当分の間海上護衛に関し左の通定む
 　　　　　１．一貫護衛
 　　　　　　（イ）護衛兵力　海防艦（情況に依り驅逐艦）
 　　　　　　（ロ）護衛要領　幌筵海峡及大湊又は小樽間航行の船団に対し行うを例とし
 　　　　　　　　　　　　　　特に指示するものの外所在先任艦長所定とす
 　　　　　２．区間護衛
 　　　　　　　左の区間に対し護衛するを例とし特に指示するものの外所在先任艦長所定とす
 　　　　　　（イ）北緯48度線以北の北千島海面（始点幌筵海峡）
 　　　　　　（ロ）小樽又は大湊より東経146度以西の北海道東部海面（始点小樽又は大湊）
 　　　　　３．右以外間接護衛とす

 19.01.21：千島防備部隊電令作第60号：千根第211640番電：
 　　　　　　快鳳丸は天寧派遣隊長の協議に応じ要すれば色丹見張所機密第121800番電に依る機雷処分を行い
 　　　　　　たる後左に依り図演参加員輸送に任じ爾後片岡に於て固有任務に服すべし
 　　　　　　尚状況許さば途中武藏に於て片岡行十二糎高角砲弾可及的多数を搭載すべし
 　　　　　　１月27日室蘭入港29日室蘭発天寧得撫松輪を経て片岡に帰投

 19.01.23：千島防備部隊電令作第61号：千根第231305番電：
 　　　　　１．23日1052會幸丸は武蔵湾に於て雷跡らしきもの六を発見
 　　　　　２．國後艦長は一時桂丸に指揮官及通訳を移乗同船をして「マ」號救難作業に任ぜしめ
 　　　　　　　國後は直に武蔵湾に回航対潜掃蕩を実施すべし

 19.01.25：千島防備部隊電令作第62号：千根第250835番電：
 　　　　　　情況変化なければ前任務に復帰すべし

 19.01.27：千島防備部隊電令作第63号：千根第271940番電：
 　　　　　　明28日1200迄監視し救難船来らざる場合は片岡に回航せよ爾後國端崎監視所をして監視せしむ

 19.02.05：千島防備部隊信電令作第64号：千根第271940番電：
 　　　　　　野風は修理完成次第速に幌筵海峡に進出すべし

 19.02.07：千島防備部隊電令作第65号：千防第071735番電：
 　　　　　　第五十二警備隊司令は第五艦隊機密第271117番電に依る海面砲台装備位置の詳細を決定報告すべし

 19.02.07：千島防備部隊電令作第66号：千根第072108番電：
 　　　　　１．野風の天寧回航を取止む修理完成せば当分の間津軽海峡東口東経146度線間の区間直接護衛に
 　　　　　　　任ずると共に第五艦隊司令部の指導に依り陸奥海湾に於て極力戦闘訓練を励行すべし
 　　　　　２．八丈は修理完成せば適宜船舶を直接護衛し成る可く速に幌筵海峡に進出すべし　

 19.02.08：千島防備部隊電令作第67号：千根第080127番電：
 　　　　　　通信諜報に依れば再敵艦船来航の算あり
 　　　　　　９日頃迄特に警戒を厳にし列島線西側を行動せよ

 19.02.08：千島防備部隊電令作第68号：千根第081823番電：
 　　　　　　倶楽部崎燈台は解体処分の上報告すべし

 19.02.13：千島防備部隊電令作第69号：千根第132200番電：
 　　　　　　大海機密第121734番電及大海機密第121234番電の情勢に鑑み敵来襲に対し警戒を厳にすべし
 　　　　　　尚来襲時注意を一方に牽制されることなく敵艦（機）の運動及降下物等に注意し機雷敷設を
 　　　　　　厳重監視するを要す

 19.02.16：千島防備部隊電令作第71号：千根第162009番電：
 　　　　　　北方部隊電令作第８号関連
 　　　　　　速に敷設に着手し敷設の都度位置及機雷数を報告（通報すべし）
 　　　　　　味方部隊に対し被害なき様厳戒を要す
 　　　　　　要すれば標識をなし警戒兵を配すべし

 19.02.24：電令作第72号：千根第240653番電：
 　　　　　　千防（信）電令作第21号に依る対潜哨戒を取止む

 19.02.28：千島防備部隊電令作第73号：千根第281637番電：
 　　　　　　第五十二警備隊司令は対潜掃蕩及會幸丸救難作業に関し第二號天洋丸を指揮すべし、

 19.02.28：千島防備部隊電令作第74号：千根第281905番電：
 　　　　　１．白雲、高島丸は擂鉢入泊を取止め幌筵海峡に回航す
 　　　　　２．第五十二警備隊司令は第二號天洋丸をして救難作業終了次第成る可く速に片岡に帰投せしむべし
 　　　　　３．第二號天洋丸、武蔵発後第五十二警備隊司令の同船に対する指揮を解く

 19.04.01：千島防備部隊電令作第75号：千根第012308番電：
 　　　　　　千島防備部隊兵力部署中左の通改む
 　　　　　１．部隊の項中直卒部隊を削除し通信部隊（指揮官占守通信隊司令占守通信隊主要任務無線通信
 　　　　　　　通信諜報）を加う
 　　　　　２．警備部隊の項を第五十一、第五十二（本隊擂鉢隊加熊別隊）第五十三（本隊松輪隊）警備部隊に
 　　　　　　　訂正（指揮官夫々各警司令（各派遣隊指揮官）兵力夫々従前通の各警司令麾下の兵力）
 　　　　　３．第五十一警備隊司令麾下兵力中第百十一防躯体を削除

 19.04.02：千島防備部隊電令作第76号：千根第021237番電：
 　　　　　　占守通信隊司令は北東方面艦隊機密第190738番電の要領に依り占守通信隊の大部を可及的速に
 　　　　　　占守島に移転せしむと共に当分の間司令は武蔵分遣隊にありて指揮すべし

 19.04.07：千島防備部隊電令作第77号：千根第070727番電：
 　　　　　１．機密北東方面部隊命令作第１号に依り千島防備部隊（略号ＳＥＮＢ）（兵力千根、快鳳丸、
 　　　　　　　俊鶻丸）は４月１日附北方部隊より除かれ北東方面艦隊長官直率とせらる
 　　　　　２．第一驅逐隊、國後、石垣、八丈、快鳳丸、俊鶻丸は北方部隊電令作第56号に依り東一號輸送
 　　　　　　　終了迄北方部隊指揮官の指揮を受くべし（４月１日0000附）

 19.04.07：千島防備部隊電令作第78号：千根第071417番電：
 　　　　　　千島防備部隊兵力部署の一部を左の通り変更す（４月１日附）
 　　　　　１．第一警戒部隊の項中指揮官を第一驅逐隊司令に兵力を第一驅逐隊に改む
 　　　　　２．第二警戒部隊兵力の項に石垣を追加
 　　　　　３．部隊の項に輸送部隊（指揮官：第十五輸送隊司令、兵力：第十五輸送隊、主要任務：千島方面運輸）
 　　　　　　　を追加
 　　　　　４．附属兵力の項より第二號天洋丸を削除

 19.04.15：千島防備部隊電令作第79号：千根第151218番電：
 　　　　　１．快鳳丸、俊鶻丸は北東方面部隊電令作第61号に依り行動すべし
 　　　　　２．該作業に関しては直接第五気象隊長と打合すべし
 　　　　　３．行動を予定し報告すべし

 19.04.15：千島防備部隊電令作第80号：千根第151827番電：
 　　　　　　当隊兵力部署中
 　　　　　１．第五十一警備部隊の項中第九十二防空隊を加う
 　　　　　２．第五十二警備部隊本隊の項中第九十三防空隊を加う
 　　　　　３．部隊の欄第二警戒部隊の次に襲撃部隊（指揮官：第三魚雷艇隊司令、兵力：第三魚雷艇隊）を
 　　　　　　　主要任務の項中（１）敵艦船攻撃（２）以下前項に同じを追加
 　　　　　４．各警備部隊兵力項中第四十一航空基地隊各地派遣隊を削除

 19.04.16：千島防備部隊電令作第81号：千根第161800番電：
 　　　　　　対空警報発令に関し左の通改む
 　　　　　１．担任指揮官各警備隊司令及各警備隊派遣隊指揮官但し占守島に於ては本職
 　　　　　２．警報要領
 　　　　　　　左の通従前通
 　　　　　　（イ）北千島、中千島、南千島各別に発令
 　　　　　　（ロ）北千島に於て同時空襲の場合は最初に敵機来襲（捕捉）せる地区に於て発令す
 　　　　　３．陸軍との協定は従前通（18年８月23日北東方面艦隊北方軍間協定）
 　　　　　４．占守通信隊は各地の警報を警報通信系第三特定通信系地方艦所通信系北東方面艦隊一般短波其の他
 　　　　　　　必要なる電波を以て中継放送す
 　　　　　５．着信者名使用暗号書指定符は北東方面艦隊機密第151837番電に依る　

 19.04.17：千島防備部隊電令作第82号：千根第172130番電：
 　　　　　１．千島防備部隊電令作第79号を廃止す
 　　　　　２．俊鶻丸は北東方面部隊電令作第64号に依り行動すべし

 19.04.21：千島防備部隊電令作第83号：千根第211308番電：
 　　　　　　当隊兵力部署中襲撃部隊の次に左を加う
 　　　　　　（部隊指揮官兵力主要任務の順）
 　　　　　　掃蕩部隊、先任驅潜特務艇長、第五十八號、第六十五號、第六十九號、第七十三號、第七十七號、
 　　　　　　第七十八號驅潜特務艇襲撃部隊に同じ

 19.04.27：千島防備部隊電令作第84号：千根第270711番電：
 　　　　　　第二十一驅逐隊機密第261617番電関連
 　　　　　　第五十三警隊司令は野風不在中天寧に於ける伏見丸泊地警戒に関し第六十五號、第六十九號、
 　　　　　　第七十八號驅潜特務艇を指揮すべし

 19.04.30：千島防備部隊電令作第85号：千根第301440番電：
 　　　　　　当隊兵力部署中
 　　　　　１．第五十一警備隊兵力の項中第八十九防空隊を加う
 　　　　　２．第五十三警備隊松輪隊兵力の項中第百二十一防空隊を加う

 19.05.15：千島防備部隊電令作第87号：千根機密第151626番電：
 　　　　　１．連綴基地及見張所の位置を左の通予定す
 　　　　　　　各警備隊司令は可及的速に現地調査の上詳細の位置を決定すると共に之が整備を促進すべし
 　　　　　　（イ）連綴基地
 　　　　　　　　　捨子古丹島（乙女湾）新知島（新知湾）得撫島（見島湾、蓬莱湾）択捉島（茂世路湾
 　　　　　　　　　内保湾）色丹島（斜古丹）
 　　　　　　（ロ）見張所
 　　　　　　　　（１）戊見張所　捨子古丹島（乙女湾東浦中間台地）新知島（新知湾）得撫島（蓬莱港附近）
 　　　　　　　　　　　主警戒方向を太平洋側とし可及的ッホーツク海側をも含ましむるものとす
 　　　　　　　　（２）丙見張所（括弧内は配員あり次第整備すべき地点）
 　　　　　　　　　　　温禰古丹島（根茂湾）新知島（武魯頓湾）得撫島（見島湾）択捉島（茂世路湾、年萌）
 　　　　　　　　　　　知理保以島、計吐夷島、宇志和島、阿頼度島主警戒場所海峡及湾口
 　　　　　　　　　　　尚現地調査の結果基地（見張所）設置上不適当と認めたる場合は速に意見具申すべし
 　　　　　２．五三警司令は既に五三警に進出しある連綴地員及見張所員中温禰古丹島、捨子古丹に充つべき
 　　　　　　　連綴基地員戊見張所員丙見張所員（独立）各一組を五二警司令の指揮下に入らしむべし

 19.05.30：千島防備部隊電令作第89号：千島防備部隊機密第301517番電：
 　　　　　（６月１日0000発動）
 　　　　　　６月１日以降北東方面海上交通保護並に護衛作戦は左により之を実施す
 　　　　　　左の外北東方面部隊電令作第85号に依る
 　　　　　１．小樽在泊護衛艦先任指揮官は同地在泊護衛艦の海上護衛に関する統制に任ずると共に
 　　　　　　　小樽武官大警第五艦隊各司令部本職との連絡に当るものとす
 　　　　　２．護衛艦の指定は本職之を行う
 　　　　　　　但し第一項に依る指揮官は大警及び小樽武官と協議し船団の発航護衛区分予定を本職に
 　　　　　　　報告すべし
 　　　　　３．航路は特令なければ船団部隊指揮官敵情海象気象の情況に応じ適宜之を定む
 　　　　　４．船団に対する直接護衛は船団四隻、護衛艦二隻を標準とす
 　　　　　５．当分の間艦艇の配備区分を左の通定む
 　　　　　　　北千島　海防艦一隻、驅潜特務艇三隻
 　　　　　　　中千島　海防艦一隻（中千島に船団なきときは幌筵海峡に待機し情況に依り
 　　　　　　　　　　　中（南）千島小樽間の一貫（区間）護衛に充つ）、驅潜特務艇一隻
 　　　　　　　南千島　驅潜特務艇二隻
 　　　　　　　驅潜特務艇は所在各警備部隊指揮官（派遣隊指揮官）の指揮下に入る
 　　　　　　　（但し北千島方面は本職の直率とす）
 　　　　　６．第五項以外の駆逐艦海防艦は主として小樽及び北中千島間の護衛に当り南千島は主として
 　　　　　　　大警の協力に依る

 19.06.03：千島防備部隊電令作第95号：千島防備部隊機密第030924番電：
 　　　　　　千島防備部隊電令作第89号中左の通追加訂正す
 　　　　　１．第１項、第２項の小樽在泊先任指揮官とあるを第一水雷戦隊司令官に改む
 　　　　　２．左を追加す
 　　　　　　　東経146度線以西（北方航路）に敵潜水艦出現せる場合は第一水雷戦隊司令官同海域にある
 　　　　　　　護衛艦艇を指揮し対潜作戦を実施するものとす

 19.06.06：千島防備部隊電令作第98号：千根機密第060713番電：
 　　　　　　当隊兵力部署中
 　　　　　　第五十一、第五十二警備隊より夫々第九十二、第九十三防空隊を除き第五十二警備部隊本隊
 　　　　　　加熊別隊に夫々第百四十六、第百四十四防空隊を加う

 19.06.07：千島防備部隊電令作第99号：千島防備部隊機密第070931番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第89号中第２項を左の通改む
 　　　　　　「小樽発航船団（護衛艦を含む）の編組は第一水雷戦隊司令官之を行い千島発航の船団に関しては
 　　　　　　本職之を行う」

 19.06.19：千島防備部隊電令作第100号：千根機密第191011番電：
 　　　　　　而今海上護衛は左に依り之を実施す
 　　　　　　左の外従前通
 　　　　　１．護衛艦の統制船団の編組等は一水戦司令官小樽進出前の情況に復す
 　　　　　２．船団の編組は北千島行のものは概ね輸送船五乃至六隻に対し護衛艦二隻を標準とす
 　　　　　　　此の場合揚搭期間短縮の為可及的Ａ船Ｂ船を組合す
 　　　　　３．中千島行船団は出港時概ね北千島行船団と行動を共にせしめ途中より分離中千島に向はしむる
 　　　　　　　を例とし船団の編組は護衛艦一隻輸送船二隻を標準とす
 　　　　　４．比較的重要ならざるものは左に依り間接護衛とす
 　　　　　　（イ）航路は千島南航路を加味す
 　　　　　　（ロ）一部の船舶に徹底せる露船擬瞞を実施す
 　　　　　　（ハ）可及的船団の内側を通り船団と不即不難の行動をとらしむるを例とす
 　　　　　５．電探装備工事は送込概ね完了の時機迄延期す

 19.07.09：千島防備部隊電令作第101号：千島防備部隊機密第091225番電：
 　　　　　１．敵潜水艦を徹底的に掃蕩撃滅すべし
 　　　　　２．第六十九、七十七、七十八號驅潜特務艇を第七驅逐隊司令の指揮下に入る

 19.07.11：千島防備部隊電令作第102号：千島防備部隊機密第111138番電：
 　　　　　　掃蕩を打切り片岡湾に入泊すべし

 19.07.27：千島防備部隊電令作第104号：千島防備部隊機密第271345番電：
 　　　　　　７月24日附千防兵力部署中附属の項に白埼を加え同艦の主要任務を補給及海上護衛とす

 19.08.01：千島防備部隊電令作第105号：千島防備部隊機密第011516番電：
 　　　　　　本日附千島防備部隊兵力部署中第二警戒部隊の次に左を加う（部隊指揮官兵力主要任務の順）
 　　　　　　哨戒部隊、第四監視艇隊司令、第四監視艇隊、洋上哨戒及び敵潜掃蕩撃滅

 19.08.28：千島防備部隊電令作第106号：千島防備部隊機密第280853番電：
 　　　　　　当隊兵力部署中
 　　　　　１．「掃蕩部隊」を第一掃蕩部隊に改む
 　　　　　２．第一掃蕩部隊の次に左を加う（部隊指揮官兵力主要任務の順）
 　　　　　　　第二掃蕩部隊、先任驅潜特務艇長、第百九十三號驅潜特務艇、第百九十四號驅潜特務艇、
 　　　　　　　第二百六號驅潜特務艇、第一掃海部隊に同じ
 　　　　　３．26日附襲撃部隊を除く

 19.09.08：千島防備部隊電令作第106号：千島防備部隊機密第081556番電：
 　　　　　　当隊兵力部署兵力の欄中第二掃蕩部隊に第二百九號驅潜特務艇を加う

 19.12.19：千島防備部隊電令作第108号：千根第191025番電：
 　　　　　１．第一驅逐隊は12月25日附千島方面根據地隊より除かれ聯合艦隊附属せしめらるる予定
 　　　　　２．各艦は南方転進に応ずる如く準備訓練に従事すべし
 　　　　　３．野風は大湊又は小樽に於て待機後命を待て

 19.12.29：千島防備部隊電令作第109号：千根第292114番電：
 　　　　　　十二月二十五日附当隊兵力部署中
 　　　　　１．警備部隊の次に左を加う（部隊指揮官兵力主要任務の順）
 　　　　　　　護衛部隊先任海防艦長八丈、國後、笠戸、擇捉、占守警戒部隊に同じ
 　　　　　２．第一、第二警戒部隊を除く

 20.01.17：千島防備部隊電令作第51号：千根第171706番電：
 　　　　　　冬期間オホーツク海航路を使用し得ざる場合の護衛に関し左の通定む
 　　　　　　左の外従前通リとす
 　　　　　１．千島行船団部隊の発航起点を大湊とし情況に依り護衛艦長所定に依り小樽又は函館とす
 　　　　　２．北千島行船団航路は中千島以南に於て太平洋よりオホーツク海に入るを建前とし護衛艦長所定とす
 　　　　　３．五三警備隊指揮官は指揮官所定に依り中千島以南に於ける船団通過海峡附近の対潜掃蕩を実施す
 　　　　　４．通信部隊指揮官は中千島以北を行動する船団部隊に対し敵来襲予報を行う
 　　　　　５．船団会議は大湊にて行うを建前とするも情況に依り護衛艦艦長所定に依り小樽又は函館に於て行う
 　　　　　６．大湊在泊先任護衛艦長は大湊在泊中野護衛艦の統制に任ずると共に護衛に関し当司令部と十二航空
 　　　　　　　艦隊司令部大湊警備府司令部小樽武官（第五船舶隊）間の連絡に任ず

 20.04.11：千島防備部隊電令作第57号：千根第112033番電：
 　　　　　　４月５日附当隊兵力部署中主要任務の欄を左の通改む（部隊、主要任務の順）
 　　　　　１．第一、第二、第三、第四警備部隊　千島区域の防衛並に海面防備所在海軍航空基地及附近の防衛、
 　　　　　　　対潜作戦、運輸、補給、強力
 　　　　　２．第一、第二掃蕩部隊　海上交通保護強力、対潜作戦
 　　　　　３．附属　海上交通保護協力、対潜作戦、運輸補給強力、漁業保護

千島防備部隊電令

 18.08.20：千島防備部隊電令第２号：千防機密第201230番電：
 　　　　　１．明石山丸救難指揮官を第五十一警備隊司令に指定す
 　　　　　２．第三十六號驅潜艇は明石山丸遭難現場に急航同船の警戒に任ずべし

 18.08.25：千島防備部隊電令第３号：千根機密第250714番電：
 　　　　　　水偵の報告に依れば江原埼（幌筵島平田埼の南西約5.5浬）附近に商船一隻座礁しあり
 　　　　　　第五十一警備隊及神風は之が救難に任ずべし

 18.09.01：千島防備部隊電令第４号：千根第011115番電：
 　　　　　　1000第十三播州丸北緯49度43分東経154度26分に坐礁進水甚し波風及第三十六號驅潜艇は準備出来
 　　　　　　次第出動救難に任ずべし

 18.09.19：千島防備部隊電令第５号：千根第190745番電：
 　　　　　１．長和丸救難指揮官を第二十八掃海隊司令に指定す
 　　　　　２．藤影丸は現荷役を打切り準備出来次第次第加熊別に回航同地より長和丸を曳航幌筵海峡に帰投すべし
 　　　　　３．幌筵海峡に於ける長和丸錨地を兜山南方に予定す
 　　　　　４．神風及薄雲は対潜掃蕩に任ずべし
 　　　　　５．第五十一警備隊は本救難作業に協力すべし

 18.09.25：千島防備部隊電令第６号：千根第252340番電：
 　　　　　１．天神丸（日魯機漁船）25日2020温禰古丹島北端に坐礁浸水あり
 　　　　　　　第二十八掃海隊第一小隊は現場に急航之が救難に任ずべし
 　　　　　２．現場には楠丸、カワナ丸、ビワ丸在り同船人員異状なし

 18.09.25：千島防備部隊電令第７号：千根第271223番電：
 　　　　　　明石山丸28日片岡発加熊別経由大湊に回航の予定
 　　　　　　野風は同船を津軽海峡西口迄直接護衛の後小樽に待機すべし爾後司令所定とす

 18.10.01：千島防備部隊電令第８号：千根第011130番電：
 　　　　　１．第十八日正丸（九節）明二日0800武藏湾発小樽に回航の予定第二十八掃海隊司令は其の隊の
 　　　　　　　二艇をして同船を小樽迄護衛せしむべし
 　　　　　２．右任務終了後便宜大湊に回航するものとす

 18.10.04：千島防備部隊電令第10号：千防第040642番電：
 　　　　　　大警機密第571番電関連
 　　　　　　長和丸函館回航に関し左の通定む
 　　　　　１．回航諸準備指揮官　第五十一警備隊司令
 　　　　　２．護衛指揮官　第一驅逐隊司令、護衛兵力　一驅の二艦
 　　　　　３．曳航船　いくしま丸
 　　　　　４．時期　護衛指揮官所定、但し、いくしま丸武蔵湾荷役終了（10月10日頃）後成る可く速に
 　　　　　５．関係各隊艦船は右に応ずる如く行動すべし

 18.10.04：千島防備部隊電令第11号：千根第040745番電：
 　　　　　１．萬榮丸0310単冠湾ラツコ島附近に坐礁せり
 　　　　　　　永隆丸、第五千代丸は現場に急航同艇の救難に任ずべし
 　　　　　２．永隆丸艇長は逐次情況を報告せよ

 18.10.12：千島防備部隊電令第16号：千防第120555番電：
 　　　　　１．永隆丸、第五千代丸は永隆丸艇長所定に依り便宜単冠湾発大湊に回航すべし
 　　　　　２．萬榮丸乗員及同兵器並に積取物件は永隆丸に収容大湊に陸揚すべし　　　　　　

 18.10.14：千島防備部隊電令第17号：千防第140750番電：
 　　　　　１．第一驅逐隊司令は神風、沼風をして現任務終了後大湊に回航千根機密第101608番電の要領に依り
 　　　　　　　各艦十二糎砲一門を撤去せしむべし
 　　　　　２．神風、沼風は右作業終了後司令所定に依り小樽幌筵間一貫護衛に任ずるものとす

 18.10.26：千島防備部隊電令第18号：千根第261807番電：
 　　　　　　第一驅逐隊司令は野風今期幌筵海峡在泊中同艦をして四番十二糎砲を撤去せしむべし

 18.11.14：千島防備部隊電令第19号：千根第141910番電：
 　　　　　１．本日1750占守島小泊崎東方約50米に蘇聯貨物船（約三千屯）一隻坐礁せり
 　　　　　２．石垣は準備出来次第出港同船の臨検並に警戒に任ずべし

 18.11.14：千島防備部隊電令第20号：千根第142315番電：
 　　　　　　沼風は準備出来次第出港武藏基地機密第142103番電に応ずる如く行動すべし

 18.12.04：千島防備部隊電令第21号：千根第040848番電：
 　　　　　　各基地糧食補給連絡主任は北方部隊電令第127号に依り報告通報すると共に本職に報告すべし
 　　　　　　但し加熊別基地に対しては千根主計長をして処理せしむ

 18.12.09：千島防備部隊電令第22号：千根第092237番電：
 　　　　　　國後は可及的速に出港し天寧単冠湾に座礁せる陸軍輸送船三興丸の救難


 19.01.06：千島防備部隊電令第１号：千防第060800番電：
 　　　　　　神風は１月11日小樽発陸奥海湾に於て教練発射実施の上１月15日迄に大湊に回航入渠及修理工事に
 　　　　　　従事すべし
 　　　　　　発射目標其の他に関し要すれば直接大警に協議すべし

 19.01.30：千島防備部隊電令第２号：千根第300920番電：
 　　　　　　天寧発得撫行陸兵160名あり
 　　　　　　俊鶻丸は天寧よりの帰路輸送可能範囲に於て右人員の一部を輸送すべし

 19.02.07：千島防備部隊信電令第３号：千根第071320番電：
 　　　　　１．４日武藏地区に於ける被害状況（兵器需品施設等）
 　　　　　２．左の件書類にて報告すべしを警備隊航空隊航空廠基地隊通信隊の保管区分分け電報報告すべし
 　　　　　　（イ）被害状況詳細（当時格納状況をも記すること）
 　　　　　　（ロ）今次の戦訓（防備対策等）

 19.02.25：千島防備部隊信電令第７号：千根第251347番電：
 　　　　　　 １月26日0600以後通信配備の一部を左の通変更す
 　　　　　１．千根武藏松輪は現配備の外幌通艦所通信系215KCに入る
 　　　　　２．擂鉢は215KCの直了に努む
 　　　　　３．加熊別平田崎荒畑崎小谷島は常時連絡とす（特令に依り時間通信）
 　　　　　４．各艦所は大湊放送の受信に努む

 19.04.05：千島防備部隊電令第９号：千根第050710番電：
 　　　　　　天寧発得撫行陸兵160名あり
 　　　　　　俊鶻丸は天寧よりの帰路輸送可能範囲に於て右人員の一部を輸送すべし

 19.04.26：千島防備部隊電令第12号：千根第262008番電：
 　　　　　　第五千代丸は天寧に進出当分の間第五十三警備部隊司令の指揮を受くべし

 19.08.08：千島防備部隊電令第55号：千根第081506番電：
 　　　　　　五十二警及五十三警司令は左に依り連継基地及見張所の整備を促進し且之が越冬用物件の
 　　　　　　補給を実施すべし
 　　　　　１．整備方針
 　　　　　　（イ）左の連継基地（見張所）を先づ越冬可能の如く整備し爾後其の他を整備す
 　　　　　　　　（１）連継基地は予定のもの全部（乙女湾、武魯頓湾、見島湾、家間港、斜那、丹根萌、
 　　　　　　　　　　　斜古丹）
 　　　　　　　　（２）見張所丙乙連継基地と同一点のもの及根茂湾の外司令所定
 　　　　　　　　（３）見張所戊武魯頓湾
 　　　　　　（ロ）施設
 　　　　　　　　差当り最小限度の越冬可能の宿舎（電信室を含む）及見張所を整備す
 　　　　　２．補給方針
 　　　　　　（イ）糧食現在員に対する貯糧品の保有量を概ね一ヶ年分となる如く補給す其の他司令所定
 　　　　　　（ロ）燃料、暖房用燃料は現地にて薪木を極力蒐集貯蔵することとし最小限度の石炭は乙女湾
 　　　　　　　　　より以北は片岡より其の他は北海道方面より補給のことに手配す重油は越冬用のものを
 　　　　　　　　　司令所定に依り各警備隊より補給す
 　　　　　３．使用船　片岡より大湊に回航の左の船舶を使用す
 　　　　　　（イ）楠丸、桂丸（各船搭載量30立法米）
 　　　　　　　　　８月13日頃片岡発９月10日頃迄に大湊に到着せしむ
 　　　　　　（ロ）機帆船二隻
 　　　　　　　　　９月初片岡発概ね９月末頃迄に大湊に帰投せしむ
 　　　　　　（ハ）快鳳丸
 　　　　　　　　　北千島方面補給時の往復を利用す
 　　　　　　（ニ）其の他機帆船及監視艇
 　　　　　　　　　北千島より大湊方面に帰還の際利用可能の見込
 　　　　　４．五十二警、五十三警司令は右方針に基づき各基地に対する補給計画（右船舶の使用予定）
 　　　　　　　最小限資材労力等の要望其の他必要なる事項を至急報告すべし
 　　　　　５．其の他
 　　　　　　　ＴＭ短移動電信機及大発の供給に関しては目下中央にて手配中

 19.09.16：千島防備部隊電令第65号：千根第160702番電：
 　　　　　　波風は舞鶴に於て入渠修理に従事すべし

 19.09.17：千島防備部隊電令第66号：千根第171718番電：
 　　　　　　五十三警司令陸軍の新知より得撫への小型船に依る軍隊輸送の護衛に関し二十七軍よりの
 　　　　　　協議に応じ固有任務に差支へなき範囲に於て極力協力すべし

 19.09.17：千島防備部隊電令第67号：千根第171719番電：
 　　　　　　第二百九號駆潜特務艇は天寧回航のことに改む
 　　　　　　天寧到着以後同艇を一時五十三警司令の指揮下に入る

 19.12.04：千島防備部隊電令第58号：千根第041505番電：
 　　　　　　白埼は小樽にて生糧品五〇噸酒保物品一〇噸搭載の上単独回航松輪に対する補給任務に従事すべし

 19.12.10：千島防備部隊電令第87号：千根第101610番電：
 　　　　　　各艦は左の外艦長所定に依り第一類、第二類教練作業を実施すべし
 　　　　　１．日時　修理の為大湊に回航期間中但し出渠後は護衛に支障無き範囲に於て概ね一週間以内
 　　　　　２．場所　陸奥海湾
 　　　　　３．主要訓練研究項目
 　　　　　　（イ）射撃
 　　　　　　　　（一）主砲
 　　　　　　　　　　（１）突差砲戦
 　　　　　　　　　　（２）初弾精度並に測的精度の向上
 　　　　　　　　　　（３）迅速なる射撃開始射撃効果の発揮
 　　　　　　　　（二）機銃
 　　　　　　　　　　（１）平易なる体勢に於ける対空射撃
 　　　　　　　　　　（２）兵器施設並に配員の検討
 　　　　　　（ロ）発射厳寒期の発射
 　　　　　４．使用弾薬並に発射雷数標準
 　　　　　　（イ）射撃一門に付主砲常五発機銃二〇発
 　　　　　　（ロ）発射魚雷各聯管一本
 　　　　　５．報告
 　　　　　　　実施後成る可く速に成績及実施経過の概要並所見二通提出
 　　　　　６．其の他
 　　　　　　　標的等に関しては直接大警と打合せ実施するものとす

 19.12.31：千島防備部隊電令第97号：千根第311000番電：
 　　　　　　皇国の北辺我等に依りて堅し忠心に撤し昭和二十年をして最も光輝あらしめよ


 20.01.10：千島防備部隊電令第２号：千根第102023番電：
 　　　　　　笠戸及擇捉は佐世保に於て修理並に耐寒艤装を実施し完了せば大湊に回航すべし
 　　　　　　尚右修理工事の大要並に大湊回航予定を電報報告すると共に准士官以上名簿並に船体兵器機関の
 　　　　　　現状二通を提出すべし

 20.01.20：千島防備部隊電令第４号：千根第201927番電：
 　　　　　１．占守は舞鶴に於て入渠修理耐寒艤装に従事終了後大湊に進出すべし
 　　　　　２．右工事予定を電報報告すると共に乗員船体兵器機関の現状二通を可及的速に提出すべし

 20.03.23：千島防備部隊電令第10号：千根第232044番電：
 　　　　　１．左に依り可及的速なる時機に六甲及白糠湾（情況に依り古釜府湾）に連綴基地を設置すべし
 　　　　　　　四月末迄に新規の連綴基地進出の見込なき場合は紗那及丹根萌連綴基地を移転す
 　　　　　　　但し右地点には司令所定に依り一部の人員施設を残置し置くものとす
 　　　　　　　尚同時機迄に適宜の舟艇派遣す
 　　　　　２．色丹島出崎及擇捉島蘂取岬に見張所（戊）を可及的速に設置すべし
 　　　　　　（イ）兵器　色丹島（新知用一一號を充当）
 　　　　　　　　　　　　蘂取岬（手持の一三號を充当）
 　　　　　　（ロ）人員（新に増強のものを充当）

 20.04.16：千島防備部隊電令第14号：千根第162152番電：
 　　　　　　第五千代丸は何分の令ある迄大湊方面に在りて教育訓練に従事すべし

千島防備部隊信電令作

 17.11.25：千島防備部隊信電令作第１号：千島防備部隊機密第251415番電：
 　　　　　１．千島防備部隊各隊（艦）は現任務を続行すべし
 　　　　　２．石垣艦長は本職千島方面進出迄所在当隊各艦を指揮すべし
 　　　　　３．第二號新興丸は大湊方面に於て修理整備に従事すると共に成る可く速に旗艦施設を完成すべし

 17.12.07：千島防備部隊信電令作第２号：千防機密第071815番電：
 　　　　　１．八丈は８日以後便宜幌筵海峡発大湊に廻航入渠修理に従事すべし
 　　　　　２．右廻航時成る可く日の出丸を北海道近海迄護衛すべし

 18.01.27：千島防備部隊信電令作第12号：千防機密第271537番電：
 　　　　　１．第十三船団（山百合丸行先熱田柏原発31日）の護衛艦を八丈に指定す
 　　　　　２．護衛細目に関しては直接第一水戦司令部と連絡すべし
(18.02.02：千防機密第031252番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第12号に依る第十三船団（山百合丸２月５日柏原発の予定）の護衛艦を石垣に変更す)

 18.02.10：千島防備部隊信電令作第14号：千防機密第100755番電：
 　　　　　１．第十六船団（熱田島行あかがね丸２月14日頃柏原発予定）の護衛艦を八丈に指定す
 　　　　　２．護衛細目に関しては直接挺身輸送部隊司令部と連絡すべし

 18.02.14：千島防備部隊信電令作第18号：千防機密第140740番電：
 　　　　　１．熱田島行陸軍輸送船どうばあ丸（２月17日頃柏原湾発の予定）護衛艦を國後に指定す
 　　　　　２．護衛細目に関しては直接第一水雷戦隊司令部を通じて連絡すべし

 18.03.05：千島防備部隊信電令作第21号：千防機密第050945番電：
 　　　　　　八丈、國後は特令する迄北方部隊指揮官の作戦指揮を受くべし

 18.03.22：千島防備部隊信電令作第23号：千防機密第220846番電：
 　　　　　　八丈、石垣（ＮＧＣ機着後）は第五艦隊機密第211554番電の要領に依り艦隊作戦に協力すべし

 18.03.27：千島防備部隊信電令作第24号：千防機密第270645番電：
 　　　　　１．本日0350北緯53度33分東経168度20分にシカゴ型、オマハ型各一隻驅逐艦四隻出現
 　　　　　　　友軍と交戦中
 　　　　　２，千防部隊（國後欠）は第二警戒配備となせ

 18.06.01：千島防備部隊信電令作第55号：
 　　　　　１．石垣は２日0600出撃武蔵湾に至り八丈の任務を継承せよ
 　　　　　　　八丈は之と交代片岡に回航
 　　　　　２．國後は２日0600出撃、占守埼を中心とする30浬圏内を哨戒せよ

 18.06.02：千島防備部隊信電令作第56号：
 　　　　　１．第五千代丸、萬榮丸は出動準備完成せば先任艇長之を指揮し単冠湾に回航同地附近の哨戒に
 　　　　　　　任ずべし
 　　　　　２．先任艇長は行動予定を報告通報せよ
 　　　　　３．右両艇の補給基地を根室又は厚岸とす

 18.06.02：千島防備部隊信電令作第57号：
 　　　　　１．國後は現任務を打切り武蔵湾に回航石垣の任務を継承せよ
 　　　　　２．石垣は大警機密第311801番電基地調査団幌筵島方面行動中其の乗艦として調査団の要求に応じ
 　　　　　　　機宜行動任務終了後片岡湾に帰投せよ
 　　　　　３．基地調査団は３日午前武蔵湾発の予定

 18.06.05：千島防備部隊信電令作第58号：
 　　　　　１．八丈は５日1800柏原発予定の崎戸丸をＴ33附近迄護衛の後武蔵湾に回航國後の任務を継承せよ
 　　　　　２．國後は八丈と交代片岡に帰投せよ

 18.06.06：千島防備部隊信電令作第59号：
 　　　　　　八丈は現任務を打切り109基地（甲）より75度250浬の地点に至り幌空基地機密052237番電の
 　　　　　　飛行警戒並に気象通報に任ずべし

 18.06.06：千島防備部隊信電令作第60号：
 　　　　　　國後は現任務を続行せよ

 18.06.07：千島防備部隊信電令作第61号：
 　　　　　１．石垣は現任務終了次第成るべく速に松輪に回航乙哨区を担当主として同地附近の警戒に任ぜよ
 　　　　　２．永隆丸は７日1200片岡発単冠湾に回航第五千代丸及萬榮丸を指揮し丙哨区を担当せよ
 　　　　　　　補給基地を根室又は厚岸とす

 18.06.08：千島防備部隊信電令作第62号：
 　　　　　　八丈は現配備を徹し武蔵湾に回航國後の任務を継承國後は之と交代片岡に帰投せよ

 18.06.09：千島防備部隊信電令作第63号：
 　　　　　１．國後は本日1900柏原発小樽行高島丸をＴ33地点迄護衛すべし
 　　　　　２．民星丸は片岡に帰投補給をなせ

 18.06.11：千島防備部隊信電令作第64号：
 　　　　　１．國後は11日片岡発武蔵湾に回航八丈の任務を継承せよ
 　　　　　２．八丈は國後と交代片岡に帰投せよ

 18.06.14：千島防備部隊信電令作第64号：
 　　　　　　石垣八丈は夫々松輪片岡発石垣は武蔵湾経由（千特根機密第131355番電電探員輸送）片岡に回航
 　　　　　　八丈は松輪に直航同地附近の警戒に任ずべし

 18.06.14：千島防備部隊信電令作第65号：
 　　　　　　民星丸は明15日1000迄に阿頼度島の南方15浬に至り附近の警戒に任じ崎戸丸阿頼度海峡通過後
 　　　　　　（明日1200の予定）片岡に帰投せよ

 18.06.16：千島防備部隊信電令作第66号：
 　　　　　　本日0000頃小谷島の142度15浬附近を漂流中の浮上潜水艦を目撃せる漁船あり敵潜の疑濃厚なり
 　　　　　　第二十八掃海隊司令は直に其隊の二艇を派遣右地点附近を掃蕩せよ

 18.06.18：千島防備部隊信電令作第67号：
 　　　　　　19日以後当隊対潜警戒配備左の通定む
 　　　　　　（イ）部隊名（ロ）指揮官（ハ）兵力（ニ）配備標準（ホ）分担区域の順以下同断
 　　　　　１．甲哨区（幌筵方面）
 　　　　　　（イ）東側隊（ロ）石垣海防艦長（ハ）石垣、第十四號驅潜艇、第十五號驅潜艇　民星丸
 　　　　　　（ニ）武蔵湾方面二隻、幌筵海峡南口　民星丸、片岡湾一隻（ホ）甲哨区東岸及武蔵湾方面
 　　　　　　（イ）西側隊（ロ）八丈海防艦長（ハ）八丈、第三十五號驅潜艇、第三十六號驅潜艇
 　　　　　　（ニ）幌筵海峡北口Ｓ点（磐城崎(41)の18度5,400m）一隻、加熊別一隻、片岡一隻（ホ）甲哨区西岸
 　　　　　２．乙哨区（松輪哨区）
 　　　　　　（イ）松輪隊（ロ）第二十八掃海隊司令（ハ）第二十八掃海隊
 　　　　　　（ニ）松輪二隻、片岡二隻（ホ）乙哨区
 　　　　　３．丙哨区（択捉哨区）
 　　　　　　（イ）択捉隊（ロ）永隆丸艇長（ハ）永隆丸、第五千代丸、萬榮丸
 　　　　　　（ニ）単冠湾方面（ホ）丙哨区
 　　　　　４．護衛艦
 　　　　　　（イ）國後海防艦長（ロ）國後（ハ）特令により柏原阿頼度南西海面間輸送船護衛
 　　　　　５．各隊内の配備及交代は各隊指揮官所定とす
 　　　　　６．武蔵湾の交代は現地交代とす
 　　　　　７．本令発動時機19日0000

 18.06.20：千島防備部隊信電令作第68号：
 　　　　　１．東側隊兵力中、第十四號、第十五號驅潜艇を除き、第三十五號驅潜艇を加う
 　　　　　　　同兵力配備標準中武蔵湾方面二隻を一隻に改む
　 　　　　２．西側兵力中、第三十五號驅潜艇を除く
 　　　　　３．第十四號、第十五號驅潜艇は何分の令ある迄現配備にありて現任務を続行すべし

 18.06.24：千島防備部隊信電令作第69号：
 　　　　　　24日1800以後國後は一時東側隊に編入す

 18.06.25：千島防備部隊信電令作第70号：
 　　　　　１．第二十八掃海隊司令は適宜の兵力を以て直接磐城丸を警戒せしむべし
 　　　　　　　同船今後任務続行の見通し知らせ
 　　　　　２．國後を東側隊に復帰す
 　　　　　３．東側隊指揮官は磐城丸警戒に関し第二十八掃海隊司令の要求に応じ之に協力すべし

 18.06.28：千島防備部隊信電令作第71号：
 　　　　　　快鳳丸、俊鶻丸は第五艦隊より特令ある場合の外石垣海防艦長の区処を受け幌筵島近海出漁船の
 　　　　　　保護並に対潜警戒に従事すべし

 18.06.29：千島防備部隊信電令作第72号：
  　　　　　６月29日附國後を東側隊より除く
 　　　　　 同艦は片岡に於て待機すべし

 18.06.30：千島防備部隊信電令作第73号：
 　　　　　　國後は君川丸発見の敵潜水艦を攻撃せよ
 　　　　　　1855敵潜の位置別飛沼の350度23浬針路270度

 18.07.02：千島防備部隊信電令作第74号：千防Ｂ機密第021355番電：
 　　　　　　第七播州丸（林兼）北緯52度03分東経156度22分（オパラの沖約７浬）に於て敵潜水艦の雷撃を受け
 　　　　　　沈没の虞あり
 　　　　　　八丈、國後は現場に急航敵潜の掃蕩並に救助に任ぜよ

 18.07.02：千島防備部隊信電令作第75号：千防Ｂ機密第021430番電：
 　　　　　　第十七號掃海特務艇を西側隊に加う

 18.07.04：千島防備部隊信電令作第76号：千防Ｂ機密第040445番電：
 　　　　　　西側隊及國後は第三十六號驅潜艇の発見せる敵潜を徹底的に掃蕩攻撃せよ
 　　　　　　位置志林規島の345度14浬

 18.07.06：千島防備部隊信電令作第77号：千防Ｂ機密第060755番電：
 　　　　　１．東側隊指揮官は左の要領に依り東磐城水道外側の対潜掃蕩を実施すべし
 　　　　　　（イ）期日　７月６日及７日日没時より日出時迄
 　　　　　　（ロ）兵力　驅潜艇二隻
 　　　　　　（ハ）区域　白岩尖島連結線以南の流網禁止区域
 　　　　　２．本任務中第三十六號驅潜艇を一時東側隊に加う

 18.07.10：千島防備部隊信電令作第78号：千防Ｂ機密第101630番電：
 　　　　　　敵潜水艦あり北緯50度13分東経155度52分10日1555、石垣は速に之を捕捉撃滅せよ

 18.07.15：千島防備部隊信電令作第79号：千防Ｂ機密第152055番電：
 　　　　　　1932敵潜水艦二隻松輪島の90度5000米針路180度
 　　　　　　第二十八掃海隊第一小隊は直に之を攻撃撃滅せよ

 18.07.16：千島防備部隊信電令作第80号：千防Ｂ機密第160555番電：
 　　　　　　東側隊は速に第七福榮丸の発見せる敵潜を掃蕩攻撃せよ
 　　　　　　0500の位置志林規島の196度22浬

 18.07.21：千島防備部隊信電令作第81号：千防Ｂ機密第211435番電：
 　　　　　　東側隊指揮官は本日千島防備部隊信電令作第77号の要領に準じ東磐城水道外側の対潜掃蕩を実施すべし

 18.08.01：千島防備部隊信電令作第82号：千防部隊機密第010315番電：
 　　　　　　西側隊は梅丸の発見せる敵潜を掃蕩攻撃せよ
 　　　　　　0100の位置北緯50度57分東経156度16分

 18.11.18：千島防備部隊信電令作第３号：千根第181253番電：
 　　　　　　左記に依る坐礁ソ連船救難作業を実施すべし
 　　　　　１．救難隊指揮官　第一驅逐隊司令
 　　　　　２．兵力　神風、石垣、独航船二隻
 　　　　　３．第五十一警備隊及大湊工作部占守分工場は本作業に協力すべし

 18.12.29：千島防備部隊電令作第４号：千根第290850番電：
 　　　　　　12月29日以ソ聯船「マ」號救難隊指揮官並に兵力を左の通変更す
 　　　　　１．救難隊指揮官　國後海防艦長
 　　　　　２．兵力　國後、桂丸

 18.12.31：千島防備部隊信電令作第５号：千根第310735番電：
 　　　　　　本日1200Ａ船太平丸出港明朝第五艦隊入港の予定
 　　　　　　快鳳丸は右に対し1100より明朝第五艦隊入港迄阿頼度海峡附近の対潜掃蕩を実施すべし
 　　　　　　八丈は状況に依り右に協力せしむ

 19.01.13：千島防備部隊信電令作第６号：千防第131310番電：
 　　　　　　千島防備部隊兵力部署中附属兵力の項に快鳳丸、俊鶻丸及第二號天洋丸を附属隊
 　　　　　　主要任務の項に気象観測を加う

 19.01.13：千島防備部隊信電令作第７号：千根第131305番電：
 　　　　　１．多摩及阿武隈明14日1000発南口より南下の予定
 　　　　　２．第二號天洋丸及俊鶻丸は明14日0630発両艦通過まで左記哨区の対潜哨戒に任ずべし
 　　　　　　（イ）第二號天洋丸　間宮崎を通ずる東西線以北主として西磐城水道
 　　　　　　（ロ）俊鶻丸　　　　間宮崎を通ずる東西線以北主として東磐城水道

 19.01.14：千島防備部隊信電令作第８号：千根第140350番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第７号に依る対潜哨戒暫見合せ

 19.01.14：千島防備部隊信電令作第９号：千根第140715番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第７号に依る対潜哨戒を実施

 19.01.14：千島防備部隊信電令作第10号：千根第140910番電：
 　　　　　１．第五艦隊の出港更に一日延期せらる
 　　　　　２．第二號天洋丸、俊鶻丸は1200迄南口附近の対潜掃蕩任じたる後一時柏原に帰投明朝千島防備部隊信電令作
 　　　　　　　第７号に依る対潜哨戒を実施すべし

 19.01.24：千島防備部隊信電令作第11号：千根第242115番電：
 　　　　　　敵は最近北千島に対し連日夜間空襲を実施しつつある処其の行動を察するに偵察の企図を有するもの
 　　　　　　の如し我は是に対し効果を期待し得場合の外徒らに照射砲撃をなし我陣地を暴露することなき様慎重
 　　　　　　対処するを要す

 19.01.31：千島防備部隊信電令作第12号：千根第312230番電：
 　　　　　１．４日0800明石山丸及白埼は片岡着予定
 　　　　　２．國後は右に対し0400阿頼度北方海面の対潜掃蕩を実施すべし
 　　　　　３．日令第３号に依る巡視を一日繰上ぐ

 19.02.03：千島防備部隊信電令作第13号：千根機密第031555番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第４号中兵力の項より桂丸を削除す

 19.02.04：千島防備部隊信電令作第14号：千根機密第041848番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第12号に依る國後の対潜掃蕩を取止む

 19.02.05：千島防備部隊信電令作第15号：千防機密第050107番電：
 　　　　　　今朝黎明時に於ける空母航空機の空襲に対し特に警戒を厳にせよ
 　　　　　　0400より0700迄第一警戒配備となせ

 19.02.08：電令作第16号：千根機密第080134番電：
 　　　　　　幌通機密第072210番電の敵情に鑑み國後の幌筵海峡出港を10日迄延期す

 19.02.10：千島防備部隊信電令作第17号：千防機密第102004番電：
 　　　　　　紀元節に際し特に警戒を厳にすべし

 19.02.15：千島防備部隊信電令作第18号：千防機密第151523番電：
 　　　　　　通信諜報に依れば12日敵部隊（アツツ）出撃の算あり今明日特に夜間警戒を厳にすべし

 19.02.16：千島防備部隊信電令作第19号：千根機密第161204番電：
  　　　　　 快鳳丸、第二號天洋丸、俊鶻丸は本日1500以後オホーツク海に避退特令なければ明朝復帰すべし

 19.02.17：千島防備部隊信電令作第20号：千根機密第172020番電：
 　　　　　１．現地工作力（兵力）にて偽砲成る可く多数製作偽陣地に装備すべし
 　　　　　２．速に重要施設（砲台電探衛所見張所電信所等）風上側露出部に電柱通風等の迷彩偽装を徹底せしむ
 　　　　　　　べし要すれば構造物の一部撤去差支なし

 19.02.23：千島防備部隊信電令作第21号：千根機密第231030番電：
 　　　　　１．白陽丸24日1700片岡湾着の予定
 　　　　　２．第二號天洋丸は明日0800片岡発同船の通過迄阿頼度島附近の対潜哨戒に任ずべし

 19.02.24：千島防備部隊信電令作第22号：千根機密第241015番電：
 　　　　　１．ロ船団（高島丸、摩耶山丸「揚搭地武藏乙前擂鉢」明石山丸「揚搭地武藏片岡」）
 　　　　　　　護衛艦霞、白雲、28日1600頃武蔵着の予定
 　　　　　２．第二號天洋丸は27日片岡発武藏方面に回航

 19.02.27：千島防備部隊信電令作第23号：千根機密第271430番電：
 　　　　　１．第二號天洋丸は明28日早朝出港同日1100擂鉢着予定の高島丸の警戒に任ずべし
 　　　　　２．特に航行に留意し不安とならば幌筵海峡に引返せ

 19.02.27：千島防備部隊信電令第24号：千根機密第272026番電：
 　　　　　　第五十一警備隊司令は官房機密第241623番電に依る今井崎及蔭ノ澗電探の装備に関し工作部及
 　　　　　　施設部に協力すべし

 19.02.28：千島防備部隊信電令作第24号：千根機密第281845番電：
 　　　　　　楠丸（指揮官塚谷中尉）は29日0500片岡発霞、摩耶山丸通過迄平田崎北方の対潜哨戒に任じ
 　　　　　　爾後北口に在りて警戒すべし

 19.04.24：千島防備部隊信電令作第28号：千根機密第241004番電：
 　　　　　　掃蕩部隊指揮官は第七十三號、第七十七號、第五十八號驅潜特務艇を率い明25日以後日帝丸の
 　　　　　　擂鉢及武蔵揚搭終了迄薄雲艦長の区処を承け同船の護衛警戒に任ずべし

 19.05.13：千島防備部隊電令作第32号：千島防備部隊機密第132011番電：
 　　　　　　第六十五號驅潜特務艇は明14日早朝発武藏に回航
 　　　　　　長和丸南幌筵方面揚搭中、第十八驅逐隊司令の区処を受け之が護衛警戒に任ずべし

 19.05.15：千島防備部隊信電令作第34号：千根機密第152115番電：
 　　　　　　明16日以後特令時迄日出時前一時間半日出後一時間第一警戒配備となせ

 19.05.17：千島防備部隊信電令作第36号：千根機密第170912番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第34号に依る警戒配備を解く
 　　　　　　北東方面艦隊機密第161615番電関連
 　　　　　　各隊は引続き警戒を厳にすべし

 19.05.30：千島防備部隊信電令作第44号：千根機密第301045番電：
 　　　　　１．0940第二哨戒隊監視艇の一隻（第三昭和丸の僚艇）51度10分北0分東に於て敵機の攻撃を受け
 　　　　　　　沈没の虞あり
 　　　　　２．國後は速に出撃右監視艇の救難に任ずべし
 　　　　　　　本行動中特に対潜対空警戒を厳にすべし

 19.06.13：信電令作第49号：千根機密第132345番電：
 　　　　　１．13日2135頃北緯50度53分東経151度12分に於て高島丸雷撃を受け沈没の虞あり初春附近制圧中
 　　　　　２．八丈成るべく速に國後はム船団を幌筵海峡北口迄護衛したる後現場に急行八丈海防艦長初春
 　　　　　　　及國後を指揮し右の救難並に対潜掃蕩を実施すべし
 　　　　　３．第七十三號驅潜特務艇は明朝速に出港擂鉢に至り三天丸護衛に任ずべし

 19.06.14：千島防備部隊信電令作第50号：千根機密第140045番電：
 　　　　　　松輪敵艦艇の砲撃を受けつつあり
 　　　　　　第一警戒配備となせ

 19.06.26：千島防備部隊信電令作第50号：千根機密第262210番電：
 　　　　　　１．2300武藏艦砲射撃を受けつつあり
 　　　　　　２．第一警戒配備となせ　     

 19.06.26：千島防備部隊信電令作第51号：千根機密第262310番電：
 　　　　　１．2300武藏艦砲射撃を受けつつあり
 　　　　　２．第一警戒配備となせ

 19.06.27：千島防備部隊信電令作第52号：千根機密第270138番電：
 　　　　　　第一警戒配備を解く

 19.07.24：千島防備部隊信電令作第53号：千根機密第242245番電：
 　　　　　１．通信諜報に依れば敵部隊策動開始の兆しあり
 　　　　　２．日出前後一時間第二警戒配備甲となせ

 19.07.27：千島防備部隊信電令作第54号：千根機密第272052番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第53号に依る警戒を解く

 19.08.01：千島防備部隊信電令作第55号：千根機密第012003番電：
 　　　　　１．四五二空水偵は1645別飛基地よりの方位335度37浬に敵潜の油らしきものを発見（220度方向
 　　　　　　　に遂次移動）
 　　　　　２．水偵は今夜連続掃蕩を実施す
 　　　　　３．八丈は直に出港既に掃蕩実施中の第七十八號驅潜特務艇を指揮し之が掃蕩を実施すべし

 19.08.02：千島防備部隊信電令作第56号：千根機密第022005番電：
 　　　　　　明３日以降特令時迄日出前後一時間第二警戒配備の甲となせ

 19.08.06：千島防備部隊信電令作第58号：千根機密第061353番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第56号に依る警戒を解く

 19.08.12：千島防備部隊信電令作第67号：千根機密第121813番電：
 　　　　　　楠丸、桂丸13日適宜出港連継基地輸送に任じつつ列島を南下９月10日迄に大湊（函館）に廻航
 　　　　　　入渠修理に従事すべし

 19.09.09：千島防備部隊信電令作第59号：千根機密第091818番電：
 　　　　　　当分の間日出時前一時間第二警戒配備甲となせで

 19.09.12：千島防備部隊信電令作第60号：千根機密第121232番電：
 　　　　　　千島防備部隊信電令作第59号に依る警戒を解く

 19.11.22：千島防備部隊信電令作第63号：千根機密第221926番電：
 　　　　　１．本22日1750頃敵軽快艦艇六隻（推定）松輪を砲撃1815頃90度方向に避退せり
 　　　　　２．第二警戒配備となせ

 19.11.23：千島防備部隊電令作第64号：千根第0636番電：
 　　　　　　第三警戒配備となせ

 19.11.27：千島防備部隊信電令作第65号：千根機密第271906番電：
 　　　　　　通信諜報に依れば敵奇襲部隊北千島に近接の疑あり
 　　　　　　中北千島第二警戒配備となせ

 19.11.27：千島防備部隊信電令作第66号：千根機密第272216番電：
 　　　　　　2200擂鉢敵艦隊らしき電探の感度捕捉
 　　　　　　北千島第一警戒配備となせ

 19.11.28：千島防備部隊信電令作第67号：千根機密第280019番電：
 　　　　　１．擂鉢電探にて捕捉せる敵艦隊らしき感度は逐次遠ざかり2225 90度40粁にて感度消滅
 　　　　　　　其の後情況変化なし
 　　　　　２．北中千島第二警戒配備となせ

 19.11.28：千島防備部隊信電令作第68号：千根機密第280616番電：
 　　　　　　第三警戒配備となせ

 19.12.06：千島防備部隊信電令作第69号：千根機密第061524番電：
 　　　　　　明７日0500以後第二警戒配備となせ


 20.01.06：千島防備部隊信電令作第１号：千根機密第061540番電：
 　　　　　　擂鉢1525敵艦艇約十隻の砲撃を受けつつあり
 　　　　　　北千島第一警戒配備となせ

 20.01.06：千島防備部隊信電令作第２号：千根機密第061821番電：
 　　　　　　1540敵艦艇砲撃を止め東方に避退す
 　　　　　　第三警戒配備となせ
 　　　　　　明七日日出前後一時間北千島第二警戒配備となせ

 20.03.01：千島防備部隊信電令作第８号：千根機密第012056番電：
 　　　　　１．2023擂鉢135度25粁に敵艦船らしき感度捕捉
 　　　　　２．北千島第一警戒配備となせ

 20.03.03：千島防備部隊信電令作第９号：千根機密第032236番電：
 　　　　　１．其の後の情況に依れば敵は潜水艦の算大なり
 　　　　　２．北千島第一警戒配備を解く今夜警戒を厳にすべし

 20.03.10：千島防備部隊信電令作第10号：千根機密第101303番電：
 　　　　　１．通信諜報に依れば敵軽快部隊出撃の兆しあり北千島方面此処二、三日特に警戒を厳にすべし
 　　　　　２．白鳳丸は松輪在泊中夜間オホーツク海方面に避退すべし
 　　　　　３．キ一〇二船団は予定通行動すべし

 20.03.16：千島防備部隊信電令作第11号：千根機密第161936番電：
 　　　　　　松輪1837敵軽快艦艇の砲撃を受けつつあり南北千島第二警戒配備となせ

 20.03.16：千島防備部隊信電令作第12号：千根機密第162358番電：
 　　　　　　第二警戒配備を解く

千島防備部隊信電令

 18.11.18：千島防備部隊信電令第13号：千根第181725番電：
 　　　　　　荒天準備をなせ

 18.11.19：千島防備部隊信電令第14号：千根第190720番電：
 　　　　　　便宜荒天準備を復旧せよ

 18.11.20：千島防備部隊信電令第15号：千根第201928番電：
 　　　　　　第五十一警備隊は片岡に保有する大発中二隻（艇員を含ます）を松輪派遣隊に供用すべし（東照丸）

 18.12.03：千島防備部隊信電令第16号：千根第030650番電：
 　　　　　　楠丸は準備出来次第片岡発小泊沖に回航、八丈艦長の指揮を受け救難作業に従事すべし

 18.12.07：千島防備部隊信電令第17号：千根第060815番電：
 　　　　　１．阿武隈明７日0900南口より幌筵海峡着の予定
 　　　　　２．快鳳丸及第二號天洋丸は明７日0300発阿武隈通過迄左記哨区の対潜哨戒に任ずべし
 　　　　　　（１）快鳳丸　　　　間宮崎を通ずる東西線以北主として東盤城水道
 　　　　　　（２）第二號天洋丸　間宮崎を通ずる東西線以北主として西盤城水道
 　　　　　３．快鳳丸は哨戒任務終了後擂鉢（漁撈品二瓲）及武蔵（漁撈品六瓲）に対し補給に任ずべし

 18.12.11：千島防備部隊信電令第18号：千根第112018番電：
 　　　　　　神風は12日出港太平丸を護衛し小樽に回航爾後陸奥海湾に至り一類作業を実施すべし、

 19.02.17：千島防備部隊信電令第19号：千根機密第170825番電：
 　　　　　　分工場は成可速に左記木製偽砲を作製すべし
 　　　　　　十二糎高角砲型　単装　三十基
 　　　　　　十四糎平射砲型　単装　二十基

 19.01.14：千島防備部隊信電令第20号：千根第141050番電：
 　　　　　　12日、13日両日の荒天に於ける被害を速に調査報告せよ、

 19.01.27：千島防備部隊信電令第21号：千根第271030番電：
 　　　　　　俊鶻丸は準備出来次第便宜出港松輪武魯頓天寧行武器類の輸送任務に従事し帰投
 　　　　　　武蔵より十二糎高角砲弾を片岡に輸送すべし

 19.02.05：千島防備部隊信電令第22号：千根第050905番電：
 　　　　　　桂丸は準備出来次第出港左の物件人員を加熊別に輸送すべし
 　　　　　　小型機雷200個　貯糧品10t　漁撈品1.16t　工員２名

 19.02.06：千島防備部隊信電令第23号：千根第060430番電：
 　　　　　　第二號天洋丸は明石山丸より生糧品30屯酒保物品220立米を移載漁撈品11屯搭載の上便宜片岡発
  　　　　　 武藏基地に之を補給し帰途十二糎高角砲弾を片岡に輸送すべし

 19.02.05：千島防備部隊信電令第24号：千根第052117番電：
 　　　　　　快鳳丸は左の予定にて人員及物件の輸送に任ずべし
 　　　　　　７日0800片岡発８日0800武藏発９日松輪着10日0800松輪発11日武藏着

 19.02.06：千島防備部隊信電令第25号：千根第060255番電：
 　　　　　　國後は修理の為６日出港大湊に回航すべし
 　　　　　　途次武藏に於て幌通機密第051757番電に依る送院患者を収容すべし

 19.02.06：千島防備部隊信電令第26号：千根第061025番電：
 　　　　　　桂丸及楠丸は天候回復次第武蔵に回航千方空機密第051558番電所定の人員（31名）及必要とする
 　　　　　　物件を片岡に輸送すべし

 19.02.10：千島防備部隊信電令第29号：千根第102045番電：
 　　　　　　敵の大空襲及上陸作戦に対し戦備訓練に徹底し戦力の急速向上を期すべし
 　　　　　　イ　警戒（探知見張）厳行
 　　　　　　ロ　適切有効なる射撃
 　　　　　　ハ　水際撃滅戦
 　　　　　　ニ　肉弾突撃戦（銃剣術熟達）
 　　　　　　ホ　防火防毒
 　　　　　　ヘ　物件の保全（万難を排して壕穴を掘り某内分散格納）
 　　　　　　ト　人命救助
  　　　　　 チ　戦闘烹炊

 19.02.13：千島防備部隊信電令第30号：千根第132130番電：
 　　　　　　左の防備方針に基き第五艦隊機密第11626番電に依る防備資材所要量を緩急順序を附し
 　　　　　　至急報告すべし（電報の外配備の詳細を書類にて報告のこと）
 　　　　　１．耐弾防弾所要施設
 　　　　　　（イ）射砲は多少の射制限を受くるも全部ペトンにて砲塔化す
 　　　　　　（ロ）高射砲は指揮要具等要するもののみに止む
 　　　　　　（ハ）弾火庫は極力洞窟を使用するを建前とし其の他のものは全部耐弾又は弾化す
 　　　　　２．戦車壕及戦車壁
 　　　　　　　極力戦車壕とし戦車壕を堀り得ざるものを戦車壁とす
 　　　　　３．特火点
 　　　　　　　地形の状況及現有機銃数を考慮し前項とも関連計画す

 19.02.19：千根信電令第33号：千根第190746番電：
 　　　　　　俊鶻丸は20日片岡発得撫に回航北方部隊電令第13号に依り行動すべし

 19.02.20：千根信電令第34号：千根第201522番電：
 　　　　　　快鳳丸は本日片岡発爾後第五艦隊長官の直接指揮を受くべし
 　　　　　　25日大湊着の予定

 19.02.26：千根信電令第35号：千根第261220番電：
 　　　　　　昨夜の吹雪にて占守地区に於て白陽丸、會幸丸より初めて上陸せる撈務員に凍死及行方不明者数名
 　　　　　　を出せり天象気象に留意し人命並に重要物資の保全等に関し遺憾なきを期すべし

 19.02.28：千根信電令第36号：千根第281908番電：
 　　　　　１．本日1530會幸丸は野田浦に於て敵潜の雷撃を受け沈没せり
 　　　　　２．明29日白雲、高島丸（時刻未定）及霞、摩耶山丸（1330頃は北口より幌筵海峡入港の予定）
 　　　　　３．潜水艦に対し特に見張警戒を厳にすべし

 19.02.29：千島防備部隊信電令第37号：千根第291133番電：
 　　　　　１．第九驅逐隊司令は白雲及霞（摩耶山丸を幌筵海峡迄護衛したる後）をして武藏沖及擂鉢沖の
 　　　　　　　対潜掃蕩に任ぜしむべし
 　　　　　２．柏原陸軍戦闘機は昼間天候良好なる場合左に依り対潜掃蕩に協力す
 　　　　　　（イ）阿頼度島附近霞、摩耶山丸入港迄
 　　　　　　（ロ）擂鉢武藏方面29日より擂鉢揚搭終了迄
 　　　　　　（ハ）潜水艦発見の場合は急降下を数回実施し所在を示す

 19.02.29：千島防備部隊信電令第38号：千根第292100番電：
 　　　　　１．左記に依り千島方面局地防備講習を実施す
 　　　　　　（イ）指揮官
 　　　　　　　　　橫砲教頭橫砲校水校雷校航校工作校各教官中央関係官
 　　　　　　（ロ）指導項目
 　　　　　　　　（１）対空及対潜対水上射撃（快鳳丸設置浮標）
 　　　　　　　　（２）陸上及海面防備計画
 　　　　　　　　（３）新式（増強）兵器の用法並に現地に於ける実験
 　　　　　　　　（４）施設
 　　　　　　　　（５）化学兵器
 　　　　　　（ハ）講習場所　片岡、武藏、松輪、天寧
 　　　　　２．右講習期間中左の外司令所定に依り教練射撃を実施すべし
 　　　　　　（イ）使用弾薬　消耗弾薬額一期分以内　
 　　　　　　（ロ）使用目的　快鳳丸設置の浮標上層気象観測用気球及目標弾（状況に依り凧）
 　　　　　３．第五十二警備隊司令は加熊別擂鉢より適宜の人員を武藏に派遣本講習に参加せしむべし
 　　　　　　（交通便快鳳丸及桂丸）

 19.03.07：千島防備部隊信電令第39号：千根第072110番電：
 　　　　　　桂丸（指揮官塚谷中尉）は明八日波川崎に回航第二號天洋丸乗員の収容及重要物件（
 　　　　　　兵器艤装品等）の撤収に任ずべし

 19.08.16：千島防備部隊信電令第68号：千根機密第161915番電：
 　　　　　１．輸送部隊指揮官及哨戒部隊指揮官は左に依り温禰古丹島大泊より加熊別に転進の陸軍海上
 　　　　　　　機動第三旅団の輸送に協力すべし
 　　　　　　（イ）機帆船約９隻（一往復）
 　　　　　　（ロ）機帆船約20隻（二往復）
 　　　　　　（ハ）監視艇は17日以降機帆船は18日以降天候の情況に依り可及的速に片岡出港
 　　　　　　（ニ）其の他各指揮官所定
 　　　　　２．第七十三號、第七十八號驅潜特務艇及第六十九號驅潜特務艇は夫々右機帆船及監視艇の
 　　　　　　　護衛に任ずべし

 19.08.23：千島防備部隊信電令第69号：千根機密第230015番電：
 　　　　　１．監視艇隊第十光榮丸22日2120平田埼の320度３粁に於て雷撃を受け被害なし
 　　　　　２．第四監視艇隊司令は部下監視艇約？隻出撃23日早朝幌筵海峡北？平田崎を中心とする20浬
 　　　　　　　圏内主として幌筵海峡北口及阿頼度？？を掃蕩せしむべし
 　　　　　３．第七十七號驅潜特務艇は23日早朝出撃右監視艇の対潜掃蕩に協力すべし
 　　　　　　　神風船団出港する場合の警戒に関しては後令す

 19.08.24：千島防備部隊信電令第60号：千根機密第242022番電：
 　　　　　１．第四監視艇隊司令は千島防備部隊信電令第69号に依る対潜掃蕩打切り帰投せしむべし
 　　　　　２．第七十七號驅潜特務艇は護衛を止め帰投すべし

 19.09.01：千島防備部隊信電令第72号：千根機密第012147番電：
 　　　　　　第六十九號驅潜特務艇松輪到着以後一時五十三警司令の指揮下に入る

 19.09.02：千島防備部隊信電令第73号：千根機密第021146番電：
 　　　　　　十五輸送隊司令は機帆船二隻をして新知島海馬附近に座礁せる第二御崎丸より載貨を移載
 　　　　　　片岡に（二往復以上積取可能の場合は松輪に揚搭最後のもののみ片岡に）輸送せしむべし
 　　　　　　右機帆船松輪到着以後最後に松輪出発迄松輪派遣隊指揮官の区処を受けしむべし

 19.09.09：千島防備部隊信電令第77号：千根機密第090036番電：
 　　　　　１．北緯47度26分東経148度24分附近にて波風雷撃を受く
 　　　　　２．野風、國後は準備出来次第出港野風は能美と共に波風の救難に國後はキ五〇五船団の直接
 　　　　　　　護衛に任ずべし

 19.09.09：千島防備部隊信電令第78号：千根機密第090115番電：
 　　　　　　神風は準備出来次第八丈は船団宗谷海峡附近到達後波風遭難現場に急行之が救難に任ずべし
 　　　　　　野風、神風到達せば能美は船団に追及船団直接護衛に任ぜられ度

 19.09.17：千島防備部隊信電令第79号：千根機密第172041番電：
 　　　　　１．通信諜報に依ればアリューシャン方面の飛行状況及航空関係通信状況に異状あり明朝奇襲的
 　　　　　　　空襲の算あり
 　　　　　２．明18日日出時前後一時間第二警戒配備となせで

 19.09.22：千島防備部隊信電令第81号：千根機密第220906番電：
 　　　　　　輸送部隊指揮官及哨戒部隊指揮官は左に依り捨子古丹より占守島（一部柏原）に転進の陸軍
 　　　　　　海上機動第三旅団の輸送に協力すべし
 　　　　　１．第一組第二組共各機帆船三隻及監視艇三隻第三組機帆船四隻及監視艇四隻
 　　　　　２．片岡出港を第一組二十三日第二組二十五日第三組二十七日と予定す
 　　　　　３．監視艇は努めて機帆船の警戒に任ずるものとす
 　　　　　４．右の外各指揮官所定

 19.09.27：千島防備部隊信電令第82号：千根機密第271252番電：
 　　　　　　第五十八號驅潜特務艇に対する五十三警司令の指揮を解く

 19.11.02：千島防備部隊信電令第91号：千根機密第022042番電：
 　　　　　　明３日明治節に当り厳戒すべし


 20.01.17：千島防備部隊信電令第１号：千根機密第170714番電：
 　　　　　　第二昭榮丸17日0730出港予定に従い局地輸送並に護衛に任じつつ横浜に回航すべし
 　　　　　　天寧発以後本職の直接指揮を解く

千島防備部隊信令作

 18.09.14：千島防備部隊信令作第１号：
 　　　　　　敵重爆の感度あり非常警戒となせ

 18.09.14：千島防備部隊信令作第３号：
 　　　　　　非常警戒を解く

 18.10.08：千島防備部隊信令作第６号：
 　　　　　　射水丸本日1500小樽に向け片岡発の予定
 　　　　　　沼風は同船を丁三四附近迄護衛の後幌筵海峡に帰投すべし

 18.10.31：千島防備部隊信令作第17号：
 　　　　　　第二警戒配備乙となせ

 19.01.24：信令作第22号：千根第241923番電：
 　　　　　１．最近の敵機来襲状況に鑑み電波探知機をを利用近接し来る算あり
 　　　　　２．本25日より特令時迄電波探信儀電波輻射要領を左の通試行す
 　　　　　　　最初敵機を捕捉せる時期より各電探は電波輻射を停止す

 19.02.02：信令作第23号：千根第021608番電：
 　　　　　１．若林北方200mに浮流機雷あり
 　　　　　２．第五十一警備隊司令は右機雷処分を実施すべし
 　　　　　３．國後は第五十一警備隊司令の要求に応じ右作業に協力すべし

 19.02.28：信令作第24号：千根第280237番電：
 　　　　　　通信諜報に依れば敵策動を開始せる算大なり
 　　　　　　本日日出時前後見張警戒を厳にすべし

 19.03.17：信令作第26号：千根第170222番電：
 　　　　　　本日敵機来襲情況は平常と稍其の状況を異にしあるを以て其の企図不明なるも今朝日出時前後
 　　　　　　見張警戒を厳にすべし

 19.05.14：千島防備部隊信令作第27号：千根第141530番電：
 　　　　　１．本日1330頃占守島小泊崎に座礁中のソ聯船マ號附近に国籍不明の内火艇徘回ロパッカ方面に
 　　　　　　　去れり
 　　　　　２．第六十九號驅潜特務艇は司令部附久米嘱託を乗船せしめたる上可及的速に出港マ號附近を捜索
 　　　　　　　状況報告すべし
 　　　　　３．出港中は無線常時連絡とす

千島防備部隊信令

 18.09.13：千島防備部隊信令第14号：
 　　　　　１，爾今占守島及幌筵島海峡方面警戒警報発令中敵空襲の算特に大なる場合空襲警報に先ち
 　　　　　　　「非常警戒」（同上解除）を発令陸上見張所に航空機Ｂ旗各一流を連掲（降下す）

 18.10.02：千島防備部隊信令第23号：
 　　　　　　民星丸は葵丸を護衛10月２日以後便宜片岡発大湊に回航すべし
 　　　　　　行動を予定し報告すべし

 18.10.02：千島防備部隊信令第24号：
 　　　　　１．國後は營口丸を護衛し加熊別に回航同船揚搭作業中引続き之が警戒に任ずべし
 　　　　　２．営口丸は出港準備を完成し柏原に待機しあり
 　　　　　３．営口丸加熊別に於ける荷役終了せば第二十八掃海隊第第二小隊をして加熊別より函館迄一貫護衛
 　　　　　　　せしむる予定

 18.10.07：千島防備部隊信令第29号：
 　　　　　１．幸光丸明８日0700幌筵発函館に回航の予定
 　　　　　２．石垣は同船を丁三四附近迄護衛の後片岡に帰投すべし

 18.10.09：千島防備部隊信令第3号：
 　　　　　１．君川丸明10日0600大湊に向け出港の予定
 　　　　　２．八丈は同船を小樽附近迄護衛同地に於て補給の上片岡に進出すべし

 18.10.18：千島防備部隊信令第8号：
 　　　　　１．岩木丸、神明丸、笠戸丸明19日小樽経由函館に向け幌筵発の予定
 　　　　　２．石垣は右船団を小樽迄護衛すべし

 19.01.11：千島防備部隊信令第３号：
 　　　　　　第五十一警備隊司令は南四ツ岩に派遣中の陸軍兵に対し部下職員をして何分の令ある迄海軍砲に
 　　　　　　関する操法並取扱法の教育を実施せしむべし

 19.01.04：千島防備部隊信令第53号：
 　　　　　　陸軍通信諜報に依れば前回の敵機来襲時と酷似せる通信状況を呈しあり現配備の儘警戒を厳にせよ

 19.03.25：千島防備部隊信令第36号：
 　　　　　　陸軍情報に依ればアッツ方面敵飛行機活動状況及天候の好転に鑑み警戒見張を特に厳となせ

 19.04.04：千島防備部隊信令第38号：
 　　　　　　本日東風30米内外に達する見込み警戒を厳にすべし

 19.08.03：千島防備部隊信令第104号：
 　　　　　　当地在泊中特令ある迄毎日0200より0500迄原速即時待機となすべし

 19.08.28：千島防備部隊信令第120号：
 　　　　　　第四監視艇隊司令は監視艇二隻をして南口（小谷島荒畑崎中間）附近にて敵機の攻撃を受け
 　　　　　　沈没に瀕しつつある第七十七號驅潜特務艇の救難に任ぜしむべし


 20.04.18：千島防備部隊信令第22号：
 　　　　　　第二百六號驅潜特務艇は肥田木少佐乗艇の上加熊別要務輸送に従事すべし
 　　　　　　片岡帰投迄同官の指示に従い行動すべし

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