陸軍輕上陸艇個人上陸艇(こし艇)について陸軍の個人上陸艇(こし艇)には、五式輕上陸艇甲と五式輕上陸艇乙があります。甲はスカール型3隻の実験を通して制式化された人力推進艇で、乙は12馬力級の三型と7馬力級の二型が制式化されたものです。九五式輕操機を装備した四型も実験されましたが採用されませんでした。いずれも、陸上あるいは大発から発進するもので、昭和20年5月に研究が完了しました。昭和20年5月現在の区分は「輸送用舟艇」で主体類別は「一類」、取扱区分は「普通」でした。(JACAR: C01007870400) 五式輕上陸艇甲の諸元型式:折畳式合板製排水型 全長:3.000m、最大巾(本体):0.300m、(浮舟最外側)2.350m、深さ(船首):0.500m、(船尾):0.300m 自重:約30kg、喫水(全装備):0.130m、速力(全装備)(最大):3.6kt、巡航:2.5kt 積載量:武装兵1名及び携行品若干(約100kg) 五式輕上陸艇乙の諸元型式:折畳式合板製滑走型 全長:4.000m、最大巾:1.250m、深さ0.500m 航続時間:3時間 (12馬力級機関附) 自重:270kg、平均喫水:0.225m、速力:16kt、 機関:陸王側車用機関又は之と同等のもの、12馬力 乗員:2名 (7馬力級機関附) 自重:250kg、平均喫水:0.200m、速力:12kt、 機関:ダイハツ小型自動三輪車用機関又は之と同等のもの、7馬力 乗員:1名
出典: 1. 「昭和造船史第1巻」(原書房) 日本造船学会編(P.765) 2. 整理番号十技研仕第28号「五式輕上陸艇(甲)製作要領書(案)」 3. 整理番号十技研仕第29号「五式輕上陸艇(乙)製作要領書(案)」
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